小島俊一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本に関わるお仕事をされている方、本好きの方には是非一度読んで頂きたい作品です。
書店の経営に関するはなしなのかと思っていたら、出版界全体の不思議な点まで知れた一冊!
兎にも角にも
『雑誌発売日協定』なる昭和の遺物、無用の長物を再検討…どころか廃止すべき!
手間とお金をかけて書店到着日を遅らせている。
首都圏と関西圏、中部圏は東京発送日が発売日。
東北と中四国は2日目、九州と北海道は3日目になるようにしている。…という構造にはドン引きしました。
出版界全体の課題を考えようとするノーブレスオブリージュの気概を持つという点、あとがきの【この本のタイトルが的外れになって私が笑い者になる日が来ます -
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Posted by ブクログ
ネタバレ<目次>
第1部 本屋をめぐる厳しい現状
第2部 注目の個性派書店から見える希望
第3部 出版界の三大課題は正味・物流・教育
第4部 提言~生き残る本屋の道
<内容>
どんどん町から本屋が消えていく。全国の1/4の市町村には本屋がない。表題の2028年は、小中学校の教科書の電子化の年のようで、本屋の最大の収入源が奪われるわけだ。再販制度や昔ながらの旧習が残るなか、第3部で述べているように、出版業界は末端の本屋から仲卸(日販やトーハン)、出版まですべて課題のようだ。最後に有隣堂の社長が言っているように、もはや待ったなしの状況で、どの業界もすぐにてこ入れが必要。本以外の物販や著者の言う作 -
Posted by ブクログ
銀行から経営が地元の書店に出向し、企業再生していく物語。池井戸さん作品の物語として読むよりは物語を通じて会計やマーケティングの基礎を学ぶ側面が強い。
(物語も面白いが、会話に無理やり感が少し散見されたため)
経営者やマネジメント層、会社経営視点で読めるので、非常に勉強になる。
特に、会計やマーケティングの話が多いので、ここから興味が出れば専門書に進むみたいな活用の仕方もいいと思います。
個人的にはセレンディップのように、カスタマ思考の定性的な部分も書かれていたので、満足度が高かった。
あとBar白樺の奈央子がスーパーウーマンすぎて、あんな飲み屋があるなら行きたいと思った。 -
Posted by ブクログ
倒産寸前の赤字書店が舞台。社長であった旦那が亡くなり知識ないままに社長就任しなければならなかった女性社長。
銀行から出向を命じられた鏑木が、専務としてその社長の下に着き、6店舗の本屋を立て直す企業再生ストーリー。
小説とはいえ、会社経営にとって何が大切なのかがかなりの量で散りばめられたビジネス書でもある。
経営は人が行うもので、一緒に運営する人の心を掴んで協力しないと、上手くはいかない。着任当時、社会人の基礎知識なる冊子を渡して嫌がられる鏑木だが、理論なくしての実践は無意味と言っているように、ある程度の知識を基盤として構築する事が何事にも大事だと再確認できる。
ビジネス書としての機能もあ