高木瑞穂のレビュー一覧
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なぜ彼女らは立ちんぼをするのだろう。また立ちんぼの起源はどこからなのだろう。
一見この世の理を外れた弱者のように見える彼女らが、実は自分からこの道を選択しているとするならばどうだろう。
普段考えもしない非日常がそこには溢れており、
現代に深く根付いている。
生まれによる生活環境の差がやはり大きく決め手になっているように思われる。立ちんぼを立ち退かせたとて、幼少期の愛着障害を産み出してしまう家庭環境を根底から変えなければいつまで経ってもイタチごっこは終わりを迎えることはないだろう。
また売春の取り締まりだけでなく、その売春を行う1つの要因となっているホストの方をより一層取り締まるべきだ。 -
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高木瑞穂+YouTube「日影のこえ」取材班『事件の涙 犯罪加害者・被害者遺族の声なき声を拾い集めて』鉄人文庫。
2022年発行の『日影のこえ』を加筆・修正、文庫化。
中野劇団員殺人事件、千葉小3女児殺人事件、大阪21歳女性刺殺事件、前橋高齢者強盗殺人事件、京都アニメーション放火殺人事件、八王子中2女子いじめ自殺事件、三島バイク交通死亡事件、目黒5歳女児虐待死事件、大阪姉妹殺人事件の9つの事件の被害者遺族と加害者の裏側に迫るノンフィクション。
鉄人文庫にしては硬派な内容だった。
毎日のように殺人事件や虐待事件、交通事故、性的暴行や猥褻事件、いじめ事件のニュースばかりが目に入るような気が -
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ネタバレ覚醒剤がどこから日本に来ているのか想像もしたことなかったが、韓国・フィリピン・タイ・米軍様々にルートを変え戦中から日本に流れ続けているというのは衝撃だった
小型船舶での瀬取りには沖縄や九州の漁師が関わっていたり、外国人が関わっていたり、きっと思いもよらない人数が覚醒剤という犯罪には関わっているんだなと思う
覚醒剤を買うっていうことは、その裏にある魑魅魍魎の犯罪全部を支えるってことで、改めてダメ、絶対って思った
筆者も情報の確信を掴むことには苦慮していたが、全部ではないにしろ一部は覚醒剤の真実なんだろうという、一歩引いた目で読むのが良いと思う -
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最近ニュースで何かと立ちんぼ女子やトー横などが報道されているけど表面的なニュースが多いので取材を記録したこの本を読んでみた。
元々フライデーの記者とか書いてあったから、この方の他の本は読んでないが、取材はよく出来ているものの、読み物として独自の視点や切り込みがあるようには感じなかった。
とはいえ、立ちんぼの女の子に1年なり時間をかけて取材している。
売春買春に対しての罰則がない法的な問題もあるし、
若い女性達が簡単に自分の身体を売る事に最初は疑問を感じたが取材された女性達は家庭環境に問題を抱えている子も多いなと感じた。
帰る場所がない事、家族に大切にされているという実感が無いこと、
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過去に日本で起こった凶悪事件の現場やその犯人が生まれた場所を訪ね、写真と共にその犯罪、犯行、犯人の生い立ち、動機等を振り返る一冊。
流石に50年以上も生きているので、掲載されているほとんどの事件に記憶がある。
犯人に同情する訳ではないが、やはり犯人には出自に問題があるケースが多い。「貧困」「偏見」「ハーフ」「外国人」「朝鮮人」「村八分」「家庭崩壊」等々。
まれに、金持ちのボンボンの犯行もあるが、やはり尋常ではない幼少期 を送ったことで、異常な性格になってしまった事件が多い。
この国の歴史の闇である。
その闇をつくったのは、政治だ。
やはり、ここにも急速な高度経済成長を戦後するために無理 -
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歌舞伎町の大久保公園周辺にて、路上売春(所謂、立ちんぼ)を行う女性8名のインタビューに加えて、新宿という土地と売春行為の繋がりを歴史的な経緯から辿る一冊。
新宿の路上にて、自身の身体に手頃な値段を付けて容易く売り払ってしまう女性達。月並みな言葉になるが、「もっと自分の心と身体を大事にしなよ……」と思う。けれど、それが出来ない。彼女達の話を聞くと、いずれも親の虐待や育児放棄、経済的困窮から「愛された記憶がない」と語っている。最も身近な人間と、十分な愛情や信頼関係を築くことができなかった女性達。ゆえにそれが仮初であっても、ホストから愛情らしきものを示されれば、それを全ての拠り所にしてしまう。そう -
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交通事故、殺人、子供への虐待、学校でのいじめ等々。日々、様々な
事件が発生している。
事件が起これば加害者が未成年でなければ名前が公表されるし、
被害者が見目麗しい女性なら、加害者以上にそのプライベートは
マスコミによって丸裸にされる。
そんな報道は報道とは呼べないし、必要以上の情報を興味本位で
取り上げるのは如何なものかと思う。
しかし、一方で事件の裏には加害者側・被害者側の多くの関係者
がいるのだ。そんな人々の「声」を拾い上げ、映像化している
YouTubeチャンネルの書籍化である。
300ページに満たない本書では9件の事件を取り上げているが、
映像化した作品に加筆するのであれば、
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