三浦哲哉のレビュー一覧

  • 自炊者になるための26週

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    自炊の良さを布教するためのオリジナルな内容。
    自炊による季節、食材の使い方、自分好みの発見という感動>自炊に関わる面倒さを実現するためにメニューやTipsを載せている。
    スープの塩分濃度は0.6%から増やしていく。
    調味だし:だし:醤油:みりん 20:1:1 から10:1:1に増やしていく。
    魚は全部こぶ締めなどの保存法でゆっくり食べることができる。柳葉包丁はあった方が良い。
    しめ鯖:策を手に入れ、塩を両面に真っ白になるくらいかけ20分億。流水で洗い流し米酢をかける。キッチンペーパーでくるんで40分-2時間冷蔵庫。

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    2025年07月06日
  • 自炊者になるための26週

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    自炊は面倒臭い。サイゼリアのミラノ風ドリアも信じられないくらい安くて美味しいし、回転寿司に行けば洗い物なんて気にせず美味しいお寿司もポテトも食べれる。自炊をすれば洗い物も発生するし、割高になることもあるし、おいしくできる保証もない。それでも、自炊をすると言うことは、毎日を少しだけ味わい深くする手段であり、自炊では得られない、食材本来の自然な香りと、その変化を楽しむことであると筆者はいう。いつも同じ味が食べられる、その安心感を指す意味でのおいしさを「C嗜好」つまり、コンフォタブルなおいしさである一方、調理方法や食材の質によって、可変性のある個々の味わい深さを楽しむのが「F嗜好」、フレーバー嗜好と

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    2025年04月06日
  • 自炊者になるための26週

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    個人的に最高すぎる本。
    写真がない料理本とも言えるが、文章だけで食欲をそそる!いくつかレシピを作ってみたし、肉も焼いてみたが美味しかった。肉に関しては、家で初めて納得が行く仕上がりになった。ここからは好みを極めていく世界なんだろうと思うとワクワクする。
    作るだけでなく、旬の食材を選ぶ、調理器具を愛着持って揃える、より使いやすい台所を目指すなど、考え方によってはめんどくさく感じるだろう工程が愛しくて、光り輝く。また少し、自炊が好きになった。

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    2024年08月13日
  • 自炊者になるための26週

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    映画批評者が風味について語った本ということで、五感を研ぎ澄まされるような感じで読み進めることができた一冊。

    なるほどと思ったのは、F感覚とC感覚という風味の前提となる認識の話が興味深かった。美味しい、という一言に差が大きい理由も理解できる。

    書名から高尚な内容かもしれないと感じたが、無理せず、一方こだわりも大事にしつつ、ちょっとしたこだわりを自炊に見出していくという印象を受けた。

    共働きや在宅勤務で、家族のために食事を作るようになった男性には特にオススメ。価値観がグッと広がると思う。

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    2024年07月24日
  • 自炊者になるための26週

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    ネタバレ

    こういう本が大体10年に一回出る。かなり今様で、とてもよい。中庸の感覚とか、最後の家事負担の話とかこの十年ならでは。この手の本は文才が要るんだなあ。丸元も魚勝も文章がよかった。この人の文章は今風だが古風で品がある。

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    2024年07月20日
  • 自炊者になるための26週

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    丁寧な自炊生活だけを追求する本ではありません。サイゼやマックなどのジャンクフードも愛する著者が両者を「ギアチェンジ」できる豊かさを解いてくれます。また、ロベール・ブレッソンを引用して、風味のモンタージュ論を解いたり(凄く分かりやすい!)、映画批評家でもある著者ならではの少し変わった食本。

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    2024年03月15日
  • LAフード・ダイアリー

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    フード系のエッセーって初めて読んだけどこんなにおもしろいのか…!

    自分自身ここ数年でかなり食への好奇心と興味が出てきたので、好き嫌いがないことを武器に色々なものを食べたり、サーチしたり、食べ物のことを話題にあげたり、作ったり、ってしてるけど、記憶の襞、レイヤーで味覚と体験と興味が形作られるのはほんとうにわかります!!!!となった

    はじめて凝ったネパール料理やさんでスパイスカレーをたべたとき、美味しいとかとはべつに色んな味がする!!!!!とおもったのをおぼえている。

    いろんなものを食べて、実家を離れて自分で料理したり、という経験を経てから母のご飯を食べたときのわかりの深さもすごい感動したし

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    2022年12月02日
  • 食べたくなる本

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    著書とその料理を通して親しんできた料理家について、とにかく読み出したら面白くて最後まで止まらないという体験。特に丸元淑夫氏について。笑ってしまうこともしばしば。日々の食事に役立てるのみならず、料理本の、料理人の面白さを再認識した。

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    2021年12月09日
  • LAフード・ダイアリー

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    新しい食に出会うたびに「記憶の襞」が折り込まれる
    →味を惰性から覚醒(別の味の記憶との差異)
    →おいしい

    ・モビリティによる(第四の)「画一性」からもたらされる「多様性」
    ・L.A.では多民族が群島状に分布し混ざり合わないからこそ食の多様性が保持されている

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    2021年05月05日
  • 自炊者になるための26週

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    「風味の魅力」で料理をしたくさせる。
    入門書ではなく、より豊かに自炊を捉え直す本。

    ・目的によるトーストの焼き方。違いを楽しむ。

    ・レトロネイザル経路のにおいを味わう。

    ・風味は映像
    ①風味インデックス:香り物質が直接移動する。ある地域、ある季節に固有のにおい物質が食べ物に含まれていて、それが食べ手のところに届くとき。
    ②風味パターン:においの組み合わせによって、遠くの何かが映る。ある地域の伝統料理。
    ③風味シンボル:情報消費

    ・自炊の風味のレンジ

    ・基礎調味料のノイズキャンセリング
     例 生魚の生臭みの原因となるトリメチルアミンを抑えるしょうゆ

    「蒸す」
    ・失敗が最も少なく、簡単

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    2025年03月09日
  • 食べたくなる本

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    料理本ばかりの書評って珍しい。
    同世代かつ食に興味があるということで、なかなか視点や考察が興味深かった。

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    2024年11月10日
  • 自炊者になるための26週

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    “各章に設定された課題に取り組みながら26週かけて読む”という想定で書かれているが、パンのトースト、青菜のおひたし、蒸し料理程度は実践しつつ1週間で読み切った。また時間をかけて読み返しながら全てのことを試してみたい。
    自炊することの意義をたいへん痛感し、自分の中で“面倒”との決闘をさせたが、さすがに揚げものや魚を捌くことは敗北した。これは厚切りジェイソンの投資法を読むような感じで、自分のやれること、やりたいことを実践すれば良いのだと思う。読み切ってみると著者も行きすぎた食の思想を批判しているし、そんな軽薄な気持ちで読めばいいのだろう。いつか勝つかもしれないし。
    インターネットを中心に政治的なイ

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    2024年09月28日
  • 自炊者になるための26週

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    どういうアプローチかと思ったら、風味を中心にして料理をしたいと思わせる自炊のレッスン。
    この、料理をしたてみたい、食べてみたい(感動>面倒)と思わせる文章の技量が、映画評論家の面目躍如という感じですごい。
    途中から結構ハードル高い料理も出てくるけど、なんとなくできるかもと思わせてくれる。

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    2024年08月02日
  • 自炊者になるための26週

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    自炊が苦手で正直実践は難しそうな章もあったけど、とりあえずご飯を美味しく冷解凍するタッパーを買いました。
    自炊はもちろん外食テイクアウトもあっていいという姿勢や、行き過ぎな思考であるべきでないという主張がよかった。

    たしかに風味で思い出す情景ってあるよなあとも思った。

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    2024年06月20日
  • 自炊者になるための26週

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    はるか昔、「丸元淑生のシステム料理学: 男と女のクッキング8章」という文春文庫にどハマりしたことを思い出しました。まだ実家にいて親の作る食事を食べていた時代です。就職して一人暮らししたら、こんな食生活してみたい!と強く願ったものです。ところが、いざ自分でアパート暮らしを始めると、仕事の忙しさか、飲み会の多さか、外食の楽しさか、台所のプアさか、コンビニの面白さか…まあ、一番は自分の自堕落さ、なのでしょうが、真逆の生活に突入し体重もどんどん増えて、といった人生でした。伴侶が出来ても彼女の価値観に合わせるだけだったし、実際、家庭で夕食をゆっくり、みたいな仕事ではなかったので、食材を活かし、調理を見つ

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    2024年06月03日
  • 自炊者になるための26週

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    実用書というよりは、理屈っぽい人向け料理本、というか料理を楽しみたい理屈っぽい人向けかなあ。しかしさすがにあちこちよくできてるとは思う。

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    2024年04月30日
  • LAフード・ダイアリー

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    講談社
    三浦哲哉 「LAフードダイアリー」

    1年間のロサンゼル(LA)生活を通して、食文化からアメリカの多様性を紐解いた良書。異なる社会環境の併存が多様性をもたらすことを伝えている。読みやすく面白い。


    LAを アメリカにやってきた植民者たちが 解放を求めて 西へ進み、最後に辿り着く「終着駅」とし、異なる社会集団ごとの食文化が併存している場所と位置づけている


    さらにLAは 「ゴールドラッシュ」「石油」「映画」「シリコンバレー」と 時代ごとに 解放を求める人々を招き寄せて 多様性を保っているとのこと

    名言「多様な食文化を知り、多種の美味を味合うことは、寛容な精神を滋養することである」

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    2023年01月04日
  • LAフード・ダイアリー

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    LAの食だけでなく、人柄や土地、文化についても知ることができる。
    西海岸、行ってみたくなりました。必ず行きます。

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    2022年02月21日
  • LAフード・ダイアリー

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    自分が留学していた時に感じた、異国の文化や料理に戸惑いつつ自分の一部となっていく感覚を思い出した。話に出てくる料理に関しては、アメリカに長期滞在経験のある人は思わずわかると笑ってしまう部分もあり面白かった。
    食は生活する上で切り離せない部分だからこそ、その土地の在り方を強く感じるもの。海外で日本食に会うとき、自分の慣れ親しんだものとの相違に、思わず批判的な感想を抱いてしまうことがある。しかし、それは日本食ではなく、その土地にローカライズされたまた異なる日本食だと言うことは自分も留意しておきたい。

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    2021年09月07日
  • LAフード・ダイアリー

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    LAの食に季節は不在だが多様な食の可能性がある。ジョナサン・ゴールドのレビューも、ゲリラ・タコスも、極まったバーベキューの体験も、ケチャップへの気付きも、すべて面白く読んだ。いちばん膝を打ったのは、「記憶の襞」のところ。

    ー私たちは、何かを味わうとき、別のカテゴリーにおけるその味の記憶を重ね、そこで得られる差異に感動している。それがとても鮮やかに際立つときは、自分の全存在がリフレッシュされるような高揚感が得られることもある。私たちはそのとき、記憶の襞から、感動を引き出している。(p.226)

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    2021年05月17日