望月優大のレビュー一覧
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日本の「移民政策」について、基本的なことから組み立てて論点を明らかにしている。
とにかくエビデンスベースを徹底しており、この一冊だけでかなりの情報量(図表50点以上らしい)がある一方、さすがにデータを見せられ続ける疲れもある。
移民政策は、日本が安価でフレキシブルな外国人の労働力をどのように取り入れるかという制度設計であり、もともとが行政の裁量が広く、外国人に不安定を強いるものである。外国人労働者の増加は非正規雇用の増加と重なるという指摘はその通りだと思う。
日本は外国人の単純労働は受け付けないとしてフロントドアを狭くしつつ、事実上、技能実習生や留学の資格者に単純労働をさせている。しかし、外国 -
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日本が「移民を受け入れない」という体裁を保ちながらも、外国人労働者をいかに受け入れてきたかが分かる。日本の移民政策の矛盾は、2019年4月の特定技能制度導入に伴い、解消の方向に向かっているといえる。しかし、「外国人の権利を見直そう」という人道的な見地から見直したというよりは、深刻な労働力人口の減少を背景に、単純労働を正面から受け入れざるをえなかくなったように感じる。ブローカーの監視体制など、課題も多い。また、制度導入後、外国人労働者に関する議論が非活発化したようにも感じる。この本が指摘する移民政策の問題・課題をより多くの人が認識し、建設的な議論がなされるべきだ。
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著者が日本や第一共和国時代の韓国を批判するのは勝手だ。この本には尹紫遠は金達寿や同じ密航組の尹学準といった当時は総聯に所属して後に「季刊三千里」の同人となった人達と一緒に映った記念写真が掲載されているが、彼は昭和28年に創元社から再版されて翌年に岩波文庫から刊行された金素雲の「朝鮮詩集」の解説を書いている。こんな事は「首領」や朝鮮労働党の指導に反する事を主張すればただでは済まない北朝鮮はもちろん、当時なら韓国でも出来ない。日本に密航したからこそ差別は受けて貧しくても相対的には韓国でも北朝鮮でも体験出来ない自由を味わえたのではないのか?「「在日朝鮮人文学史」のために」は朝聯・民戦・朝鮮総聯の記述
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望月優大(1985年~)氏は、東大大学院総合文化研究科修士課程修了後、経済産業省、Google、スマートニュースなどを経て、現在(株)コモンセンス代表取締役。日本の移民文化や移民事情を伝えるウェブマガジン「ニッポン複雑紀行」編集長。
本書は、2019年に出版され、現在の日本における「移民」の状況について、これまでの統計上の数値、法律的な扱い・位置付けの変遷等を踏まえて、考察したものである。
著者は、本書を著した理由を次のように語っている。「日本では長らく「移民」という言葉自体がタブー視されてきた。日本は同じ言葉と文化、歴史を共有する「日本人」だけの国であることが当然とされてきた。今でもなお政府