舟橋正真のレビュー一覧

  • 三笠宮―昭和天皇末弟の近現代史

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    戦中、戦後に今でも通用するような考え方をされていたことがすごい。当時世間にどのように受け止められていたのか。皇族という立場だから言えたのかもしれないが、相当な覚悟を持っていたのではないだろうか。

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    2026年10月09日
  • 三笠宮―昭和天皇末弟の近現代史

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    三笠宮崇仁(1915-2016)は、大正天皇嫡出4人兄弟の末っ子で、長兄に昭和天皇、次兄に秩父宮、三兄に高松宮を持った。

    成績優秀のうちに士官学校を卒業後、「日本の戦争は善き『聖戦』」と信じ、陸軍参謀として1942年の南京に赴任した。しかし、大陸での日本兵による蛮行を伝え聞いて衝撃を受け、「聖戦」の正当性に疑念を持つようになった三笠宮は、戦争終結を目指して蒋介石との和平工作に奔走した。結局、和平は頓挫して44年に日本へ帰国することになるが、南京を出る前に陸軍将校たちへ「日中戦争の不道義性」を説く講話を行い、聴衆を呆然とさせた。帰国後は未遂に終わった東条英機暗殺計画に何らかの形で関与したと見られるほか、他の皇族と共に政治観を表明して昭和天皇を苛立たせた。

    敗戦後の皇族像は「学究か社会福祉活動」であるとし、自身は前者を選んで東大文学部西洋史学科で学んだ。同窓には人類学者の中根千枝がおり、公務で授業に出れない三笠宮に自身のノートを貸していたという。その後は原始キリスト教・マルキシズムに関心を持ちつつ、歴史学に邁進して日本オリエント学会を創設した。
    GHQ統治下で保守反動的な「逆コース」が進む中では、歴史学的見地から万世一系の皇室像を痛烈に批判し、2月11日の建国記念日化に反対して右翼が三笠宮邸に押しかける事態になった。

    平和主義的見地から政治へ意見する姿勢は「無責任、奔放」だとして長兄の昭和天皇に批判されたが、象徴天皇を補完する新たな皇室像を模索していた。

    1946年の皇室典範改正にあたっては私案を提出し、将来的な女性天皇の許可だけでなく、皇族の人権を重視する立場から婚姻の自由・生前退位の自由を論じた。

    兄である昭和天皇・秩父宮・高松宮の死を見送り、三人の愛息にも先立たれる中、2016年に100歳で亡くなるまで皇室の最年長者であった。三笠宮と生涯を共にした百合子妃も2024年に没し、現在の三笠宮家は崇仁の孫で麻生太郎の姪である彬子女王が当主となっている。

    本書は三笠宮家の未公開資料を初めて使用し、百合子妃へのインタビューによるオーラル・ヒストリー資料も用いた最新の三笠宮崇仁人物史である。戦前・戦後昭和・平成と変わりゆく時代を、陸軍将校・皇族・学者という様々な立場で経験した三笠宮の生涯を追うことで、天皇制が辿った近現代史を浮き彫りにしている。2026年の皇室典範改正を考えるにあたっても示唆に富む一冊。

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    2026年07月26日
  • 「昭和天皇拝謁記」を読む 象徴天皇制への道

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    宮内庁長官であった田島道治の記録である7巻本の昭和天皇拝謁記のポイントを数人でそれぞれ解説したものである。最初の部分が、天皇が戦争について自分も問題だが陸軍の下剋上と国民も悪いという意見を出しているところは、他の本ではなかったと思う。さらに、憲法改正と再軍備について吉田首相に言うという天皇の言葉を田島が何度も諌めるということも他の本にはなかったところである。
     ただ、この本は少し厚いので、手っ取り早く読むには岩波新書の方がいいかもしれない。

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    2025年03月01日
  • 「昭和天皇拝謁記」を読む 象徴天皇制への道

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    初代宮内庁長官・田島道治が残した「昭和天皇拝謁記」について、その翻刻などにあたった研究者たちが、原本からの引用も盛り込みながら、そのエッセンスをわかりやすく解説。
    引用されている「昭和天皇拝謁記」での昭和天皇と田島長官のやりとりから、人間としての昭和天皇の実像がありありと伝わってきて、「昭和天皇拝謁記」は本当に近現代史の第一級の史料だと感じた。本書の各論考は、「昭和天皇拝謁記」の読みどころを的確に紹介してくれていると思う。
    昭和天皇には、これまでシンパシーと敬意を持ってきたが、本書で戦争責任への認識や戦後も変わらぬ君主意識など、ちょっとこれまでのイメージが覆され残念に思う部分もあったのだが、それでも総体的にはやはり変わらずシンパシーと敬意はもち続けたいなと思わせられた。
    また、「昭和天皇拝謁記」を残した田島道治氏は、昭和天皇に諫言も厭わず終始一貫して真摯に向き合っていて、「仕える者」の鑑だと感じた。
    あと、当時皇太子だった上皇陛下についても触れられているが、現在はむしろリベラルな考えの持ち主とみられえている上皇が、訪欧前の東宮時代には保守的な考えを持っていると昭和天皇には認識されていたというのが意外で、その後どういう経緯で今の上皇となっていったのだろうかということが気になった。

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    2025年02月23日
  • 「昭和天皇拝謁記」を読む 象徴天皇制への道

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     戦後初代宮内庁長官を務めた田島道治が昭和天皇や側近たちとの対話を綴った「昭和天皇拝謁記」が発見され、第1級の資料として2019年8月、NHKのスクープ報道と「NHKスペシャル 昭和天皇は何を語ったのか~初公開・秘録“拝謁記”~」で紹介され、大きな反共を呼んだ。田島道治の残した膨大な記録は、後に本書の著社達である古川隆久らが、2021年から2年にかけて全7巻をまとめ上げ、全公開した。本書は、「昭和拝謁記のダイジェスト版」であり、著者らが新発見を多面的・複眼で考察し、まとめ上げた第1級の昭和天皇を証言する記録でもある。
     アジア・太平洋戦争は、歴史修正主義者などが解釈する「軍部の独断専行」であり、昭和天皇に戦争責任はなかったなどの考え方が根強く残る。しかし、本書を読めば、世界情勢から国内情勢を背景に、軍備増強と戦争へと突き進んだ昭和天皇自身の判断や決断がすっぽり抜け落ちて、「軍部の下克上」が原因であると自身の戦争責任を放棄するかのような発言を繰り返している。また、一方で、国民が自信の考え方を持たずに他人の言動に同調してしまう付和雷同によるものだとも繰り返し回顧し、国民の責任に転嫁している。しかし、大正デモクラシーによる民主化と関東大震災直後に皇太子時代の昭和天皇を襲った虎ノ門事件を契機に治安維持法が作られ、目的遂行罪なども加わり、国民の思想信条や言論弾圧を行った大日本帝国の総覧者である昭和天皇の責任は重い。昭和天皇の歴史を振り返り、リーダーとしてどのようにあるべきかを見つめ直す良書となった。

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    2024年12月15日
  • 講談社 学習まんが 日本の歴史(18) アジア・太平洋戦争

    購入済み

    めっちゃ詳しいです

    伊藤先生がオススメしてたので購入しましたが、めちゃくちゃ詳しくて絵も綺麗なので楽しく読めます!!無駄なページが無いのでインプット量はかなり多いと思います。

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    2020年08月01日
  • 三笠宮―昭和天皇末弟の近現代史

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    昭和天皇の14歳下、秩父宮、高松宮に続く弟の三笠宮の評伝。
    大正デモクラシーの時代、戦争の時代、戦後民主主義の時代。
    自由奔放な弟の言動に苦言を呈し距離感に悩む昭和天皇。
    戦争の原因、戦後の皇室の位置付けなど得るところが多い。

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    2026年09月03日
  • 講談社 学習まんが 日本の歴史(15) 明治維新

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    歴史については全くダメなので
    40代学び直しの為読んだ

    コロナを経て、まさに今
    明治維新のような改革が必要だと何かの本で読み
    それきっかけで、
    読んだがとてもわかりやすかった

    国を安寧にしたい皆の気持ちがあり
    その中で皆の思惑があり、国を治める上で誰が勝っていったか
    歴史に学びがいっぱい、
    漫画で学べるって素晴らしい

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    2025年03月30日
  • 新説の日本史

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    歴史の本を読む時、時にはかなり古い本にも手を出すことがあり、正しい知識を持っていないと誤った歴史を史実として学んでしまうことがある。そんな自分の知識をアップデートしたいと思って手に取った本。自分と年齢の近い、若い研究者の人達がそれぞれの研究分野や時代の新説を解説してくれていて、内容もかなり簡単でわかりやすい。倭の五王の話や、関ヶ原の戦いの原因などは特に面白く読んだ。最後のブックガイドも参考になり、より深く理解するためにここから本を読んでみようと思った。個人的にははじめにに書かれた新説も詳しく知りたくなった

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    2022年05月05日
  • 新説の日本史

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    学校で習った歴史は誰かが教えやすいように作った物語だったのかもしれない。
    もしもコレがこうだったら…と言うものもあっただろうし
    このエビデンスはないんだけどこうしておけ!だったのかも知れない。

    よくよく調べたらこちらが濃厚だとか、見方伝え方によってはこちらが正しい、それが新説の日本史なのではないかと思う。

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    2022年01月04日
  • 新説の日本史

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    一般向けで大変読みやすいです。それぞれの時代で扱うテーマが少なく物足りなさを感じるので、続編希望です。

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    2021年05月02日
  • 新説の日本史

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    驚くよ「坂本龍馬は薩摩藩士」「仮想敵国のおかげで予算ゲットしたから開戦」「1609年江戸の人口は15万人」「義輝は御所巻からの勢いで殺害」

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    2021年02月25日
  • 新説の日本史

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    <目次>
    第1章  古代(河内春人)
    第2章  中世(亀田俊和)
    第3章  戦国(矢部健太郎)
    第4章  近世(高尾善希)
    第5章  幕末(町田明広)
    第6章  近現代(舟橋正真)

    <内容>
    近年の研究成果をコンパクトにまとめたもの。文章も読みやすく、ざっと確認できる。幕末などはかなり斬新な内容が載っている。

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    2021年02月22日
  • 講談社 学習まんが 日本の歴史(18) アジア・太平洋戦争

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    戦争のきっかけが知りたくなって、漫画なら理解しやすいかな…と。小学生向けかと思ったら結構内容が濃い。戦争なので重いけど、知っておくべき内容だった。

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    2026年10月03日
  • 新説の日本史

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    各時代の研究者による最新学説の紹介。聞いたことのある話がまとまって説明されていて入門としてわかりやすい。
    もう少し深掘りしてほしいというところで終わるので、それ以降はその時代の専門書を読めということだろう。
    薩長同盟が軍事同盟のつもりはなかったと龍馬は薩摩藩士だったというのは知らなかったので興味深かった。
    しかし、歴史学者も次々と新説を打ち出さねばならないのも大変そうだ。

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    2026年03月30日
  • 新説の日本史

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    日本史についてこれまでの通説と違った新設を扱った一冊。

    オムニバス形式なので、内容にばらつきがあるもの、読み物としては面白かった。

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    2022年09月26日
  • 新説の日本史

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    どちらかというと、この分野に馴染みのない人向けといった感じの語り口で、さくっと読めた。内容としては各説の概要といった印象なので、入口的な位置付けの本かなぁ。

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    2021年02月16日