フィン・ベルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『死んだレモン』で衝撃的翻訳デビューを果たしたフィン・ベルは、作風もオリジナリティ豊か、発想も豊かだが、相当に毛色の変わった作家である。1978年アフリカ生まれ。ふうむ、若い! 法心理学者で受刑者のカウンセラー。ふうむ、やるな。ニュージーランドへ移住。思い切った人生転換。毛色の変わった作家だが、『死んだレモン』も電子書籍で自費出版したと言う。コロナの時代、作家になるのも新手の手法が出現しているとは驚愕の至り。それでもニュージーランド国内のミステリー文学賞を受賞しているのだ。強引だが個性的な作品が受けたのだろう。本業の知識経験ももちろん作品の材料になっているように思う。
それは本作でもまさ -
Posted by ブクログ
翻訳大賞HPの連載で複数の評者が今月のベスト(もしくは次点)に挙げたりしてたので期待高かったニュージーランドの新人作家。ネットで作品を発表しているらしいけど、プロの編集者がついていないことの自由さと残念さを感じた。いろんな葛藤を抱えて車椅子生活になった主人公フィンにとってセラピーは大切なんだろうけど、結構な分量を割いた割には事件解決や今後のフィンの人生とのつながりは見えなかった。このあたりプロの編集者が付いてればもっと刈り込んでシャープな作品になったのでは。
最後に全ての謎が独白によって明かされる、という二時間ドラマ的なオチの付け方は、この前読んだ「作家の秘められた生活」と同様。続けて読まされ -
Posted by ブクログ
ネタバレ※ゲラ版先読み企画の感想を転記
ミステリというよりスリラーに近い内容で、残虐なシーンも出てくるので、読む人を選ぶ小説かもしれません…。
全体的に重苦しく、過去の事件の真相に迫っていくワクワク感は少ないです。主人公はネガティブな性格だし、最後まで読んでも爽快感はあまりありません。個人的には苦手な部類ですが、そういうのが好きな人にははまるのではないでしょうか。
一章が非常に短くまとめられているため読み進めやすかったです。反面、リーダビリティはそれほど良いとも言えず、何度読んでも理解しづらい文章がいくつもありました。特にカウンセラーのベティとの会話は漠然として捉えどころがないので尚更でした。
通