【感想・ネタバレ】恋の謎解きはヒット曲にのせてのレビュー

あらすじ

31歳、独身の大谷綾はデート相手と大喧嘩した帰り道、馴染みのバーに足を運ぶ。そこでママのみひろと過去の失恋について話していると、カウンターの隅で飲む初老の男性から声を掛けられる。“センセイ”と呼ばれるその男性は、フラれた当時の綾や相手男性の言動から「失恋したのには別の理由がある」と語り出す。自分が思い込んでいた「フラれた理由」と「失恋の真相」。恋する男女が陥る“スレ違い”を当時のヒット曲や流行、社会情勢を交えて描いた恋愛ミステリー。
※本書は2021年5月に刊行された『いつものBarで、失恋の謎解きを』を改題・修正し文庫化したものです。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

過去に経験した失恋の不可解な部分を心理学のセンセイに解き明かしてもらう物語。
短編集なのでとても読みやすかったです!
どんでん返しはそこまでないですがとにかく読みやすくてミステリー初心者にオススメしたいと思える作品でした。

現実のヒット曲が色々出てきますがおまけ程度でさほど本筋に関わって来なかったのが少し惜しいです。
ぶっちゃけ無くても(あるいはどんな曲でも)成立します。
歌詞の内容とストーリーが密接に絡んでたらもっと良かったです。

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2024年09月03日

Posted by ブクログ

バーで失恋話をしていると、居合わせた男性客が心理学の知識を使って失恋話に潜む真実を暴くという、安楽椅子系の謎解きものだが、ハンディキャップ理論だのアンカリングだの言い出して、ちょっと強引かな。

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2025年06月10日

Posted by ブクログ

「意味わかんない、じゃない」

おじさんが買うには装丁がやや恥ずかしかったが、音楽とミステリは詳しくないものの好きではあるので買ってみた。でも作者の大石さんは自分と同じアラフォー男性の模様。

ミステリで謎を解く探偵の要件というのは、シャープな頭脳もさることながら、細かい違和感に気づき、それを突き詰めて考え続けられる気質である気がする。

だとすると、不幸な恋の終わりを沢山経験してきたが、その背景、原因を「センセイ」に指摘されるまで掘り下げて考えることのなかった主人公の綾は、およそ探偵向きではない。この点ではミステリは沢山読んでいるのに基本的に口を開けて答えが与えられるのを待っている自分も同じである。そしてあとがきを読む限り、大石さんもおそらくそれ程探偵向きじゃないだろうとは思った。

終わった恋の原因に筋の通った理由が見いだせたところで、相手に会えない綾にとっては真相は確かめようがない。
だからこそ、バーのママみひろとセンセイはお互いの思いを伝えあえるのだから、大人になっても素直になるのは大事だなと思った。

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2024年11月11日

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