吾妻ひでおのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アルコール依存症のケースを複数担当しており、入院生活がどんなもんか気になったので。
漫画でほのぼのとしたイラスト、軽いタッチで描かれているから読み進められたものの、文章で淡々と書きつられていたら読むのが辛いだろう。
それくらい実態は壮絶なことがよく分かった。
アルコール依存症、治療後再飲酒することなく社会復帰出来る確率はわずか20%のようだ。それ以外の人は、肝臓壊して亡くなるか、行方不明か、再入院か。
担当のうち、片方は断酒に成功し、仕事も始め、社会復帰に向けて着々と進んでるケース。もう一方は、過去に入院歴あるものの、再飲酒に走り、かれこれ10年以上依存しているケース。
20%に入れるよ -
購入済み
半分くらい内容を忘れてた
今回、10年ぶりに読んだ。私がこの10年間に、いらん苦労をしたせいか、わかりみが深まっていた。このマンガでは、嫌な登場人物のことも、楽しいギャグで表現してくれているので、10年前はニヤニヤ笑って読んだが、今回は身につまされた。
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Posted by ブクログ
前作よりも、周囲の人々との関係を丁寧に描写した作品
長年の作者のファンとして熱望の続編。
ただし、読後さすがに既視感があり。
衝撃的だった前作の半分も話題にはならなさそうではある。
まあ、作者はそのような色気は考えていないのであろう。
作者は、前作の失踪、本書のアル中の原因ともなったストレス(ギャグ漫画家としての行き詰まり?)への問題が解消されておらず、本書でも時折それが顔を覗かせる(特にラスト)。
アル中病棟と仲間たち(同情できない輩が多いがw)は、作者を極端な問題行動から日常生活へ戻して、ストレスと向き合うスタートラインに再び立たせてくれる安全装置なのだろう。
しかし、本書はタイトル通 -
Posted by ブクログ
失踪日記から8年後に出版された本。買ってからパラパラ拾い読みしていたが、ちゃんと最初から腰を据えて読もうと、大阪から東京に向かう新幹線の車中で向かい合う。
成程。アル中って内臓の病気じゃなくて、精神科なんだな。知ってはいたけれど、再度認識を改める。幾つか壮絶な話もあるけれど、吾妻ひでおの丸っこい絵柄に救われる印象。
このマンガに出てくるキャラクターの本人を見たら、ああ、この人かと思うんだろうなあ。ギャグタッチなのに実在感がある。嫌な奴と吾妻さんがいっている杉野もそんなに嫌な奴には見えないんだよね。作者の感想とは別に、マンガに客観性があるってことかな。
野川沿いの散歩道とか、野川公園、深大寺 -
Posted by ブクログ
『失踪日記』の続き。病院に入院している間の出来事について書いてある。
巻末にとり・みきとの対談が載っていて、「だから一概にアルコール依存症を責められないだろうっていうのが、どうしてもあるんですよね。自分の中に。」とある。現実は辛くて、救われるよすがが欲しい、それがマンガだったりアルコールだったり、みたいな話なんだけれど、こういうふうに、良い悪いは別として、アルコール依存症っていうのはあるんだ、そういう生き方もあるんだっていうことを認めることって、大事なんじゃないか。
アル中なんてとんでもない、アル中のくせに酒を飲むなんてあり得ない、そんなことが言えるのは、その人がアル中じゃないからで、アル中の -
Posted by ブクログ
お心をやんで全てを投げ出して「放浪のたび」にはいったあずま先生。そのこっけいで痛々しいさまがなぜか笑えます。そして、アルコール病棟に入院したときのことは時々、ものすごく身につまされることがあります。
ぼくがこの初めて本を読んだのは、確か大学時代のことだったと思うんだけれども、作者の吾妻ひでおはここにはあえて書きませんがあるジャンルの漫画の第一人者で僕も詳しいことは知りませんが、彼の描く少女の絵は大好きです。
それはさておいて、ほのぼのとしたタッチで描かれている内容は悲惨そのもので、自身が連載しているマンガが描けなくなったあじま先生はすべての連載をほっぽり出して、ホームレス生活を送っ