ネル・アーヴィン・ペインターのレビュー一覧

  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    ジャレド・ダイアモンド氏、ユヴァル・ノア・ハラリ氏、リンダ・グラットン、ニック・ボストロム氏、ダニエル・コーン氏、ウィリアム・J・ペリー氏、ジョーン・C・ウィリアムズ氏、ネル・アーヴィン・ペインター氏の世界の識者8名の方への大野和基さんのインタビュー編です。

    8名の方々のインタビューからはとても思うことや共感することがありました。
    本書を制作されたPHP新書を始めとする方々、インタビューアーの大野和基さんは、観点がとても素晴らしいです。
    本書のテーマに共感せざるをえない日本人が大勢いるはずの内容です。

    ただしとても残念なことですが、日本人の問題点は、本書の内容を受け止めていくべき存在の多くの日本人たちは、この本を手にとることがなさそうなことですが。

    ◆受け止めなくてはいけない、覚悟をしなくてはいけない一貫しているテーマとメッセージは、「“世界中で明らかに格差が進んできて、未来を生きていくためには格差が明らかに存在していることを自覚して、覚悟して、現在や未来に向けて行動して生きていくしかないのだ”」ということです。

    世界中で評判の高いイスラエルの、ユヴァル・ノア・ハラリさん
    “近い将来「役立たず階級」が大量発生する“と断言されています。
    目の前にあるものが現実なのか虚構なのかを区別し、その上で虚構の奴隷になるな、虚構を利用して利益を上げよ、虚構が我々のために機能するようにしなければならないと、述べられています。
    両者を区別するベストな方法は、「対象とするものが、苦痛を味わうだろうか」と考えることです。

    近代になって科学技術が発展したのは、「わからないものはわからない。だから研究を続けるのだ」ということ。

    ストーリーを正当化し、守るために、戦争が生まれる
    現代は新しい技術が発展したことで、現実と虚構の区別をつけることが、さらに難しくなった。

    人類は今、石器時代の何千倍のパワーを手に入れました。しかし何千倍も幸福になっているわけではありません。人類はパワーを獲得することにはたけていますが、パワーを幸福に転換する方法はわかっていません。
    『サピエンス全史』でわたしが最も指摘したかったのは、まさにこの問題なのです。

    経済や社会が変化するスピードが加速し、あまりに多くのことが、あまりに早く、あまりに同時に起きているのか正確に把握できなくなる。20年先、30年先がどうなっているのか、状況を誰も予測できていない。
    実はこれは、人類の歴史上、初めてのことです。

    有権者は、世界を支配するルールは自分たちを無視していると感じている。実際、そのとおりなのです。

    将来の人類の説得あるビジョンを示せている人は皆無。政治家も有権者も置き去りにしたまま、テクノロジーだけが劇的に変化を遂げ、人々の生活や国政をも変えているのが現状です。

    いまの変化はテクノロジーの結果であり、これまで何度もテクノロジーは歴史を動かしてきた。

    21世紀の問題は常にグローバル。今後数十年の間に、人類は3つの大きな脅威に直面します。核戦争のリスク、地球温暖化(気候変動)、テクノロジーによる破壊

    戦争に直結する2つの大きな要素は宗教とテクノロジー。
    普及した大きな背景は『武力』。植民地支配の時代にはそれがエスカレートしました。

    実際に歴史の流れを変えルノは、誰もが考えもしない何百万人もの人々の努力。
    ジャガイモや小麦のような新しい食料、農産物の普及の方が大戦よりも歴史を変えたのです。

    われわれはいかなる時代と比べても、暴力によって命を落とす確率の低下している平和な時代を生きている。戦争や犯罪による1年間の死者数は60万人~70万人、ところが交通事故の死者数は130万人、肥満とそれに関連する疾患による死者数は300万人。

    人間の愚かさを警戒していく。
    人間の愚かさは常に内面に潜み、いつそれが燃え上がって愚かな行為をするかわかりません。

    平均的なアメリカ人は、テロによって死ぬよりも、マクドナルドのハンバーガーを食べすぎて死ぬ確率の方が高いのです。テロとの戦いにコストをかけるより、バランスが取れた食事に投資したほうが自分のためです。

    AIは過去のテクノロジーと違い、新たな仕事が出現することが本当に起こるかわかりません。 『役立たず階級』が大量発生する。

    AIが代替できない『第三の能力』がまだわかっていない。存在するのかどうかすら不明。
    人間には基本的に肉体的能力と認知能力の2つの能力があります。
    新たな仕事ができても、何十億人という人の仕事がなくなり、経済的価値がなくなり、それにより政治力もなくなる。

    大学でも、将来の労働市場のために、今なにを教えるべきスキルかわからない。
    子どもたちに教えているほとんどのことは、彼らが40才になる頃には役に立たないでしょう。

    ベーシックインカムでは、仕事がなくなったとき、彼らに何らかの人生の意味を提供し、与えなくてはいけません。

    人類がまもなく経験する『次の革命』―消えない専門職はごく一部。

    21世紀の人類は、『狩猟民族』に学べ
    『人間には生涯を通じて、どんどん自分を変えていく能力が必要』、しかし必要なことはわかっていても、具体的な方策は現時点では見えにくい。

    狩猟民族から2つの重要なことを学べる。
    一つは、自分たちの願望に会うように環境を変えるのではなく、自分自身を環境に適合させること。
    狩猟民族は自分たちは絶えず環境を変えられない世界で生きてきた。現代人よりもはるかに柔軟性や適応力がある。これこそがわれわれが学びたいスキル。
    もう一つは、自分の身体や五感に対して、鋭敏であること。狩猟民族は生き延びるために、目で見て、耳で聞いて、鼻で嗅ぐこと、すべてに関して研ぎ澄ました感覚が必要。
    現代人は、生き抜く力が低下している。自分の五感に注意を払う能力を失っている。

    われわれができる唯一のことは、異なる可能性を描いてどの可能性が実際に実現するかを予測すること。危険な可能性を含めて、なにか好ましくない可能性が考えられれば、それについて対処することもできます。

    予測する意味とは、起こる可能性があるけれど、ある危険性を感じるなら、今すぐ何とかしてください、ということです。

    危険な可能性が現実になることを避けるために、恐怖を感じるなら、行動を起こすのは一人一人の役割、準備をするのは今、ということ。

    これからの長寿社会人生100年時代生き方は教育仕事引退という三ステージの人生だけではなくマルチステージの人生が到来する。複数のステージが存在する人生。年齢を重ねてからの学び直しが重要になる。
    個人レベルだけではなく企業や国家も考え方を変えなくては大きな壁にぶつかるだろう。

    真に人生を豊かに生きるためにはどうすればいいか、という点を私は伝えたかったのです。

    引退ステージのためにお金を蓄積することも大事です。
    お金や物などの有形資産と、それ以上に健康や仲間変化への対応力といった無形資産が重要です。
    寿命が伸びるとお金を蓄積するより、より長く働くための資産を蓄積する必要があります。それこそが生産性資産、活力資産、変身資産からなる無形資産です。
    重要なのが余暇の時間を意味するレクリエーションではなく、リクリエーション(再創造)に時間を使うことです。 余暇の時間は引退後だけではなく.人生のあらゆるステージに細切りにやってきます。その時間を学ぶ時間として使うべきです。

    学習法について5分で学べることを、週末に学べること、2~3ヶ月のサバティカル(研究休暇)で学べることを整理し、それぞれについて計画を組み立てるべきだと考えています。
    重要なのは人生の最期ではなく、人生の途中にそうした時間を入れることです。

    人間関係は無形資産の中で最も重要な要素です。社会学では社会関係資本と呼ばれています。社会関係資本を持つものは人脈が人脈を生み、スキルがスキルを生む、そして人生の新たなステージを切り開くことができる。この流れは昔から変わりません。
    社会関係資本の多寡が健康状況を作用する事も以前から分かっていました。活力資産(肉体的、精神的な健康や幸福状態を保つこと)にも該当する話ですが、良い人間関係を持ってる人は健康に過ごせます。

    年齢差別は日本の悪い一面です。ただでさえ日本には高齢者が多いのですから、35歳以上は転職できないなどの、年齢差別をしている場合ではありません。現在の高齢者は昔の高齢者に比べてずっと健康的で活力があります。少なくとも72歳までは問題なく働けると思います。

    よく言われることですが、今の六十歳は、昔の四十歳と同じぐらいの健康状態を保っています。

    ライフシフトの内容は人生の目的と、人生の意味の組み合わせでもあります。同時に積極的な選択の組み合わせでもあります。

    人生100年時代で、避けてはいけないテーマとして、過去と比べてすべてが変わった世界で、ひとつだけ変わっていないことは、女性が子供を産める年齢である、ということです。

    これは人生100年時代を考える上で興味深くいささか心配なことです。子供を産める年齢という問題は、多くの緊張や不安を生み出しています。

    日本のような歴史上かって前例のなかった超少子高齢化国家では、60代以上の人達に生産的な活動をするよう奨励しなければなりません。そして企業も国もそれをサポートする必要があります。人々が六十歳で働くのやめ、なおかつ出生率が下がれば、待っているのは明白なカタストロフィ(破局)です。

    脱出する方法は60代以上の人が働けるようにする、そして女性が働けるようにすることしかありません。この二つは日本で十分に活用されていない資産です。

    日本では女性という類まれな資産が十分に活用されていません。多くの聡明な日本人女性達が。これは日本にとって明らかな損失です。

    過去を懐かしんでいる場合ではありません。過去を見るより、現実を見なければなりません。

    しかしマスメディアや政治家は、人々の目を現実から背けさせ、論点をずらしたりしています。このやり方はひどいです。

    真実をありのままに伝えることは、大人と大人の関係を構築する、一番の道だと考えています。

    自分が労働市場で通用する人材でなければなりません。そこで自分のキャリアを常に考え、新しい知識やスキルを獲得することが求められるのです。

    人生100年時代に企業や国家のリーダーに求めるものはないしに国民の生活の現実を認めることです。そして彼らをサポートする施策を実行しなければ何ません。 定年退職制度の廃止は急務です。これほど時代にそぐわない仕組みがありません。
    その上で生涯学習に重点をおくべきです。教育は何も子供たちのためだけに使われるべきものではありません。大人向けの教育プログラムを国を挙げて構築すべきです。

    人生100年時代への対応は遠い道のりです。だからこそ私は本を書き、インタビューを受け、様々な形で声を届けようとしているんです。企業や国家を人生100年時代に向けて作り変える志あるリーダーが出現することを期待しています。

    ニックボストロム氏
    宇宙資源の賦存量とは、宇宙にに膨大な資源の貯蔵があることです。 もし将来成熟したテクノロジーを開発すれば、莫大な量の物質やエネルギーを人類が利用できるかもしれない。基本的なテクノロジー上の能力は物理の法則と合致しています。その膨大な量に比べれば、今われわれが持つ資源はパンくずのようなものです。

    もし我々が時期尚早に地球を破壊した場合現在持っている資源のみならず宇宙資源の賦存量という無限の可能性も失うことになります。人類の存在論的リスク、滅亡リスクと関係している問題なのです。

    テクノロジーが早く開発されるか、遅れて開発されるかという重要な問いもあります。
    例えば破壊的なテクノロジー X とそれに対して保護的なてくれる Y があるとします。 XとY どちらが先に開発されるかで、テクノロジーを制御できるかが変わってきます。

    AI が一つの特定の会社や国に対してではなく、人類すべての恩恵になるように使われるように、重要なアクターがより協力的な環境を作るためには先立って何ができるのか、こうしたことを考えていくのです。

    ダニエルコーン氏
    テクノロジーこそ格差を生み出す根源になっているのです。人口の半分が新しいテクノロジーをもたらす恩恵にあずかれないの場合を考えてみてください。それだけで経済成長率は半分になります。

    現代社会に成長が必要なのは、社会的出世の道が開けていると、すべての人に感じさせることが重要だからです。出世街道を歩む能力をすべての人に提供しているという感覚を与えなければならないからです。

    20世紀においてこれほど早く頑張って経済大国になったのは日本だけです。他に例がありません。

    ジョ-ンCウィリアムズ氏
    多くのブルーカラーのアメリカ人はプロフェッショナルになりたいとは思っていません。彼らはありのままの自分で生きていたい。既に独自のカルチャーの中で心地よく暮らしており、それを名誉にすら感じている。わざわざ知らないカルチャー飛び込みたいとは思わないのです。

    ワーキングクラスとプロフェッショナルの生活は文化的にかなり異なっています。プロフェッショナルの生活は個人の業績、功績、自己開発に、かなり重点をおいており、すべての分野で先端にいきたいと思っている。一方、中間層も安定と自己鍛錬にかなりの精神的な重点を置いています。 この安定というのがとくに大事に考えれていて、彼らの生活を精神的に支えているのです。

    彼らが強い憤りを感じているのは、少し成功するための地歩する失い貧困に向かって滑り落ちているからです。

    最初から夢が単に夢2にすぎないことを知ったら、残るのは絶望、そして怒りだっかもしれません。

    心の奥底で自分達が現在の地位を手に入れたのはワーキングクラスより頭がいいからと思ってることです。こうしたプロフェッショナルの思い込みこそがワーキングクラスから尊厳を奪う理由になっています。尊厳も奪われた男性ほど危険なものはありません。女性は尊厳を奪われることに慣れているのでもう少し柔軟性があります。

    社会的階級が民主主義を変えるー今や世界が気づき始めた。

    私が「ホワイトワーキングクラスという人々」という本を出すまで、社会的不平等を研究してる人達も、誰も関心を示さなかった。

    ネルアービンペインター氏
    2016年から白人の間に「自分たちが犠牲者である」という意識が広まっています。 特に共和党の支持者では大半の人が「自分達は差別されている」と思っている。
    自分たちが当然受けるべき尊敬を受けておらず、不当に扱われているーという感覚を持っている。アメリカ社会の大きくて深い分断の溝がここに存在する。

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    2022年12月18日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    めちゃんこ面白かった。世の中はこんな状態なのかという恐怖ばかりが目立つけど、人生100年時代ははじまったばかり。とほほ

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    2020年02月14日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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     私が考える理想の研究者とは、人類がこれまで歩んできた歴史とともに、現在の社会を見つめ、少し先の未来までをも見ようとする「優しい研究者」です。
     「持続可能な開発(SDGs)」という概念が近年注目されていますが、「持続可能な開発」とは、おそらく「次世代を見ようとする努力そのもの」なのではないかと考えています。持続可能な開発とは、言い換えれば、次世代まで継続して豊かな社会を築くことです。そのため、これまでの歴史を振り返りながら、今起こる現象を読み解き、次世代まで豊かな社会を築くには何が必要かを問う姿勢が重要なのです。
     しかし、これから起こりうる未来を想像することはそう簡単なことではありません。そこでお勧めしたいのが『未来を読む‐AIと格差は世界を滅ぼすのか』です。この本には、『銃・病原菌・鉄』の本で有名なジャレド・ダイアモンド氏や『サピエンス全史』の著者であるユヴァル・ノア・ハラリ氏など、名立たる知の巨人たちが予想する未来が分かりやすく書かれています。そして、歴史や現在を紐解くことで浮彫となる、次世代まで豊かな社会を築くための重要なヒントやモチーフが、この本のあらゆるところに散りばめられています。
     例えば、ダイアモンド氏は、最先端のテクノロジーが普及していく社会だからこそ、「伝統的社会」の叡智に着目することの重要性を説いています。なぜかという点は、実際に本を手に取って読んでみてください。この他にも、次世代まで豊かな社会を築くために重要となるヒントがたくさん隠されています。特に開発について研究をする人たちには非常に有益となる本となるでしょう。
     次世代まで豊かな社会を想像(創造)できる「優しい研究者」が増えることを、切に願うとともに、私自身もそういった研究者になれるよう日々努力をしていきたいと思っています。(名古屋大学大学院国際開発研究科 博士課程 綿貫竜史)

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    2020年01月31日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    鋭い現状分析と未来予測にただただ圧倒される。特に、著名なダイヤモンド、ハラリ、グラットンの3氏の慧眼には身震いしてしまう。

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    2018年12月15日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    ジャレッド・ダイアモンド、ユヴァル・ノア・ハラリ、リンダ・グラットンをはじめとした8人の知の巨人たちへのインタビュー集。
    特にAIが人類の脅威になるか否かについて、今が大きな分岐点で、初期の段階で人間と共存するAIという位置づけを確立しておくことが重要という意見が共通していたのが印象的だった。
    また、私がこの10年で最も印象に残っている1冊、「ライフシフト」の著者リンダ・グラットンの言葉は、あらためてその考え方を確認できてよかった。

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    2025年01月18日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    ジャレッド・ダイヤモンド、ユヴァル・ノア・ハラリ、リンダ・グラッドストンなど2010年代20年代のスーパー著作家達を取り揃えたインタビュー記事。
    特に気になった箇所のみ

    ダイヤモンド氏
    国家間格差‥貧しい国から裕福な国に人が動く。野心に満ちた移民でイノベーションが生まれる場合もあれば、テロや感染症につながる場合もある。貧しい国への資金援助は格差を平準化するのでお互いに利益がある。
    ハラリ氏
    お金や国家など虚構を信じる力によってサピエンスは今の地位にいる。戦争など虚構のために起きる悲劇も多いため、現実と虚構の区別をつけて虚構を利用すべき。対象とするものが苦痛を味わうものは現実。国家や貨幣はそれ自体が苦しむことはない。
    将来何が起きるか誰にもわからないと、民主主義のシステムが機能しなくなる。今のインターネットの広がりのように、民主的なプロセスを経ず、数人のエンジニアが決めたことがその他の人の理解や同意がないままに世界に拡散する。政治家も有権者も将来のビジョンが描けないまま、テクノロジーだけが世界を劇的に変えている。
    気候変動やAI普及による大量の「役立たず階級」の出現など、今の問題はグローバルだが、個々の国単位でこれらの問題を解決することは不可能。対処できないからこうした問題を矮小化するトランプ氏のような政治家が増えている。
    経済がモノベースから知識ベースに変化した。こうした無形資産は戦争で獲得することができないため、現代は大国間同士では戦争が起こりにくくなっている。今、戦争が広がっている地域はまだモノベースの経済が強い地域。中東の石油など。
    核兵器はテロリストにとっては意味がないが、テロで死ぬよりマックの食べ過ぎで死ぬ確率の方が高い。気候変動の方がテロよりもはるかに大きな脅威。テロに金を使うなら気候変動対策に投資すべき。
    AIやロボットよりも優れた成果を出すことができない階級が大半となり、ごく少数のプロフェッショナル以外は社会、経済、政治、軍事システムから見ると「役立たず」となってしまう。

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    2023年09月20日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    8人の知の巨人が、怒涛の変化を続ける21世紀について未来を推測する
    前段は、高齢化、AI 後段は、技術、格差、そして現在のUSA
    気になったのは、次です。
    ①ジャレット・ダイアモンド
    ・日本は最高齢社会なのに、定年退職制がのこっているのはおかしい
    ・経済性多様性、人間の多様性ともに少ない日本にはイノベーションが起きにくい
    ②ユヴァル・ノア・ハラリ
    ・社会の急激な変化のため、21世紀にあった政治システムは現れていない
    ・AIが生み出す「役立たず階級」が多量に発生する
    ③リンダ・グラットン
    ・人生100年時代は、労働問題の解決(定年の廃止)と、生涯学習が必要
    ⑦ジョーン・C・ウィリアムズ
    ・米白人で親の代より稼いでいる人は半分以下で、アメリカンドリームから乖離
    ・アメリカのエリートは、生まれたときには、すでに三塁にいた
    ・トランプは、つよい白人の象徴
    ⑧ネル・アーヴィン・ペインター
    ・米白人は、自分たちを犠牲者としてみている
    ・トランプが勝てたのは、白人の怒りの結果
    ・新世代のフェミニストは、ヒラリーに我慢できない。なぜなら母を思い出すから

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    2021年12月16日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    知の巨匠たちによる、将来の予測のきっかけになる本。コロナ前に書かれたものだが、コロナ禍でも通じる考え方(感情ではなくデータを重視する、人々の分断)もあり非常に参考になる。
    また、ネル・アーヴィン・ペインターの、アメリカの分極化の話は面白かった。白人の中流階級の人たちが差別をされていると感じているとは思っていなかったので、目から鱗だった。

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    2021年08月28日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    グローバルでベストセラーの著者たちがAIが押し寄せる中わたしたちに未来を忠告し、そこからどう解決していくのか、SDGs的な内容で読みやすいです。

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    2020年12月02日
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    「苦痛はこの世でもっともリアルなものです。しかし国は苦痛を感じません。」ハラリ氏の金言

    国や企業はたまたイデオロギーごときに、人間が苦痛をうける馬鹿らしさ。

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    2020年10月19日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    各学術界の著名人と著者である大野氏とのオムニバス形式の対談記事を1冊にまとめた当著。
    歴史学者であるハラリ氏が述べた「役立たず階級」というワードが大変印象的で、他の登壇者が述べたようにAIの台頭によって私達の仕事・生活・生き方が大きく様変わりするだろうという警鐘が伝わってきました。
    ダニエルコーエン氏が述べているように「ただ一生懸命に働けばよい」というのは単なる幻想で、リンダ・グラットン氏が提唱する「人生の目的」と「人生の意味」を組み合わせた、「積極的な選択」を自らしていくことが、これからの混迷を極める時代において重要となってくるのだと思いました。
    これは即ち、「生きたいように生きることが許される時代」でもあり、「積極的な選択」を好む人にとっては大変なメリットであり、一方で「消極的な生き方」、例えば誰かに依存して自らの意志決定を放棄する生き方を望む人には厳しい時代が待っていることを示唆している風に読み取れました。
    これからの10年・20年(もしかしたらすぐ目の前?)を思考するのにおすすめの一冊です。

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    2020年09月08日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    ー たとえば、お金というものには客観的価値は何もありません。お金の価値は、多くの人がドルや円について同じストーリーを信じているという事実から出てくるのです。ほとんどの経済学者はそのことをわかっています。

    私は決して「これらは虚構だ。信じるのをやめようではないか」と言っているのではありません。もし信じることをやめれば、経済システム全体が崩壊します。そして他人同士はお互いに協力できなくなります。しかし、注意しなければならないのは、われわれは虚構の奴隷になるのではなく、虚構がわれわれのために機能するようにしなければならない、ということです。

    人間は長い時間の中で、目の前にあるものが現実なのか、それとも誰かが作ったストーリーなのか、区別する能力を失いました。結果、多くの人が、国家や会社や神という想像上のものに自分を捧げて戦争に行き、何百万人という人を殺戮したのです。こうした事態を回避するためには、まずは目の前にあるものが、現実か虚構なのかを区別し、その上で利用する方法を考えることです。 ー

    ジャレド・ダイヤモンド、ユヴァル・ノア・ハラリ、リンダ・グラットン、と重要な方々との対談集。
    コロナ前の作品だが、今読んでも十分にリアリティがある。

    信じているストーリー(虚構)の崩壊、あらゆる格差が生み出す社会的歪みと崩壊なんて、まさに今考えるべきテーマかと。

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    2020年04月22日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    AIと人類との関係はどうあるべきか。4名の著名知識人が持論を述べる。技術者としてではなく、経営者的な観点からAIというものに興味がある方は是非とも読んで欲しい本。

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    2020年04月11日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    「人類史」レベルのマクロな視点で支持を集めるベストセラー作家らのインタビューを集めた一冊。各人の主張は著書に譲るとして、こと日本の未来に関わる著者らの考えを知ることができる。

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    2020年01月02日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    <目次>
    プロローグ
    1ジャレド・ダイアモンド(銃・病原菌・鉄)
     資源を巡り、文明の崩壊が起きる
    2ユヴァル・ノア・ハリ(サピエンス全史)
     近い将来、役立たず階級が大量発生する
    3リンダ・グラットン(ライフシフト)
     人生100年時代、生き方は3つのステージからマルチステージへ
    4ニック・ボストロム(スーパーインテリジェンス、AI学者)
     AI万能時代が訪れ、働き方は根本的に変革する
    5ダニエル・コーエン(フランスの経済学者)
     テクノロジーは中流階級を豊かにしない
    6ウイリアム・J・ペリー(クリントン時代国防長官)
     北朝鮮は核開発をあきらめない
    7ジョーン・C・ウリアムス(労働問題)
     民主主義を揺るがすホワイトワーキングクラスという人々
    8ネル・アービン・ペインター(労働問題)
     アメリカは分極化の波にさらされている
    エピローグ

    「VOICE]などに掲載されたインタビューのまとめ本。
    おなじような本の「世界の未来」より、圧倒的にいい。
    各人の著名な著書を読まなくても、その内容くらいは
    分かるのか?というげすな考えはだめでした。
    語っていることが、本当に起る未来、とは思わないが、
    近いことではあろうと思う。

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    2019年06月15日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    国際ジャーナリストが、ジャレド・ダイアモンド、ユヴァル・ノア・ハラリ、リンダ・グラットン、ダニエル・コーエンほかの世界の知の巨人8人にインタビュー。
    AIと格差の未来の世界はどう見通せるのか。
    情報として参考になるが、鵜呑みにするのではなく、新たな情報をもって検証しながら自分で検証すべきものだと感じた。
    19-45

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    2019年04月26日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    最初の2人、ジャレド・ダイアモンド氏とユヴァル・ノア・ハラリ氏のインタビューが最も印象的だった。特にハラリ氏の論は、ほぼ同年代の自分にとって斬新な切り口ながらながら納得できる内容と感じられた。

    ・われわれはこの世にリアルに起きていることと、想像の中で作り出したストーリーを区別する能力を失いつつあります。
    ・われわれはパワーを獲得することには長けていますが、パワーを幸福に転換する方法はわかっていません。
    ・今は、三十年後の社会がまるっきりわからないのです。
    ・歴史から学べることは、油断してはならない、ということ。愚かさへの油断を防ぎつつ、叡智を信じる態度が戻られる。
    ・人生を生き抜く上では、絶えず新しいテクノロジーを学び続け、新しい経済状況・社会状況に対応しなければならない時代に入っています。しかしこれは、非常に難しい。なぜなら、人は本質的に変化を好まないからです。
    ・今日われわれが直面している重要な問題を扱うには、学問横断的なアプローチが不可欠となっているのです。


    全体として、インタビュー形式で論者からうまく言葉を引き出していると感心させられた。それぞれの著書を読む上でも要約として、言換えの表現として、あるいは背景を知ることで理解が深まる。

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    2019年03月16日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    著名な研究者や思想家のインタビュー。現在の時の人の、それぞれの考えが要約されている。
    読み応えはないが、インスタントでわかりやすく手っ取り早い。
    入門書として良い感じ。

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    2019年02月03日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    人工知能と格差を主題にインタビューしたもの。ダイアモンド、ハラリ、コーエンがよかった。

    民主主義は、人類が直面している難題を処理する能力を失いつつある。テクノロジーの進展によって経済や社会が変化するスピードが加速しているため、有権者も政治家も、世界で何が起きているのか、将来どうなるのかを理解することができなくなっているため(ハラリ)。

    テクノロジーが多くの格差をもたらし、多くの人が取り残された。テクノロジーの直接の恩恵を受けている人の生産性は向上したが、その範囲は限られている(ダニエル・コーエン)。

    ベーシックインカムは、何が不可欠でいくら必要なのかを決めるのが難しく、コンセンサスを得ることができない。また、すべての国は貿易でつながっており、発展途上国は単純労働に依存しているが、他国の労働者に払うべきかという問題もある(ハラリ)。

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    2019年01月16日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

    Posted by ブクログ

    「銃・病原菌・鉄」のジャレド・ダイアモンドなど八人の「知の巨人」とのインタビュー。「サピエンス全史」のユヴァル・ノア・ハラリは、近い将来「役立たず階級」が大量に発生すると言う。AIが進化すると今までの職業が無くなるからと。どうやって一般人は生きていったらいいのか?

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    2018年10月20日