北原茂実のレビュー一覧
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本書での「病院」は、人間らしい豊かな生活のお手伝いをする場所、という程度の意味です。
お年寄りを社会保障のコストと考えず、社会の一員としてどのように地域経済に参加してもらうか、というとこが本書のメイン。東北というよりは高齢者社会に対する処方箋、かな。
清掃活動等のボランティアなど、自分のできる範囲で地域に貢献すれば、地域通貨をプレゼント。その通貨を医療費として使えれば一石二鳥じゃね?て考え方(もちろん普通の買い物にも使用可能)。
すんばらしいのは、只の夢物語ではなく八王子のご自身の病院で地域通貨を実践されているところ。国の規制があって、なかなか理想までは時間がかかりそうですが「外堀埋めて -
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ジャズ、ゴスペル シンガー 綾戸智恵さんが、母ユヅルさんの介護を通して、介護や認知症について学んでいった記録。
綾戸智恵さんは介護の過程で、介護や認知症に対してだけでなく、母ユヅルさんや自分自身はもとより人間について、旺盛な知識欲で多くのことを学び実践されている。
この本の素晴らしいところは、単に「綾戸智恵の介護記」、ではなく、書名の通り介護やリハビリについて、その知識と対応の仕方など、実践的かつ理論的なテキスト、ともいえる内容になっているところ。
3人の専門家との対談も非常に有益。綾戸さん自身の体験、その体験から導き出された数多くの気付きは参考になる。それにしても綾戸さんの表現力と理解力に感 -
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病院の株式会社化。面白かった。
政治以外で社会を変えるのは1人ひとりの市民で社会を変える手段をビジネスと呼ぶ。
医療とは「いかによく生き、いかによく死ぬか」を支援するプロジェクトであってそのすべてのアプローチは医療であり、医者以外の人たちも立派な医療者であること。
医者がこういう本を書いてるのはいいことですよね。
高齢化社会とはお年寄りがたくさんいる社会を意味するのではなく働き手が少ない社会という意味でもあるということ。
国民皆保険の存続は今後不可能でしょうね。
病院は何もしないのが1番儲かるみたいです。
なので著者は病院の株式会社化を目指してます。
病院を経営できる人間を育て、しっかり利益を -
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21世紀は医療の世紀として、「医療」をビジネスとして捉える面白い話であった。
現在、日本においては医療は国の運営による完全な福祉であるが、
それを超高齢化社会となる2030年までに日本の基幹産業(ビジネス)に変えていこうというもの。
そうは言っても決して夢物語ではなく、カンボジアやブータンではすでにそのための救急医療センターの設置などがスタートしている。
キューバやタイなどの諸外国がどのように医療を位置付けているかという話も興味深かった。
それらの事例は非常に説得力があり、
高齢化が劇的に進む日本においても、従来の医療制度を見直し、変革していくこと重要性を強く感じさせられた。
最後の章にある -
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あぁ、なんて自分はうんこなんだろう、さっさと何かをうみだせる人になりたいと思った。
以下、要約
必要なのは復旧ではなく、復興であること。
そのために必要なのはハードではなくソフトウェア、システム。
復旧というのは、ただ壊れた施設を立て直していくことで、
結果、産業が復活しないだろうし、出ていってしまった人は帰ってこないし、生活保護の街ができあがってしまう。
医療を産業として世界に輸出していくためにそこで、新しい次世代のシステム、それも少子高齢化に対応できるシステムをつくりあげる。それを世界に輸出していく。それが被災地の復興(あたらしく成長していける産業をつくる)につながる。 -
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職場の本屋の平積みから、タイトルで購入。
医者の復興への提言というのは、自分にはあまりネットワークがなかったので、大変新鮮な感じがする。
おっしゃっていることは非常にもっとも。
①ODAのようにして住居や防潮堤だけを持ち込んでも、本質的な復興にはなるはずもないでしょう。必要なのはハード面だけでなく、被災者の生活そのものを復興するソフト面の議論なのです。(p74)
②例えばかぎられた地区でもいいから圧倒的な成功事例をつくり、その成功モデルを被災地全体に広げていきたい、と考えているのです。成功事例があれば、さすがに国もうごかざるをえないでしょう。(pp86)
③町全体をリ