三浦哲哉のレビュー一覧
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“各章に設定された課題に取り組みながら26週かけて読む”という想定で書かれているが、パンのトースト、青菜のおひたし、蒸し料理程度は実践しつつ1週間で読み切った。また時間をかけて読み返しながら全てのことを試してみたい。
自炊することの意義をたいへん痛感し、自分の中で“面倒”との決闘をさせたが、さすがに揚げものや魚を捌くことは敗北した。これは厚切りジェイソンの投資法を読むような感じで、自分のやれること、やりたいことを実践すれば良いのだと思う。読み切ってみると著者も行きすぎた食の思想を批判しているし、そんな軽薄な気持ちで読めばいいのだろう。いつか勝つかもしれないし。
インターネットを中心に政治的なイデオロギー、善や悪、世の中に転がるさまざまな事象を極端に考える傾向がある。まさかこの自炊に関する本から、世の中にあるものはあるんだと認め、その全てを好きなように享受する姿勢を学べるとは。この豊かな時代を普通に楽しんでいきたい。 -
Posted by ブクログ
はるか昔、「丸元淑生のシステム料理学: 男と女のクッキング8章」という文春文庫にどハマりしたことを思い出しました。まだ実家にいて親の作る食事を食べていた時代です。就職して一人暮らししたら、こんな食生活してみたい!と強く願ったものです。ところが、いざ自分でアパート暮らしを始めると、仕事の忙しさか、飲み会の多さか、外食の楽しさか、台所のプアさか、コンビニの面白さか…まあ、一番は自分の自堕落さ、なのでしょうが、真逆の生活に突入し体重もどんどん増えて、といった人生でした。伴侶が出来ても彼女の価値観に合わせるだけだったし、実際、家庭で夕食をゆっくり、みたいな仕事ではなかったので、食材を活かし、調理を見つめ、食べることを豊かにする、みたいなことのプライオリティはとても低かったのかも。基本的に「自炊者」ではなくずっと「他炊者」として生きてきたのでした。でも親元を離れる前に丸元淑生に出会った時の気分がこの本を読みながら蘇りました。実際にこの料理本(?)は「システム料理学」の40年の時を経た後継なのかもしれません。(実際に丸元淑生の本からの引用も多々…)丸元本より圧、強くないし。とにかく作りたくなる、というより食べたくなること請け合いです。著者のキーワード、風味がページの間から漂ってくるな気がしました。2冊の本の間に流れた時間で「食」を取り巻く環境は大きく変わったのかもしれませんが、食べるというシンプルな行為については「科学的に正しい」から「サスティナブルに美味しい」ぐらいしか進化がないのかも。いや、それって大きな進化でもあるような。
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Posted by ブクログ
美味い料理、美味い酒には目がない気鋭の映画批評家が、料理本や料理エッセイを
批評的に読む。食の素材、味、調理法、さらには食文化のあり方をめぐる、驚きと発見に満ちた考察。丸元淑生、有元葉子、辰巳芳子、高山なおみ、細川亜衣、ケンタロウ、小泉武夫、冷水希三子、奥田政行、勝見洋一……。その根底に流れるのは、「料理を作る・食べる・もてなす」ことに人生を捧げてきた人びとへのオマージュだ。「料理本批評」という、かつてないユニークな試みであり、もちろん本書も「食べたくなる本」である。(紹介文)
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食べるに関連することを、
文学的に評論した1冊。
短編で、料理に焦点を当てていたり、人に焦点を当てていたり
エッセイ以上の、まさに考察本。