フィン・ベルのレビュー一覧

  • 壊れた世界で彼は
     『死んだレモン』で衝撃的翻訳デビューを果たしたフィン・ベルは、作風もオリジナリティ豊か、発想も豊かだが、相当に毛色の変わった作家である。1978年アフリカ生まれ。ふうむ、若い! 法心理学者で受刑者のカウンセラー。ふうむ、やるな。ニュージーランドへ移住。思い切った人生転換。毛色の変わった作家だが、『...続きを読む
  • 死んだレモン
    なぜ最近のミステリの被害者は少女や幼女が多いのか…
    惨たらしい犯罪に胸が悪くなる。
    あと、幾つかのキーワードが陰謀論によく出てくるものなのも気になった。
    気のいい住民との交流や、「落伍者」からの回復の過程などの気持ちの良い部分もあるが、全体的にモヤモヤしてしまう小説だった。
  • 死んだレモン
    車椅子なのになんてタフなのでしょう。
    のっけから崖っぷちな状況からの展開。引き込まれました。ベティとのセラピーも心に響く。
  • 死んだレモン
    ニュージーランドが舞台のミステリー。事故で下半身の自由を失った主人公が、26年前の未解決事件を調べ始めると命を狙われることに…。現在パートと過去パートが交互に出てくる構成だった。面白かったが、思っていたより殺される場面が多かったのでその点についてはあまり好みではなかった。
  • 死んだレモン
    翻訳大賞HPの連載で複数の評者が今月のベスト(もしくは次点)に挙げたりしてたので期待高かったニュージーランドの新人作家。ネットで作品を発表しているらしいけど、プロの編集者がついていないことの自由さと残念さを感じた。いろんな葛藤を抱えて車椅子生活になった主人公フィンにとってセラピーは大切なんだろうけど...続きを読む
  • 死んだレモン
    冒頭の場面から一気に引き込まれる。そこから物語は前後しながら進むのだけれど町に住む三兄弟の不気味さと主人公フィンに向ける悪意。その全てが伏線となっていて後半にいくにつれ謎解き小説のような趣も出てくる。事件の背後にあるものや関わった人物たち。そういったものが徐々に意外性をもってくる。今作の前日譚もある...続きを読む
  • 死んだレモン
    事件を遡って描かれていく。最初が衝撃的だったからその後の展開がまどろっこく感じた。主人公の飄々とした性格や語られる街の歴史の描写も多すぎたように感じた。私がイラッチなのかな?
  • 死んだレモン
    面白いんだろうなあとは思う。
    最初からワクワクしながら読んだ。
    でも只今ストップ中。
    なんていうか、人を殺してもへえとしか思わないのに、生きた母クジラの脂肪を徐々に剥ぐ(隣に子クジラ付き)とか、子猫くぎ打ちとかのシーンが出てきてストップ中
  • 死んだレモン
    ※ゲラ版先読み企画の感想を転記

    ミステリというよりスリラーに近い内容で、残虐なシーンも出てくるので、読む人を選ぶ小説かもしれません…。
    全体的に重苦しく、過去の事件の真相に迫っていくワクワク感は少ないです。主人公はネガティブな性格だし、最後まで読んでも爽快感はあまりありません。個人的には苦手な部類...続きを読む