大石大のレビュー一覧

  • いいえ私は幻の女

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    その記憶、消して大丈夫?

    そう思える作品でした。辛い記憶 苦しい記憶 悲しい記憶 認めたくない事実。それらを忘れてしまった自分は果たして自分と言えるのだろうか。でも忘れた自分があるからこそ新しい自分がいるし、その自分を愛せる。そんな矛盾が綺麗

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    2025年11月12日
  • いいえ私は幻の女

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    ネタバレ

    小江戸川越の街にひっそりと佇む「Memory」は、“記憶を消してくれる”カフェ。
    不思議な力を持つ家入蘭のもとに、過去の失恋やトラウマに苦しむ人々が、今日も引き寄せられるようにやってくる。
    最愛の人に先立たれ生きる気力をなくした坂下麻季は、自分のことは忘れてほしいという亡き恋人の遺志にしたがい、Memoryを訪れた。
    記憶が完全に消去されるまでの間、川越の街をぶらつく麻季。
    そこに死んだはずの恋人が現れて……。
    麻季の最後のデートを描いた「あなたに似た人」や、表題作「いいえ私は幻の女」のほか、驚きと感動せまる追憶の物語集。

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    2025年10月08日
  • いいえ私は幻の女

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    ネタバレ

    —それでも忘れますか?
    記憶を消す為にとある場所に訪れる人々とその店主のやり取りを綴った本
    楽を取るか、苦を取るか。それぞれの話にも少しずつ繋がりがあり、じんわりと温度を感じる本でした。

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    2025年10月05日
  • 死神を祀る

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    ネタバレ

    30日間欠かさずお参りして甘い物を納めれば、この世のものとは思えない快楽の中で死ねるという曰く付きの神社のお話。
    噂を信じて参拝する人たちの結末。
    お参りをしていたはずなのに自殺した人の謎。
    神社で出会った人たちの不思議な同居生活。
    そして、その神社を調べるジャーナリストに、真実を隠そうとする人々など。
    てっきり神社にお参りした人たちだけのお話だと思ったら、どんどん話が町の人たちや参拝者(この場合、自殺志願者と同意に近い)以外の人たちに広がっていったのには驚いた。
    ミステリ仕立てだったり、民俗学仕立てだったり。
    また、その「恩恵」で潤っていく町の人たちの葛藤、寧ろチャンスと捉えて調子に乗る人た

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    2025年09月06日
  • 死神を祀る

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    最初はホラーと勘違いして手に取ったが、なかなか面白かった。演劇の少女たちが心配だったが、あれは祖母が代わりに亡くなったということなのかな?とあまり後味が良くなかった。また、ミステリー要素もあり、記者は騙されていたがそれも一つの結末なのだと、今までの様々な人からの体験を通して受け入れることができた。
    悲しいことの多い、暗い雰囲気の本だったが、それを否定肯定するわけでもなく、現実をそのままにしておく描写はとても見事と思った。死神と呼ばれた少年は幸せになれるか、その未来は明るいものなのだろうか。YouTuberは無駄死にだったのが少し笑った。死んだだけじゃん……( ・∇・)

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    2025年08月24日
  • 校庭の迷える大人たち

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    学校を舞台にした大人主人公の短編集って珍しくない? お気に入りは事務員さんの「事務の先生から」と校長先生の「カウントダウンが進まない」。少し不思議なテイストのお話なので、重くなりすぎないところも好き。

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    2025年05月08日
  • いいえ私は幻の女

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    川越を舞台にした記憶が消せて七不思議が登場する作品。
    全て違う人の話だけど、
    ちょくちょくその人が別の人の話にでてくる(共通)。
    第4話が特に面白いと感じた。
    それで?それで?と早くページをめくりたくなった。

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    2024年12月13日
  • いいえ私は幻の女

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    表紙のイラストが可愛くて手にとって読みました。
    全5話+エピローグの構成で、1話ごとに起承転結がはっきりしているのであっという間に読めてしまった。ミステリー要素もありつつコンパクトに楽しめました。

    現代社会で本当に記憶が消せるお店があったとしたら、利用する人は多いんだろうと思う。記憶が消えても事実が無かったことにはならないから、折り合いをつけるのは難しそう。

    大方の感想の意見と同じく、自分も4話の「いいえ私は幻の女」が好き。記憶をなくすことで人間は、別人になることができるのだろうか。

    しかし、表紙の女の子が可愛い。この可愛い子が家入さんか…!と思うとページを進む原動力になった。なんか第3

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    2024年12月01日
  • いいえ私は幻の女

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    初読み作家さん。不思議なお店に訪れる客との連作短編集と思いきや、店の外での出合いだったり、タイトルどおりの幻の女だったり、思いがけないつながりで楽しめた。内容とは無関係だが、「♪いいえ私はさそり座のおんな」が頭から離れず困った。

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    2024年10月17日
  • いいえ私は幻の女

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    ほろ苦い読後感。
    人間はみんな身勝手で、でもみんな一生懸命生きているんだよなあと思った。

    もし本当に生涯に一度だけ、たった一つだけ記憶を消せるとしたら、自分なら何を消すのか・消さずに一生を終えるのか。
    幸せの定義なんて自分にしか決められないのだから、どんな結果になろうと、自分で選んだものを肯定したいものです。

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    2024年10月12日
  • 恋の謎解きはヒット曲にのせて

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    過去に経験した失恋の不可解な部分を心理学のセンセイに解き明かしてもらう物語。
    短編集なのでとても読みやすかったです!
    どんでん返しはそこまでないですがとにかく読みやすくてミステリー初心者にオススメしたいと思える作品でした。

    現実のヒット曲が色々出てきますがおまけ程度でさほど本筋に関わって来なかったのが少し惜しいです。
    ぶっちゃけ無くても(あるいはどんな曲でも)成立します。
    歌詞の内容とストーリーが密接に絡んでたらもっと良かったです。

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    2024年09月03日
  • 校庭の迷える大人たち

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    ネタバレ

    学校に関係する大人たち(保護者、教員、事務、PTA、校長先生ら)が体験する不思議な5つのお話。

    よきみょ的な雰囲気を感じさせられ、ミステリー的なところがあり、そんな中でもあたたかみや感動的なところがあり、というステキな作品でしたな。

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    2024年05月18日
  • 校庭の迷える大人たち

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    「シェルター」
    「危険業務手当」
    「事務の先生」
    「妖精のいたずら」
    「カウントダウンが進まない」
    学校を舞台にした5話収録の短編集。

    校内で起きる不可思議な現象を織り交ぜながら、保護者・教師・事務職員・PTA・校長、それぞれの視点で描かれる。

    『シェルター』
    授業参観で目の当たりにした息子は自分の知っている息子ではなかった。
    1話から不穏な展開。
    別人のような息子に過去の記憶を思い返す父親。
    ファンタジーだが、人間味を感じ温かな読後感。

    『危険業務手当』
    ホラー要素ありで怖面白い。

    どの物語も気掛かりの種が解消されラストは爽快。

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    2023年07月16日
  • 校庭の迷える大人たち

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    帯の文章で思わず手に取りました。学校にまつわる人々のなんだか不思議な、そしてあたたかい物語。
    最後の「カウントダウンが進まない」が一番好きでした。

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    2023年06月21日
  • 死神を祀る

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    第六話が一番好きだったかな
    第一話を読み終わったところでは結構イヤミスっぽいかんじになるえ!?って思ったけど、全体を通して登場する色んな人の気持ちに少しずつ共感しながらフラットに読めたかも

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    2025年08月15日
  • 恋の謎解きはヒット曲にのせて

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    バーで失恋話をしていると、居合わせた男性客が心理学の知識を使って失恋話に潜む真実を暴くという、安楽椅子系の謎解きものだが、ハンディキャップ理論だのアンカリングだの言い出して、ちょっと強引かな。

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    2025年06月10日
  • いいえ私は幻の女

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    記憶を消せる力を持った女性が営む記憶を消せるカフェを舞台とした連作短編集。個人的には消したい記憶はないかも。自分の記憶から消えても、誰かがそれを覚えていたら結局消せないわけだし。

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    2025年03月21日
  • いいえ私は幻の女

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    ネタバレ

    連作短篇集5篇とエピローグ
    一度だけ消したい記憶だけ消すことができる、そういうことの必要な人もいるのかなぁ。川越の七不思議とか双子の亡霊とか章ごとに少しずつ味わいも違っていて楽しめた。

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    2024年12月02日
  • 恋の謎解きはヒット曲にのせて

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    「意味わかんない、じゃない」

    おじさんが買うには装丁がやや恥ずかしかったが、音楽とミステリは詳しくないものの好きではあるので買ってみた。でも作者の大石さんは自分と同じアラフォー男性の模様。

    ミステリで謎を解く探偵の要件というのは、シャープな頭脳もさることながら、細かい違和感に気づき、それを突き詰めて考え続けられる気質である気がする。

    だとすると、不幸な恋の終わりを沢山経験してきたが、その背景、原因を「センセイ」に指摘されるまで掘り下げて考えることのなかった主人公の綾は、およそ探偵向きではない。この点ではミステリは沢山読んでいるのに基本的に口を開けて答えが与えられるのを待っている自分も同じ

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    2024年11月11日
  • いいえ私は幻の女

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    ネタバレ

    川越行きたくなりましたねー。
    自分が川越で歩いてるかのような作品でした。
    本のタイトルである、いいえ私は幻の女が特に気に入りました。
    お姉ちゃんと両親は酷い人達だなと思いますが。

    帯を見た時、タイムトラベルものコーヒーが冷めないうちにとかはよくあるやつだなと思いますが、過去に戻ってやり直したいではなくて、消したい記憶や無かったことにしたいの方が人間らしいというか、あなたを感動させますよ清廉潔白〜みたいなやつが苦手なのでつい買っちゃいました。

    ただ、体操選手の話とかはいらなかったかな。
    1回で30万というのも、主人公話してた通り、普通の人より稼いで勤務時間短いのは羨ましいというか、ボロ儲けや

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    2024年10月04日