山口亮子のレビュー一覧
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内容はだいたい帯に書いてある通りだが、ウンコや下水処理に関する情報が網羅的にまとめられているので理解しやすく、全ページ「ウンコ」の3文字が散りばめられているため、非常に真面目かつ実用的な内容なのに、笑えるやら和むやらで楽しい。ウンコ好き必読書。
とにかく、はしがきから最後のページまで、ウンコにまつわる目から鱗の情報ばかりで素晴らしい。
特に心に残ったのはウンコバンクと現在フィナーレを迎えつつある大阪万博。その会場である夢洲は大阪府民が50年積み上げたウンコで出来ており、メタンガスによりいつ爆発するかも不明な状態のまま開催されているらしい。今も多くの人々が喜んで大枚叩いてウンコ島に行っている -
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農業に関するトレンドがざっくりとわかる本。
気づきとしては、以下の通り
・高齢化によるリタイア(離農者)が増えているので、それなりの力を持つ農業法人がそこを買い取り、大規模化している。
・スマート農業は新参者ほど効果を感じやすく、ベテランになるほど効果を感じにくい、それどころか効率が落ちる→スマート農業は部分部分での導入や、若者の参入障壁をさげるのに効果的。
・コメは政治との繋がりが強い、なぜなら昔は人口の約3割が農家であったため、農家からの政治票を集めるためには農家に対する施策を打ち出す必要があったから。長年聖域とされてきたこの領域に本気で踏み込むことで、農業の未来は明るくなる可能性もある( -
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ネタバレ農業に興味があり手にとった一冊。
農業の全体像、また最新の動きを広く浅くとらえることができた。
減反政策を辞めるなど農政が劇的に変わることはチャンスだと著者は主張している。コメがようやく自由な経済に開放されると。
自然の趨勢に任せ、弱小農家が淘汰され、日本の農業の生産性が上がる(農業の大規模化が進む)のは、少子高齢化社会を迎える中、避けて通れないだろう。
農家も高齢化する中、選挙の票目的で弱小高齢農家を保護するのはいかがなものか。
食糧安全保障も叫ばれるなか、いかに国内の農業を強くするか。ここに取り上げられた先進的な農家はもちろん、新たに農業への参入を考えている新進気鋭の農家予備軍にも期待 -
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物価高の煽りを受け、衰退の一途をたどってみえる日本の農業の将来を占うべく、どれだけ効率的な農業をおこなっているかの独自指標を設け、産地の農政を論じている面白い一冊。都道府県の農業産出額を農業関連予算で割ればどれだけ効率のいい農政がやっているかランク付けできるという視点のもと、これまでの農政とこれからの農政の善悪を評価しており、問題点がわかりやすく理解できる。ただ都道府県の農政が正しく農業を振興するために必要かはどうかは別問題のようで、農家が自立し成長できる経営ができれば農政を超越して発展し続けるだろうし、反対に農政の保護のもと細々と生き長らえる道を選ぶ消極的農家が多いことも事実である。現にそう
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たまには、今の仕事に関係する本でも読もうと思い、購入した本。環境、特に水処理や資源循環の分野は、学生時代から専門としていることもあり、サクサク読めました。
著者は今後の国内のリン不足を予測し、汚泥やし尿に含まれるリンの有効活用法を提言していました。方法の一つとさて、堆肥化を促していましたが、現代の日本ではハードルが高いように思います。
著者のいうとおり、重金属によるリスクは昔と比べ下がっているのかも知れませんが、やはり、「し尿や汚泥由来の肥料で育てた野菜を食べたいか?」と問われると、生理的に抵抗を感じるくらい現代の日本人は潔癖になっているのではないかと思います。
とはいえ、リンの値段がひ -
Posted by ブクログ
元々日本の食糧自給率はどれくらいなのかという疑問から、何か関連した本はないか探して読みはじめた本。農業に従事する人の高齢化やそれに伴う後継者不足、働く環境や労働力不足、生産から消費者に届くまでのシステムや、日本人の食の変化、諸外国との価格競争など、簡単に解決できない複合的要因のひとつひとつについて問題点と、実際の現場で対応している例が書かれている。ITが発達した便利な世の中で、それを享受していると生産現場の大変さに想像が及ばなくなりがちだ。ITを活用しマネーゲームのようにしてお金を得る世界と、いくらITを活用しようとも人間が汗水流して働かないといけない世界。どちらが良い悪いもない。だが今、口に