神津凛子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2018年に「小説現代長編新人賞」を獲得したデビュー作。
新人にしてはよく書けていて文章も悪くない。面白くてずっと楽しんで読めた。
身につまされる部分があった。というのは、本作の主人公賢二の兄が統合失調症なのだが、2006年にガンで死んだ私の姉も重度の統合失調症だったからだ。たぶん作者はちょっと文献を参考にして書いただけだろうが、重い統合失調症患者の家族の思いがリアルに、よく書けていると思った。
これを原作にした映画「スイート・マイホーム」も見てみたが、やはり映画はあっさりとしていて、本書ほどの重さはなかったと思う。
なかなか良いエンタメ小説だった。 -
Posted by ブクログ
初めての作家さんの作品ですが古本屋さんのお勧め棚にあった為購入しました。
長野の冬が寒い地域に住む主人公清沢賢二視点で物語は進んで行きます。
清沢賢二は妻と生まれたての子供を含む3人家族で寒い借家に住んでいます。
住宅展示場の冬でも暖かい家というチラシを起に住宅の購入に至るのですが、、、
この作品には精神的疾患を持つ登場人物が何人も何人も登場し、不倫や殺人など盛りだくさんの内容です。
家の購入時、先入観に飲み込まれた主人公。
見た目もイケてなくて言動がキモイという理由で全く清沢に相手にされなかった甘利という男性。
登場してる時間は少なかったですが、私はこの甘利さんがこの作品の登場人物でただ1人 -
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神津凛子『ママ』講談社文庫。
第13回小説現代長編新人賞受賞作の『スイート・マイホーム』に続くホラー・ミステリー小説。
全く状況が解らぬままに見知らぬ男に監禁される恐怖が読み手にも少しずつ伝播していく。前作よりさらに恐怖は増しているが、新たに残虐性の要素が加わり、読むのが苦痛になる。そして、次第に見知らぬ男による仕打ちは過激さを増し、主人公の後藤成美と娘のひかりの運命は一体どうなるのか非常に気になる。
貧しくもパートで生計を立てながら、娘のひかりを育てる42歳のシングルマザー後藤成美に突然降り掛かった悪夢。
成美が娘の誕生日のケーキを買った帰りに娘から僅かに目を離した隙に娘が団地の3階 -
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あらすじを読み気になったので購入しました。勝手にミステリだと思い、ジャンルを知らない状態で読んだので「ホラー」作品であるという衝撃を先入観無しで楽しめました。
普段ホラー作品は全くと言っていいほど読まないので、本作を読書中徐々に怪しくなっていく雲行きと「魔法の家」で起こる恐怖体験に背筋が凍りました。
明確な霊現象で恐怖を与えるわけではなく、正体不明の「真っ黒な目の髪の長い存在」が自分の家に潜んで共生しているかもしれないという恐怖に作者の想像を掻き立てる描写が拍車をかけていて恐ろしかったです。
一人の正常な人間が狂気に満ち、蛮行に及ぶ様が描かれており、霊的恐怖と人的恐怖その両方を味わえます。正 -
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神津凛子『わたしを永遠に眠らせて』幻冬舎文庫。
嫁をいびる義母、小学生男児に暴力をふるう継父という家庭問題をベースに描かれるイヤミス。
嫁と姑の争いはよく耳にするが、ここまで酷いと例え創作だと解っていても、さすがに気持ちが萎えてしまう。さらには小学生男児に対する親の暴力まで描かれては、どうにも気持ちの持っていきようがない。
前夫と死別した秋夜は再婚先の財前家の義母と夫の未婚の妹から激しい苛めに遭っていた。一方、財前家の近隣に住む小学生の優真は継父による激しい暴力にさらされていた。偶然会った秋夜と優真は互いを心の拠り所とする。
ある日、財前家で秋夜の味方をしていた義祖父が急死し、優真の -
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俳優の斎藤工が監督、窪田正孝主演のホラー映画の原作本。Netflixで先に映画を見たから、小説は復習でした。
念願の一軒家を買った家族に降りかかる恐怖体験。地下室とか屋根裏のある家って、やっぱり怖いなあ…
映画はなんとなくキャスティングで、犯人の察しはついてしまったが、小説は登場人物のイメージは想像だから完全に読者はノーマークだっただろうな。最後のシーンはちょっと書けないが、おぞましすぎる…怖いなあ。
僕も40歳超えてから住宅展示場に行き、何社かのハウスメーカーで見積もりをもらい、最終的に一社に絞り今の家を建てたから、『変な家』みたいに不思議な間取りや謎の部屋は無いが、建売住宅だと基礎やど