大前壽生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
サイコパス=心がないただただヤバいやつ
と思っていたけれど、サイコパスにはサイコパスなりの悩みとか葛藤があるし、ちゃんと自分のルールを持っているのだなとビックリした。
ただ「境界線」が分からないだけなんだな。
改めて考えてみれば、何で虫は殺して良くて、人間はダメなんだろう。何でダメって分かるんだろうって思う。潜在意識。本能なのだろうけど。
サイコパスにも色々な種類があるんだなと新発見だった。
ユカは本当に読んでいて哀れな子だなと思った。人間の心を持ったサイコパスだなって。
「ありのままの自分でいい」などの肯定する言葉は、現実がそうなっているなら、不要な言葉ばかりだ。
て、それな。と思っ -
Posted by ブクログ
屋上から飛び降りる寸前、僕は小指の曲がった謎の男と出会った。ネットで評判の「自殺屋」らしい。
僕は彼と共に、自殺志願者たちの最期を見届けることに……。
『最後の医者シリーズ』などの二宮敦人さんの「既刊発掘シリーズ第三弾」として発行された新装本。ちょっと調べたら魔法のiらんどで掲載されていた痕跡が見つかってびっくりしました。なつかしいな魔法のiらんど!
自殺をメインテーマにした1冊ですが、一概に自殺を否定も肯定もせず、自分の存在意義や自我、意識について考えさせるような問答が続くのが特徴的。
登場人物の設定や考え方もめちゃくちゃなんですが、とってもライトな哲学書を読んでいるような気分にもなり -
Posted by ブクログ
☆2.5~3くらい
叙述トリックに割と前半で気付いてしまったため、ちょっと辛口。
まぁ、そのネタで大オチまで引っ張っていたらもっと評価低かったかもだけど。
むしろ中盤にネタばらしがあるから、気付きやすくしてたのかなーってくらい分かりやすかった。
その中盤以降、ホラーなのかミステリーなのかサイコパスなのかまとまらないで散らかったまま終わってしまった印象。
サイコパスな殺人犯とサイコパスな素養を持ちながら人間でいようとする主人公とのぶつかり合いも特に無く。
見たくないものには蓋をして、殻に閉じこもってサイコパスさを磨く主人公。
でも狂気が足りない、物足りない。
もっとボロ雑巾になるまで追い詰