飯塚久道のレビュー一覧

  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)

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    極めて面白い。ここまでやらないと中東では生き残れないのか、と。陰謀論の世界と隣り合わせの民主主義社会という、イスラエルならではの状況も垣間見える。

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    2020年06月27日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)

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    ネタバレ

    「全史」銘打つだけあって、第二次大戦の終わりからのイスラエルxパレスチナの攻防の流れを逐次追って書かれている。上巻はインティファーダを経てオスロ合意、パレスチナ自治政府樹立までを扱う。

    正直、イスラエル内部の予想外のカオスっぷりに頭が痛くなり、酔いそうになった。イスラエル人とはもっと合理的な人々ではなかったのか? ヨーロッパ出身の教育があり、お金もある層がイスラエルという国の運営を行っており、先進的で洗練された圧政を敷いているイメージがあったが、これでは法治国家とは言えないようだ。
    暗殺の手際がお粗末で失敗続きでも継続したり、私的なこだわりから効果の薄いターゲットに力を費やしたり、他国の法も

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    2024年10月19日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)

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    まるで映画や小説のように思えるほど臨場感が溢れる内容。
    こんな世界があったのかと信じられない気持ちになり、でもそれが事実なのでとてもやるせない気持ちになる。
    明日、日本がなくなるなんて今の自分には想像つかないけれど、イスラエルには国の成り立ちからして闘わないいけないと思ってしまう理由がある。
    闘いを続ければ続けるほど、どんどん複雑化しているように思う。

    教科書的な事実羅列ではなく、色々な立場の人間のリアルな発言があふれている。
    著者のインタビューにかけた時間と労力が計り知れないし、それをこの本にまとめたのがすごい。
    翻訳も読みやすかった。

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    2021年08月21日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)

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    国家とユダヤ人を危害から守るためにあらゆる手段を講じるイスラエル。イスラエルの新聞記者が政府・軍関係者への膨大な聞き取り から明らかにした、イスラエルで特殊任務にあたるモサド、シン・ ベト、アマンの3機関による、諜報活動と要人暗殺作戦の初の通史。
    めちゃくちゃ面白そうだけど買う人少ないだろうな・・・と思いながら読み始めました。序文からして恐ろしいにおいがぷんぷん漂うんですけど、あまりに平和ボケした日本人にはかなり衝撃的な内容で、でも怖いもの見たさであっという間に読み終えてしまった。この著者、近いうちに消されるとかない・・・よね?ここまでの証言をよく集めたなあと感嘆しかないです。すごすぎる。筆者

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    2020年12月12日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(下)

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    ネタバレ

    上巻に続いてイスラエルの各情報機関の行動を描写しているが、完璧に成功した作戦があったかと思えば、その成功から生まれた過信のために手痛い失敗を引き起こすという流れが何回かあり、モサドほどの組織であっても人の集まりなのだと妙な感慨を覚えた。

    最後の章の、『イスラエルの情報機関の物語はさまざまな意味で、見事な戦術的成功に彩られた物語であると同時に、悲惨な戦略的失敗の物語でもある』という一文が、この本の内容をよく表している。大書ではあるが、一読に値する。

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    2020年11月01日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)

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    ネタバレ

    スパイやその所属する諜報機関の描写は映画や小説といったフィクションの世界ではよく見かけるが、この本には実際のところインテリジェンスの世界がどのようなものなのかが事細かに書かれている。そもそも諜報機関の内情をノンフィクションとして書くことなどできるのだろうかと思ったが、実際著者はこの本を書くのに並々ならぬ苦労をしたことがうかがえる。その情報収集の結果は巻末の100ページ近い注記に見ることができ、情報の正確さのために多大な努力を払っていることが推察された。また、著者がイスラエルにかかわりが深いこともあり、情報源はイスラエル側のものが多いが、著者個人の主張を極力排し中立な立場で事実を書き連ねるように

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    2020年11月01日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(下)

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    次々と書かれている暗殺の経過は、いささかうんざりするところもあるが、これがイスラエル側からの見方なのだろう。
    ことの性格上、パレスチナ、アラブ側からの視点は反映されていないので、これを「事実」として一方的に受け容れるのは危険だろう。
    人種問題と宗教問題とが重なり合っていると、本当に血で血を洗う闘いになるのがよくわかるけど、理解しがたいところもある。

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    2020年09月06日