猪熊律子のレビュー一覧

  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    認知症はそれまでの日々と地続き、認知症になったからといって、急に人が変わるわけではない。本人は当然分かっている。
    日によって、また1日の中でも調子の良し悪しがある。周りの人の支え、理解もあり普通に生活できている、というなら、日常生活に支障なし、ということで認知症ではにい、と捉えることもできる。

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    2025年08月03日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    もし長谷川先生がいなければ今の日本の認知症を取り巻く環境は全然違うものになっていたんだろうなと感じる。
    それくらい長谷川先生がこの本に書いていることは、認知症の人と共に生きる社会を目指すために行われている様々な取り組みの基盤になっている考え方だと感じた。
    身近に認知症の人がいる人、支援者、当事者、どんな立場の人でも、この本を読めばきっと少し心が軽くなるんじゃないだろうか。

    認知症になったからといっていきなり「認知症の人」になるわけではなく、今までの人生と連続している自分を生きているだけ、という事が繰り返し書かれていて、とても心に残った。

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    2025年07月19日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    長谷川さんが認知症と人生に真正面から向き合った貴重な記録。キリスト者であり、医師である長谷川さんだからこそ書ける文章に、励まされました。

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    2025年05月21日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    ネタバレ

    長谷川式スケール開発者による、認知症になった人の世界の見え方がやさしく語られている。

    認知症という病の渦中にいる著者からの文章は、実体験に基づくものであり、介護者の心構えに繋がりそう。
    学生ボランティアで、介護施設で認知症の方とお話したとき、大変失礼ながらぎょっとしてしまった経験を思い出し、「この本を読んでからお会いできていたら、何か違ったかもしれない」と思わされた。

    知識的なことを言えば
    授業でクライエント側として長谷川式スケールを受けた時は「めっちゃ短!」と思ったが、高齢者が受ける前提で開発されているため、体力が低下している状態での実施が考慮されているとのこと。
    如何に自分目線でしか考

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    2024年04月03日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    教科書で何度も出てきた長谷川式スケールを作った人の本を読めてよかった。
    自分の祖母が認知症になりこのスケールを受けた。その後病気で亡くなった。私は介護福祉士として働いているが祖母に何もしてあげることができなかった。何かしてあげていれば孫だけでなく息子や娘の顔も分からなくなるほど認知症は進まなかったのか。そもそもしてあげられることはあったのか不安の中なくなってしまったのではないか悶々と考えることがあった。
    この本が読めてよかった。自己満足かもしれないけどおばあちゃんは苦しいばかりじゃなかったように考えられるようになった。

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    2024年03月14日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    ネタバレ

    私の祖母も認知症である。その判定時にちょうどこの本に書いてあったアセスメントを受けた記憶がある。それがこの著者が作り出した長谷川式スケールだったことをこの本を読んで初めて知った。

    この本の中で一貫して述べられていたことは、何ら難しいことではなかった。認知症の人を別の生き物扱いする人がいるが、認知症であっても当人に尊厳があることを認識し、1人の人間として接して欲しいということだった。「やさしくおだやかに 待つそして聴くこと その人らしさを大切に」長谷川先生の言葉である。

    よくよく考えてみれば人と接する上で当たり前のことである。認知症になったからといって急に人格が変わったり、その人がその人でな

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    2024年01月14日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    医療者である自分自身、認知症に偏見や思い込みがあったのだと衝撃を受ける。
    認知能、感情脳、そして自分らしさだけの脳が残っていく。
    「時間を差し上げる」がやはり重要なのだと学ぶと同時に、急性期病院では叶わないことへのジレンマに打ちのめされる。
    それから認知症患者に目の前で、「認知機能はだいぶ低いから」と言った医者のことが許せない。

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    2023年11月26日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    認知症のスケールを作った方が認知症になったことで知り得た事をたどってくれている本。私はお年寄りが大好きなのでジャケ買いで読み始めました。認知症は奥深く理解する事で認知を高めて行けると優しい気持ちで接する事が出来ます。

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    2022年12月12日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    購入済み

    本当にすごい方の本

    認知症をずっと研究されていた方がご自身も認知症になり、その体験や思いが書かれています。自分の周りに認知症の方がいる方は絶対に読んだ方がいいと思います。私はまだ22歳ですが、それでもとても学びが多かったですし、この先もこの本を何度も読み返すと思います。

    #ほのぼの #タメになる #癒やされる

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    2021年07月25日
  • 塀の中のおばあさん 女性刑務所、刑罰とケアの狭間で

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    行き場のない高齢者が衣食住を求めて犯罪を起こし刑務所に入るようなケースがけっこうあることは知っていた。この本もそういう高齢受刑者を取り上げたものだと思っていたんだけど、より広がりのある視点として女性受刑者・犯罪者に実態を取り上げてた本なのだと思う。
    男性に比べ経済的な基盤が脆弱なことが多くしかも長寿の女性たちが、高齢になると困窮しかねないのはわりと想像がつく。一方で困窮だけでなく、寂しさや孤独感が影響して人とのつながりがある(つながらざるを得ない)刑務所行きを望むような割合も女性のほうが多いよう。しかも、人とのつながりに縛られたりするために、例えば麻薬常習などに陥って刑務所に入るようなケースも

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    2025年10月19日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    職業柄、認知症の方と関わることが多いため、認知症関連の本が読みたいと思い借りた本。

    「認知症になったからといって、人が急に変わるわけではない。自分が住んでいる世界は昔もいまも連続しているし、昨日から今日へと自分自身は続いている」
    「尊厳をもって扱われていないということは、認知症になってからでもわかる」
    印象に残っている文。心に留めておきたい。

    今はまだ仕事で関わるだけだが、家族が認知症になった時、どう関わっていくのか心配でならない。

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    2025年10月18日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    著者は認知症のスクリーニング検査、長谷川式の考案者。
    「パーソン・センタード・ケア」=その人中心のケア
    長谷川先生の専門はてんかんと臨床脳波学。
    検査をするときは「93からまた7を引いてください」ではなく、「そこからまた7を引いてください」が正しい。
    「オールドカルチャー」:認知症は脳の恐ろしい病気だという疾患中心の見方
    「ニューカルチャー」:認知症はケアの質により大きく変わるとする見方
    ・認知症になったからといって、人が急に変わるわけではない。
    ・認知症の本質は、暮らしの障害

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    2025年10月05日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    小説にしか興味がない私が珍しく読んだエッセイ。最後の方は信仰の話であまり興味なかったけど、職業柄高齢者と接する機会が多く、同じ業界でも認知症が嫌いな人もいる中で、でもやっぱり私は認知症が好きだなと思った。認知症の人は自分が1番良かった時代に戻るとよく聞く。本の中でも出てきた「最も私らしい私に戻る旅」はほんとにそうなんやろなと思う。今後も認知症の人に寄り添える支援をしていきたい。

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    2025年03月25日
  • 塀の中のおばあさん 女性刑務所、刑罰とケアの狭間で

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    2045年には65歳以上の女性が2割を超す推定だと言う。そして今、65歳以上の人が女性受刑者全体の2割を占める。刑務官が介護士のようになっていることも。女性が陥りやすい貧困などの原因があり、刑罰かケアかではなく、兼ね備えた仕組みが必要。
    どこを読んでも知らないことばかり。でも自分の人生を鑑みても、どこかで踏み外したら可能性はあると思う。誰もが考えなければいけない問題なんだろう。簡単ではないけれど。

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    2024年11月09日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    キリスト教の信仰に支えられた著者の優しい人柄がうかがえる。
    「認知症になったからといって、人が急に変わるわけではない。自分が住んでいる世界は昔もいまも連続しているし、昨日から今日へと自分自身は続いている」と言う。また、「私たちは一人ひとり、みんな違って、みんな尊い存在だということを忘れないでほしい」と言う。
    認知症の人に優しい人、温かい社会でありたい。

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    2024年09月30日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    その道の専門医が、自身が実際になって初めて分かったという事が纏められている本。

    認知症のタイプは珍しいタイプだから万人が同じ道を歩むとはかぎらないけど、なるほどこういうことかと新しい発見があった。

    また、この本は冷静に自己を振り返ったり、他者に感謝を忘れなかったり、カトリック信者としての長谷川先生の人となりや家族があっての本だなぁと感じた。

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    2024年09月25日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    認知症専門医が認知症になり、自分の変化を綴る。認知症が痴呆と呼ばれ、患者は放置や隔離されていた時代から現代までどのように変化していったのかの話は勉強になった

    自分の状態も患者を診るかのように冷静に観察している

    認知症は治らない
    でも投薬や適切な環境次第で進行を緩やかにはできる。というかそれしか出来ることがないのが現状なのか

    祖父母が受けた認知機能のテストは改訂版長谷川式スケールだったと知る
    長谷川先生は本当に偉大な方だったんだなと思う

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    2024年03月15日
  • 塀の中のおばあさん 女性刑務所、刑罰とケアの狭間で

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    刑務所を見るとその社会の成熟度が分かる。
    チャールズ・チャップリンはそういう観点のもと、各国の刑務所を見学して回った人なのだそうです(あとがきより)。

    日本の女子刑務所。
    最近テレビで特集されていたこともあり、気になったので読んでみることにしました。

    まず驚いたのは、女子刑務所に服役する人の大半が「窃盗」か「覚せい剤取締法違反」であること。殺人は1割程なのだそうです。
    その背景として、女性がDVや貧困に陥りやすいことが挙げられています。実際、本書に掲載されている受刑者インタビューでは意にそぐわない形で覚醒剤を体験させられ、そのまま依存してしまった女性が登場します。

    ネットでは時折、「日本

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    2024年03月08日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    父がなんだか怪しくなってきたので
    認知症に対して、
    世間一般で言われていることばかりの把握ではいけないと思い
    最近、色々読み漁っています。
    認知症になったからといって
    昨日までの自分がなくなるわけではないと書かれていました。
    当たり前のことですが
    わかっていなかったと思います。

    診断日を境に父からあれもこれもと
    取り上げてしまわなくてよかったと思いました。

    90歳ですが、自転車を乗り回すので
    やめてほしい私の思い、
    自転車に乗れないのは寂しいという父の意見、
    色々話をすることが、まずは大切なようです。

    看護する側の本ばかりではなく
    色々な立場から認知症に対する意識を深めて
    できれば、日々

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    2023年12月13日
  • ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言

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    ご自身が認知症と公表している聖マリアンナ医科大学の専門医の先生の認知症本。
    医師と認知症者の二つの立場から認知症のリアルがやさしい言葉で綴られていて、とても分かりやすい。
    「認知症になったからといって人が変わるわけではなく連続している」というフレーズが印象的。

    ■認知症のタイプ
    ・アルツハイマー型 脳神経系。65歳以上の女性に特に多い。認知症の約6割がこのタイプ。
    ・脳血管性 生活習慣病による脳梗塞や脳出血が主原因。記憶障害や歩行障害が見られる。
    ・レビー小体型 大脳皮質や脳幹などに特殊なタンパク質が蓄積することが原因。幻視なども。
    ・前頭側頭型 前頭葉や側頭葉が萎縮。感情抑制困難や社会ルー

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    2023年11月16日