増村十七のレビュー一覧
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面白かった。和山やま味が強い絵面とキャラ。
プロ棋士の花つみれ四段C級2組在籍。棋士として、ちょっとどうなんだろうか、という雑念たっぷりの花四段の面白いお話。ただ、私個人的に超ツボに入ったのでめちゃ儲けもんだった。そのツボというのが、花四段がTMNTのファンだということ(ただそれだけ)。私、何を隠そうTMNTが初オンエアされた時からのガチファンで、ファンクラブにも在籍し、フィギュアもめちゃ集めとった。今も、パジャマや下着、TシャツなどTMNTが溢れている。箱推しではあるが、中でも南無ミケランジェロ神。ということで、花四段も好きになったのだった。
カワバンガ! -
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やさしい絵柄で、あたたかいタッチで描かれる、ままならないことたち。
地球にやってきたバクちゃんとその周りの人たちのお話。
本当に買ってよかった、読んでよかった、ひとりでも多くの人が読んでくれればと心から思っています。
バクちゃんは人や生き物のの夢を食べることができます。
同じく地球にやってきた移民の仕事(庭の剪定)を手伝う際に、草の夢を吸うことで草を枯らすことに成功します。でも、故郷で夢はとても大切なもの。自分が地球で役に立つためにできることが、草から夢を奪い枯らせることなのかと涙を流します。
それを見ていた庭の持ち主は迷惑そうに「訳がわからないわ、外国人って」「働かずにすぐに泣いたりして -
Posted by ブクログ
移民を宇宙人まで拡大解釈した「すこし不思議、すこしリアル」なお話。2巻で終わりなのは残念。
都市雄のエピソードにはアリス的な演出が。たぶん都市雄は一般的な都市生活者が写し取られていて、街にいる外国人を認識はしているものの、彼ら自身の背景などにはほとんどの人が興味を持っていない、ということを都市雄を通して感じた。
ホルヘのエピソード、シロサイ夫婦のエピソードは無念さでちょっと泣いてしまった。外国人の就労契約、言葉がわからないことによるハンデや疎外感(あれはそもそも連絡の不備?)について想いを廻らした。
ダオさんもジャスミン先生のお母さんなど、他のエピソードも好き。 -
Posted by ブクログ
夢が枯れてしまった故郷の星から一人きりで地球にやってきたバクちゃん。
地球は、バクちゃんと同じように様々な理由で様々な星からやってきた異星人の移民たちが珍しくない世界になっていますが、彼らが住まいと仕事を見つけ、口座を作り、ましてや永住権を得るのは並大抵のことではありません。
可愛らしいバクちゃんのキャラクターでほのぼのした雰囲気の中に、現代日本にもそのまま当てはまる移民問題のハードさが潜んでいます。
故郷の星が戦争で失くなってしまったサリーさん、27年も地球で働いて、子供たちを育て上げたけれど、「27年いて地球は好き?」と聞かれ、少し考えたのちの答えは「ノーチョイス(選択肢ないよ)」。