ジョン・メイナード・ケインズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
知らない事ばかりで自分が恥ずかしくなる。
ヴェルサイユ条約に関わるドイツ代表の回顧録を読んでみたくなった。
本書の見立てが正しかったと仮定するのであれば。
ケインズのように先を見通せる賢人がある程度の地位にいたとしても、どうしようもない事がある、ということが恐ろしい(まあ当たり前だが‥‥)。
正しい解決方法でも、握り潰され無視された事例は、これまでもこれからも、それこそ山のようにあるのであろう。
私が1919年当時にフランス人としてこの本を読んだとしたら、どのような感想を抱いたのであろうか。私は、自分が感情を超えて理性で判断できる存在でありたいと願っているが、非常に難しいであろう。 -
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ケインズの著書「一般理論」の超訳として、主要なところの日本語訳だけでなく、その部分のポイントも簡潔にまとめられています。枝葉の部分まで詳細な内容というわけではなく、あくまでもケインズがここで言いたかったことが分かることを主点としてまとめられています。そのため、難解なところの多い本書ですが、最後まで読めば、この書の特徴をつかむことができます。さらに、後半に大きく幅を取って、翻訳者による本書の内容やケインズの人となりについて解説が書かれています。こちらは読みやすく、本書の内容を簡単につかむことができますので、先に読んでも良いかもしれません。この「一般理論」がいかに、いまの日本の経済政策にも影響を与
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Posted by ブクログ
ケインズに関する著作を全く読んだことがなかったので、分かり易く翻訳されたという本書、一般理論を初めに読んでみました。後半には訳者による解説があるのですが、最初は訳者の文による一般理論を初めから読んでみました。章ごとにポイントが書いてあり、最初の方の章はなんとなく理解できるような気がしたのですが、中盤あたりになってなにを書いているのかよくわからず、終盤には、読むのを止めて、後半の「訳者解説」を読みました。一般理論の内容だけでなく、ケインズについてどういう人だったのかということが詳述されているので、本書はケインズを知らない方にはとても向いている本だと思います。
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Posted by ブクログ
世界経済の常識を変えた歴史的名著を読んでおこうと思い、ケインズの「雇用、利子および貨幣の一般理論」にチャレンジ。といってもフルバージョンは難解すぎるだろうから、エッセンスを抜粋して読みやすくし、尚かつ、章ごとに解説を挟んだ「超訳」を手にしました。
それでも、この本を読みきるには、経済素人の私には辛いものが有り、何度か挫折しました。したがって、私のように経済を全く勉強したことが無い方は、最初に「一般理論」をわかりやすく解説した他の媒体で、理論の大まかな概要を把握してから読むのがおすすめです。
特に言い回しや用語が難しいので、本書で使われる「自発的失業」「有効需要」「流動性選好」などの言葉が、 -
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全体主義を理解するためには、第2次世界大戦を理解する必要があるし、それを理解するためには第1次世界大戦とその起源、そして2つの大戦の間の時代を理解する必要がある。
ベルサイユ講和条約の交渉にイギリス代表の一人としてたずさわり、その講和条件がドイツの経済的・社会的な破壊、そして全体主義的な社会につながりうることを指摘したケインズ。
「説得論集」は、そのケインズが、第1次世界大戦と第2次世界大戦の間に書いた時事的な評論などをあつめたもので、デフレーション、金本位への復帰などなどのテーマについて、「節約」重視のディスコース、自由放任主義的なイデオロギーなどなど、当時の常識と戦い続ける姿がここにあ -
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山形浩生の解説が分かりやすかった。
以下、引用。
本書は経済学という分野を震撼させた、革命的な本だ。
本書は失業というものが一時的な過渡期の現象などではなく、定常的に存在し得ることを説明し、そしてそれが金利を通じてお金の市場(つまりはお金の量)に左右されることを、まとまった形でほぼ初めて示した。
それまでの経済学はこの状況に対して答えを持っていなかった。それまでの経済学は、失業は変な規制や不合理な抵抗さえなければ、だまっていてもなくなる、と述べていた。
需要と供給は市場メカニズムを通じて価格によって均衡する。失業なんてのは、価格による調整が完了するまでの一時的で些末な現象でしかない -
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ケインズの「もうひとつの主著」ということらしい。
1924年に刊行されたこの本は、もちろん古すぎて現在の状況にそのまま適用するわけにはいかないのだが、こんにちのマクロ経済学の基本を呈示している部分が多く、勉強になった。
インフレもデフレも、思うにどちらもよくない。どちらも誰かが苦しむことになる。しかし資本主義経済は必然的にごく一部の富者を生み、それよりはるかに多くの貧者を生む。どうとりつくろおうとも、資本主義は、皆の「公平な」幸福を導き出すとは思えない。かといって共産主義は全然よくないので、結局、国家以上の規模の経済なるものが、「悪」としてしか存在し得ないのだという絶望に到達してしまう。
そん -
Posted by ブクログ
基礎解析以上の数学と経済学は、私の最も苦手とする分野で、これまでも果敢に入門書・解説書に取り組みながら、その都度多少は理解を深めつつも、私のシナプス回路が苦手な知識を葬り去ろうと自動的に機能するのか、たちまち記憶からきれいさっぱり消えてしまい、もはや何も覚えていないのである。
ケインズは以前小文集を読んだことがあるが、主著とされるこの本は今回初めて読んだ。
とりわけ難解とされる本ではあるものの、実際に読んでみると、全部は理解できなくても何となく面白く、少なくとも経済というものが「わけのわからん用語と数式で記述された、おっそろしく複雑で奇怪なロジックのシステムで、誰もコントロールしきれないような -
Posted by ブクログ
『超訳~』の類には、おおよそロクなものがなく、これまで、読むに値する本は一冊も無かった。
だから、この本に対しても、期待値は限りなく低かった。
コソッと読んで、読まなかったことにしておこう、と思ったほどだが、山形浩生の解説はおもしろかった。
ケインズの『雇用、利子、お金の一般理論』は
第二次世界大戦後の世界の経済政策を一変させ、社会における政府の役割を徹底的に変えた。
第1章
強調したかったのは『一般理論』という部分。
古典派理論の公準は特殊なケースのみ当てはまり、一般には当てはまらない。
第2章
賃金は、労働力の需要と供給で調整されるはずで
賃金引き下げに労働者が応じないから失業 -
Posted by ブクログ
古典派理論への反論=賃金が下がっても働く気はなくならない(供給は減らない)。賃金は互いの交渉で決まる。需要総額は供給総額に等しい、ということはない。
貯蓄量と投資量は等価である。みんなが貯蓄することはできない。消費が減って雇用がなくなるから。
雇用は有効需要で決まり、有効需要は消費と投資で決まる。投資は乗数効果があるので、直接費用の何倍かの雇用が増える。
節約が国を豊かにする、という考えは、個人に対する考えを誤って適用したもの。国は投資をする必要がある。
一律に賃金を下げる方法はない。一様な賃下げが実現するまでに一部で悲惨な状態が生じる。それに対して金利は調整可能。
有効需要の増大は、 -