綿野恵太のレビュー一覧

  • 「差別はいけない」とみんないうけれど。

    Posted by ブクログ

    差別がいけないことなのは大前提として、それがなくならない背景に何があるのかを経済・政治・社会・心理などの様々な分野から紐解いていく。

    過剰とも言えるほどのポリティカル・コレクトネスが跋扈する現代だからこそ、自分たち(シティズンシップ)の立場を再認識する必要がある。

    ただ、いわゆる「ポリコレ棒」を振り回すネット界の正義の味方たちには、この本の主張は届かないんだろう。。

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    2019年09月08日
  • 「差別はいけない」とみんないうけれど。

    Posted by ブクログ

    まえがきに頗る感動した。
    民主主義と自由主義の対立関係は目から鱗だけどしっくり来た。
    ポリティカルコレクトネスト唱えがちだけど何故かうざいのも結構わかる、こんな自分を不思議に思ってたから、考える材料をたくさん貰えてありがたい。

    後ろにいくにつれて議論がややこしくなってる気がした… 色んな学問分野から色んな考えを参照・引用してて、面白いが少し雑多な印象。

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    2020年09月21日
  • 「差別はいけない」とみんないうけれど。

    購入済み

    難解な内容だが、幅が広く面白い

    「差別はなぜ起こるのか」について、ポリティカルコレクトネスとシティズンシップ、自由主義と民主主義の概念をそれぞれ対比させながら説明を試みた本。

    学校ではみんななんとなく「自由民主主義」と習うけれど、本当は自由主義と民主主義は対立する概念であること、そして自由主義と民主主義との共存は崩壊しつつあること。
    この視点が面白かった。

    内容が難しめなのですべてに共感することは難しいが、マルクス主義、経済、道徳、心理学、生物学、日韓関係から障害者まで非常に幅広い視点から差別にアプローチしているので、誰でもどこかしらに共感できる部分があるのではないか。

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    2019年11月17日