タイトルからは全くなんの小説か想像もつかず。読んでみてびっくり、これはオモロい!
いわゆる勝ち組な人生の成功を得つつも、心に空虚さを覚え、ウツ的に空虚になった挙句、妻に逃げられ、交通事故で下肢を麻痺する大けがを負った主人公。
彼の人生を取り返す再生の物語と、ニュージーランド最南端の小さな町リヴァ
...続きを読むトンに隠された秘密を暴く物語、さらにはそこにどんでん返しのミステリーまで伴い、やや詰め込みすぎかとも思いきや、最後見事な着地を決める巧みさ。
小説の構成も見事で、現在パートと過去パートを交互に織りなすパターンは良くあるが、マンネリ臭は一切なく、王道のパターンの利点を存分に生かして楽しませてくれる。
これがデビュー作とは恐れ入る、次作以降も翻訳されるだろうか?是非追いかけたい作家がまた一人増えてしまった。