宮川壽夫のレビュー一覧

  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    コーポレートファイナンスの理論を、従来の教科書的な説明とは異なる視点から整理した一冊。企業価値、資本コスト、投資判断といった基本的なテーマを扱いながら、それらが実際の企業経営や資本市場とどのように結びついているのかを深く考察している。

    本書の特徴は、コーポレートファイナンスを単なる計算や理論としてではなく、「企業価値とは何か」「資本市場は企業に何を求めているのか」といった本質的な問いから捉え直している点にある。企業価値評価や投資判断の考え方が、資本市場や経営の意思決定とどのように関係しているのかが丁寧に説明されており、ファイナンス理論の背景にある思想まで理解できる内容だった。

    また、ファイナンス理論が単なる学問ではなく、企業の経営判断そのものと深く結びついていることも強く感じた。企業はどの事業に投資するのか、どのように資金を調達するのか、どのように企業価値を高めていくのかといった意思決定を日々行っている。コーポレートファイナンスは、そうした意思決定を合理的に考えるための枠組みであることが改めて理解できた。

    これまで学んできたファイナンスの知識が、単なる理論としてではなく、企業経営や資本市場の中でどのように意味を持つのかが整理されていく感覚があり、非常に示唆に富んだ内容だった。

    コーポレートファイナンスの理論を改めて深く理解することができる一冊。
    企業価値や資本市場の仕組みを考える上で、多くの示唆を与えてくれる内容だった。

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    2026年03月08日
  • ファイナンス学者の思考法 どこまで理屈で仕事ができるか?

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    とても良い本。というか本書の著者の宮川先生の間がかたや人生の捉え方が好き。授業を受けたいなあと思うけど、大阪公立大学の教授ということで、ちょっと距離的に現実的でなさそう。

    元々現場のビジネスマンであったが、理論に興味を持ち、現実に立ち向かうために理論が重要であると認識しているところが私の心情とも重なり、とても勉強になる。

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    2025年09月13日
  • ファイナンス学者の思考法 どこまで理屈で仕事ができるか?

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    ネタバレ

    非常に面白かった。まずファイナンス学者の本だが、小難しいファイナンス理論の話はほぼ出てこない。著者は野村證券(投資銀行)から外資金融サービス会社(コンサル)から野村証券に出戻り、その後大学教授になった異色の経歴の持ち主。

    個人的に理論だけ語ってる学者の言う事は信用できず、一般企業でサラリーマンをして実践的な事をやってから理論を語れ!と思うので著者の経歴はまさに理想といえる。

    著者は周囲の条件を見ことから考え始める発想を「セールを張る」、根本的なところから考え始める発想を「オールを握る」と表現し、両方の側面からどの様に世の中で起きている事を考えていくか?を解説してくれる。

    理論は数式の世界で再現性がないと科学とは呼べず、バシッと方程式が当てはまればなんとも便利なツールだが、結局局所的で前提条件がないとなかなかそんな理論は築き上げる事は出来ない。特に自然科学ではなくファイナンス理論の様な人の思惑や社会活動が大いに関与する事象については。でも行き当たりばったりで「セールを張る」考え方だけではなんとも心もとない。ある程度の理論をもとに、こうすれば高い確率で成功するみたいな指針が欲しい。そして最後は「意気と度胸と勘」で物事を進めていく。この本はその為の科学的な理論とは何か、どう考えていけばいいのかを教えてくれる。

    エピローグの以下の一言が秀逸。

    「目の前の現象を自分なりに真摯な態度で観察し、ひたすら自分で考え、判断したあとは勇気を奮ってオールを握るのみ」

    すべての社会人にお薦め。

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    2025年03月15日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    コーポレートファイナンスについてあまり勉強したことがない中で読んだが、めちゃくちゃわかりやすくて面白い。
    自分の中でふわっと疑問に思っていた現代の資本主義の中で議論されているテーマについて色々と書かれておりとても勉強になった。
    そもそも株式会社とは何かから始まり、株価がどうやって決まるか、企業価値の拡大とは何か、配当政策の意義や会社は誰のために存在するかなど、経営について学ぶ中で確実によぎる疑問がほぼ網羅されているように感じた。
    あとがきの著書が職務質問されたという話から、経営計画を策定する上でのポイントに通ずる部分があるという話は面白かった。
    メモ
    資本コスト 出資者がリスクに応じて企業に期待するリターン
    正規分布 過去に何度も起きたことは将来にも起きやすく、逆もしかり
    株価はでたらめに動く ランダムウォーク
    株価にはよのなかの全ての情報が織り込まれている前提の中では株価の動きは予想できない
    株価の動きがでたらめということはすなわち株価の変化率は正規分布していることを意味する
    企業が行う事業によって標準偏差は異なる。
    標準偏差を使って表した株価や業績のバラつきをリスクという
    リスクは回避するべきものではない
    資本はリターンを期待した株主によって出資され、そのリターンに見合うだけのリスクを負っている。
    だから株主から出資を受けた経営者はリスクをとらなければならない。リスクをとって株主が期待するリターンを出すことが定められている
    企業がリスク管理する目的は大きなリターンを生むチャレンジをできるようにしておくこと
    株価は企業の将来キャッシュフローと資本コストという2つの変数の綱引きによって決まっている
    リスクとリターンは最後はだいたい釣り合う
    経営者と株主では経営者の方が情報優位である
    ファイナンスには費用という概念はない
    キャッシュアウトは将来のキャッシュインのための投資であって費用ではない。
    収穫逓減の原則 事業を続けている限りどこかの時点で資本の増加に対して利益の増加ぎ追いつかなくなる 成熟ステージ
    財務スラック 財務的なゆとり、ある程度の流動資産を持っておく状態
    財務的なゆとりがあればあらゆる事業機会に投資ができ企業価値を拡大できる
    私有財産制度 世の中の全てのものは必ず誰かぎ私的に所有しており所有権が憲法で保証されている
    企業文化や人間関係などは資産としてそこだけ「切り出して保有することができない。このような資産を維持するには相応のモチベーションがひつよである
    職質ゲーム
    どこから来たのか?
    企業の理念や存在意義の確認
    ここでなにをしているのか?
    ビジネスモデルや戦略の確認
    これからどこへ行くのか?
    ビジョンや将来像の確認

    経営理念の浸透
    所属している事業部門において経営理念をどう理解すべきか、どのように具体化されているかを日々考えることが重要
    理念があってビジョンを持つから計画がある
    ビジョンを達成するうえで今後もそのバリア(他社優位性)は有効か、何故有効といえるか、それを維持するために何が必要かを経営の意思として経営計画に示す

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    2024年01月01日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    企業価値とは、、、を起点に解説。とんでもなく分かりやすい。企業価値や、会社は誰のものか、良い企業とはといった経営に関わる様様な論点、その意味合い、経緯などを理解できる。

    ファイナンスと聞くと財務や資金調達の話しかなと思ったら間違いです。経営そのもの。マネジャー職以上の人は事務系も技術系も問わず読むべき一冊

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    2023年10月24日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    多くの書評で伝えられているように新入社員から経営層の方に至るまで兎に角お勧めの一冊。やや硬めのタイトルながら「まえがき」にあるのように難しい数式は一切登場しない一方、著名な研究者・学者、大学の授業で出てくる先生方の論点が分かりやすく、タイムリーに引用されている。他に類のない読み易さもお勧めできる点。

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    2023年05月14日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    ネタバレ

    会計とコーポレートファイナンスってどう違うの?というレベルから読み始めましたが、とても分かりやすく、頭に入ってきました。一回読んだだけだと、まだ半分も理解してないかもですが、知って考え続けることに意義があると本でも示していましたし、また読み返して勉強したいと思いました。

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    2023年02月16日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    これは名著。
    読む前から知っていたこと・聞いたことはあるが説明できないこと・知らなかったことのバランスが絶妙。著者のスタンスが折に触れてはっきりと示されるので、読んでいて心地よい。
    後半はROE、配当、現金など様々なテーマに触れられるが、資本コストがリスクより上回る投資を目指すという全体テーマは一貫しています。
    表紙のネコに惹かれて手に取ると予想外に骨太な内容に面食らいますが、読後は最高でした。

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    2023年02月15日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    小難しい言葉を使わずにコーポレートファイナンスの世界を教えてくれる良書。

    ESGと企業価値の関係性など、最近の話題も絡めつつコーポレートファイナンスについて解説してくれる。

    大学教授らしく語り口も軽妙で、時に人生哲学になぞらた深い考察もとてもためになる。

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    2022年12月25日
  • 企業価値の神秘

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    2020年21冊目。満足度★★★★★ 大学院生やコーポレートファイナンスを学ぼうとする人向けの本であるが、証券アナリスト検定会員資格を持っている人でも、発見があると思われる。本書に出てくる参考書などで、改めて学習する意欲が湧いた。2020年2月時点で11刷と定評ある良書。

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    2020年04月30日
  • 企業価値の神秘

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    やっと読めたー!ある程度企業価値の勉強した人にとっては本質を改めて知ることができるとてもいい教科書だと思う!

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    2019年08月07日
  • ファイナンス学者の思考法 どこまで理屈で仕事ができるか?

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    ファイナンスの名著「新解釈コーポレートファイナンス理論」の著者によるいわゆるビジネス書。

    こちらも、物事を根本的なところから考える重要性についての本で、とても面白い。

    プロローグにあるように、今企業にとっての大きな問題は、ESGにしろ資本コストにしろ、第三者から突きつけられるものがどんどん増えている。
    一方で、自社を出発点とする問題意識はあまり見られなくなっていると言うのは、まさにその通りだと思う。

    そういう問題意識に対して、著者のこれまでの半生を踏まえて、オールとセールという例えを用いながら、オールを握ることの重要性を説く。

    何度も読み返して身に付けたい。

    オール(櫂)とセール(帆)という対比はキャッチーだが、個人的には、セイルでは?と細かな点が気になったりしたのだが笑

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    2026年04月13日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    コーポレートファイナンスを理論ではなく、定性的に語った本。つまり、本質的な意味を概念として説明、理解を促すものであり、一定のバックグラウンドを持って読むと共感できる。

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    2025年11月27日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    ファイナンスの原則をイメージレベルに落とし込んで説明してくれた点と、現代日本で一般的に信じられているファイナンスの考えに対して違う見方を提示してくれたという点で面白かった。

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    2025年02月11日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    コーポレートファイナンスの本質を筆者の独特の視点から捉え直した点が非常に面白い。ともすると退屈になりがちなこのテーマを軽い語り口で展開するので、最後まで飽きずに読み進められる。(本間)

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    2024年04月19日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    ネタバレ

    煽り文にある通り、企業価値って拡大しなきゃいけないの?という切り口からコーポレートファイナンスを概説する本質本。理論理屈をある程度別の本で押さえられた人でないと、終盤は難しいかと。

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    2024年04月17日
  • 企業価値の神秘

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    かなり良い本であることはひしひしと伝わってくるものの、内容についていけず、後半は流し読みに...
    企業価値最大化!やROE xx%目標!といった美辞麗句に惑わされない本質に向き合える気がします。
    電車内で読んでいたのですが、これはじっくり腰を据えて向き合いたい本です。

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    2023年07月31日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    わかりやすい
    WACCの考え方や現金は利益を生まないので悪などコーポレートファイナンスのカンガエカタヲ400ページ程度にまとめて説明している。

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    2023年05月22日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    コーポレートファイナンス関連の「常識」を疑い思考を深掘りする試みはおもしろい。
    ただ深掘りする割に結論は平凡だった。

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    2023年03月20日
  • 新解釈 コーポレートファイナンス理論―――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

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    ネタバレ

    資本コストを上回る利益が必要。
    企業価値とは、将来生み出されるキャッシュフローを資本コストで割り引いた現在の価値。
    CGコード=東京証券取引所のガバナンスコード
    リスクとリターンの原則=リスクが多ければリターンも多くないと合わない。
    株主資本コスト=株主の負うリスクとリターン。
    TOPIXは、1968年に1000円で始まった。60年で15倍に値上がりした=年率で福利計算すると6%。=リターンは6%ということ。=期待リターン、期待収益率。
    リスクが高い=ベータが高い=期待リターンも高い。CAPM理論。
    ベータは、その企業の事業で決まる。
    株主資本コスト=(収益率ー無リスク利子率)×ベータ+無リスク利子率。=企業価値。

    割引現在価値の計算=将来のキャッシュフローを資本コストで現在価値で割り引いて合計したもの。=株主価値。
    債権者は、1~2%程度しか要求しないが、株主は6%を要求する、という意味。
    株主価値から債権者価値(債権者の取り分)を引いたものを株数で割った金額が株価。

    企業価値の拡大のためには、NPV(正味現在価値)をプラスにすること。(資本コストを引いたもの)。
    IRR(内部収益率)も同じ考え方。資本コストよりも高ければよいとする。
    事業ごとにNPVを計算するべき。
    現金は企業価値を棄損しない。
    経営者の仕事は、資本コストを計算するだけでなく、企業価値の概念を正しく理解して事業を選択すること。

    株価は暴走する。一度走り始めたバッファローの群れは止まれない。
    株価は正規分布しない=ファットテール。フラクタル幾何学。
    p180

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    2023年02月22日