降田天のレビュー一覧

  • さんず
    特殊な職業従事者と依頼者の話。依頼者にとっての現状(地獄)からの救済「よりそって死を見届ける」までの展開がとてもしんどい。それが救いになるけれど依頼者の未来は閉じてしまう。収録されている話の仕掛けがどれも違うのでそこを楽しんだ感じ。読むタイミングは大事
  • 朝と夕の犯罪
    タイトルはシンプルなのに、内容はあれもこれも盛り込まれた作品。
    偽りの春を読んでいないので、途中ちょろっと出てきた狩野には違和感しかないが、もっと違和感を感じたのがスティックシュガー3本をガソリンタンクに入れたら本当にエンジンが壊われるか、というのをアサヒが一度もネットで検索しなかったのか、というこ...続きを読む
  • さんず
    自殺幇助業者〈さんず〉への申込方法が妙にリアル。
    QRコードからHPにアクセスし、希望のプランを選び、用意されたフォームに入力する。
    そのページが簡単に想像できてしまうから怖い。
    物語の設定上、死を望む人しか出てこない。
    読んで楽しい気分には決してならないけれど、意外な真相に驚かされる連作短編集。
  • 女王はかえらない
    丁度、娘が小学四年生で身近で見ているが、あるのかなぁー?そんなん。笑

    いや。わからないよね、大人に見せる顔が全てではないからね。そんなスクールカーストの中で流れるパワーバランスのグラグラさ。
    そして、女なら一生付き纏うんじゃないかと思うくらいの、この女王気質の女との付き合い方!

    いや、学生から離...続きを読む
  • さんず
    正直、期待せずに読み始めたけれど案外よかったな。テイストが近いのは怪盗山猫シリーズとかだろうか。評判が良ければ続きものになるのかも。
  • 朝と夕の犯罪
    「偽りの春」を読み終えてすぐの今作。
    まさに一気読み。

    狩野雷太の活躍を期待して読み始めたのだけど、
    残念ながら今回は控えめ。

    様々な家族の形が描かれた本作。
    特に幼い子どもたちにとってはつらすぎる経験でしかない。作品の中とはいえ、この先彼らがトラウマとなりそうな経験をどう乗り越えていくのだろう...続きを読む
  • すみれ屋敷の罪人
    戦中、戦後の話で少しレトロな感じが苦手でしたが、ページ数は少なく読みやすかったです。段々と真相が明らかになるにつれて切ない気持ちになりました。ちょっぴり切なく、でも非常に読後感の良い作品でした。
  • ネメシス1
    複数の作家が参加してるのが興味深い。ドラマは見てないので純粋に作家さんの違いを楽しんで先の巻も読んでいきたい。
  • 朝と夕の犯罪
    父親の死の原因を警察は「車のトラブル」と二人に告げたが、はっきり自殺とされたものをそんな言い方するだろうか?父親の遺体に会わせてもらうこともなく、それぞれの方向に行かされる小学生。
    なんでも調べられる年齢になってもシュガーで車を不調にできると信じているのも不思議。育児放棄し一人を虐待死させてしまう妹...続きを読む
  • 朝と夕の犯罪
    04月-05。3.5点。
    超貧困の兄弟、父親の死後別れ別れになる。久しぶりに再会した二人は、ある犯罪を企み。。

    後半の謎解きが、怒濤の展開。次々新事実が明らかになるが物語に破綻無く、作者の筆力が高いことを痛感した。
    哀しい物語。
  • 朝と夕の犯罪
    アサヒとユウヒの狂言誘拐から始まる物語だけど、思ったよりも深すぎる話だった…。
    第一部と第二部で内容がガラリと変わるというか、児童養護施設を助けるための狂言誘拐が一転、育児放棄致死事件に発展。読み始めの印象よりもかなり重い作品でした。
  • 女王はかえらない
    面白かった
    イヤミスに分類されるものだと思います。
    いやーな気分で読み進み、嫌な気分で終わる物語

    ストーリとしては、スクールカーストを下敷きとした三部構成
    第一部は、針山小学校の3年1組を舞台として、「ぼく」の視点で語られるスクールカースト。
    マキが女王として君臨し、誰も逆らえない中、東京からエリ...続きを読む
  • ネメシス5
    ネメシスを訪ねてきた暴露系動画配信者は、フェイク動画で麻薬使用の疑いをかけられ、いっしょに映っていた女優が失踪したという。風真たちは事件の真相を探るが、二年前のニュース番組の虚偽報道が関係しているらしく‥
    ラストの大仕掛けは映像の方が迫力があった。スピンオフの話はアンナたちは登場しないが、なかなか切...続きを読む
  • 本格王2021
    【収録作品】「コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎」笛吹 太郎/「弔千手」羽生 飛鳥/「顔」 降田 天/「笛を吹く家」 澤村 伊智/「すていほぉ〜む殺人事件」 柴田 勝家/「犯人は言った。」倉井 眉介/「アミュレット・ホテル」方丈 貴恵
    つまらなくはない。でも、これがトップクラスの短編だと言...続きを読む
  • 朝と夕の犯罪
    前作?の狩野雷太シリーズを読んでいたので、狩野の推察を真似しながら読みました。笑
    なので珍しく、犯人が先に分かってガッツポーズしました。
    ストーリはとても悲しく児童虐待と過去の誘拐事件でしたが、狩野が出てきた瞬間に、オチは救いようのないものではないと、少し安心しました。
    「彼女はもどらない」を読んで...続きを読む
  • 彼女はもどらない
    叙述トリックの作品ぽさが序盤から香ってくる。だから、叙述トリックが待ち受けてるんだろうなと気構えて読んでしまう。ただ、その展開自体は相応にショッキングで、叙述トリックのためだけの物語にはなってしまっているものの、ハラハラしながら楽しめた。主人公の楓の精神がおかしくなってからは、読みにくさが目立った。...続きを読む
  • ネメシス1
    同名ドラマのノベライズ版第一巻。ドラマは最後まで視聴済み。横浜の探偵事務所ネメシスに舞い込む事件にお人好し探偵の風間、自由奔放な助手だが実は頭が切れるアンナ、ダンディな元凄腕探偵の社長の栗田と個性的なメンバー3人が挑む。この巻は大富豪宅で起きた密室殺人と遊園地での連続爆破魔との対決。コミカルな展開で...続きを読む
  • ネメシス4
    ブランド鮭養殖場の社長が海に転落死。真相を探るため、風真はグルメライターになりすまして一族に接近するが‥
    アンナの出番が少ないのがちょっと寂しい。風真とアンナが栗田を尾行するスピンオフの話も面白かった。
  • 朝と夕の犯罪
    初めての作者さん。本の最後の作者さんの感謝の言葉でシリーズものと知りました。
    2部構成で2部は2006年だかの苫小牧の事件を彷彿とさせます。
    1部2部と主軸の話が興味深かったですし家族の在り方など考えさせられる話でもあったのに、個人的に警察側の存在が雑然とするところもあって、シリーズものと知ったあと...続きを読む
  • 朝と夕の犯罪
    神倉駅前交番狩野雷太シリーズの第二弾。
    シリーズ前作の連作短編がすこぶる面白かったので期待したんだけど、これ、狩野雷太シリーズにする必要ある?って言うのが正直な感想。
    警察側の主役は神奈川県警の烏丸というイケ好かない女刑事で、期待した狩野と月岡(みっちゃん)も最後に辻褄合わせのように出てきただけ、葉...続きを読む