小林美也子のレビュー一覧
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三幕構成の指南書
映画の脚本に関しての指南書です。
主に三幕構成についてを紹介しており、映画のみならず、小説等にも適用可能かと思います。
とにかく構成の基礎を知りたいという方におすすめでしょうか。多少くどいと言いますか、同じ話を何度も繰り返す部分もありますが、大事なことは学べるように感じます。
うまく書けない場合に対する励ましのようなメッセージもあり、創作への心構えも一部載せられています。それらも参考になるでしょう。 -
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Posted by ブクログ
脚本術、と銘打っているけれども、小説の創作にも使えますね。新人賞の講評なんかでもさらっと「三幕構成」とか当たり前の用語みたいに出てくるときがあるんですけど、その三幕構成を理論化した名著です。
豊富な実例を挙げつつ、丁寧に物語の構成を組み上げていく方法を示してくれます。具体的な目安を教えてくれつつも、「でも規則にがんじがらめにするんじゃなくていいんだよ」ということも伝えてくれるあたり、柔軟性があります。「こういうケースもある」というのを具体的に挙げてくれたり、「こういうことでパニックになる人もいるけれど、大丈夫」ということを教えてくれるので、がちがちに型にはめられずに学んでいけるのがすごく -
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Posted by ブクログ
アイデアを具体化し、ドラマにするためには、主題(テーマ)が必要である。主題とは、アクション(行動)とキャラクターを意味する
アクションとは、どんな行動に関するストーリーであるのか
キャラクターとは、誰に関するストーリーなのか
主題
アクション 身体/感情
キャラクター 必要性の決定/アクションこそキャラクター
アクションとキャラクターに関して、一、二行にまとめて書いてみる
人生とは、アクション(行動)からなり、その終わりもまたアクション(行動)の一形態であり、質の変化ではない(アリストテレス「詩学」)
全ての主要登場人物は、強烈なドラマ上の欲求も持っている
ドラマ上の欲求とは、脚本の -
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Posted by ブクログ
ネタバレ■第1章 すべては白紙から始まる
第一稿を読んで、この脚本には二つのストーリーが存在していると私は思った。一つは、大けがを克服して人生を取り戻す母親の話。もう一つは、重大な決断を迫られるが、自らの決断で困難を乗り越え、男性への恐怖心も克服し、母親とのぎくしゃくした関係も修復する娘の話だ。
つまりこの脚本は、一つのストーリーから始まり、別のストーリーで終わっているわけだ。よくあることだが疑問が残る。いったいこれは母親の話なのか? それとも二人の話なのか?
彼女自身にもそれがわかっていなかった。長年の経験から、私にはこんなモットーがあった。どうしていいかわからなくなったら、しばらく引いてみる -
Posted by ブクログ
ネタバレ■第1章 映画脚本とはなにか
形や、構成をよく知るためには、できるだけ多くの脚本を読むべきである。出版されている脚本も多く、書店にいけば置いてあるだろうし、ネットでも注文できる。今ならウェブ上に無料で置いてあることもあるだろうし、中にはお金を払わなければならないものもあるだろう。
私は、生徒には『チャイナタウン』『ネットワーク』(バディ・チャイフスキー)『アメリカン・ビューティー』『ショーシャンクの空に』(フランク・ダラボン)『サイドウェイ』(アレキサンダー・ペイン、ジム・テイラー)『マトリックス』『アニー・ホール』『ロード・オブ・ザ・リング』を読み、勉強させている。
これらの脚本はすぐ -
Posted by ブクログ
ハリウッドの脚本家が描かれた、作劇術の本です
有名な3幕構成についてよく書かれています
状況設定、葛藤、エピローグみたいに脚本は3分割できて、計120ページくらいでまとめれるそうです
人物の練り方は、ドラマ上の欲求というものが大切だそうです
とにかく出だしを面白くしないといけないらしく、最初の10ページで絵的に映えて心を掴まないといけないポイントがあるそうです
インサイディングポイントだったか何かだったと思います
そして中盤で話の転換点、ターニングポイントが来るそうです
例に挙げられるベストセラー映画があまり分からなかったので、著者の意見が伝わりにくいところもありましたが、何となく重要なこ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ脚本に問題があると単純に思ってしまうと、パニックになることがある。それは非常に恐ろしい経験だ。私は世界中で脚本セミナーやワークショップを行ってきたが、どこに行っても同じことを耳にする。脚本家たちは、「構成が機能していない」「キャラクターが弱い」「、または「台詞がフラット」と言う。
でも、私は彼らに言う。「大丈夫。必ず解決する」
彼らは私がからかっていると思って笑う。でも私は冗談を言っているのではない。
ほとんどの脚本家にとって恐ろしいのは、脚本に問題があるかないかではなく、問題点の本質が何であるかを知らないことだと思う。彼らはそれを明確にすることも説明することもできない。それは、曖昧な -
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