ハワード・マークスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
難しい本を想像していたけど意外と読みやすかった。
投資は科学ではなくアートだ、というのは言い得て妙である。
この本では繰り返し、本来価値よりも安い値段で買うことを投資の成功と定義付けている。
また、リスクがないと思い込んでいるのが一番のリスクというのは投資に限らず生活全般に言えることだと思う。
公務員だから、大手企業に勤めているから、リスクがゼロということはあり得ない。
どんな状況、環境でも常にリスクはつきまとう。
この本では、主に2008年のリーマンショック時を元に解説している。
リーマンショックとコロナショックを比較する本があれば読んでみたいと思った。
この本は、投資テクニックというよりも投資哲学の本である。
市場が過熱またはパニックに陥っている時に、いかに冷静になって腰を落ち着けて取り組むかが成功の鍵であると。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【感じた事】
未来は予想できない、サイクルはからなず存在する。したがって投資家がすべき事は、現状をよく知り変化に応じた対応が出来るように努力する事だ。
【メモ】
・二次的思考の考え方
-今後どのような範囲の出来事が起こりうるか
-その中で、実際に起きるのはどれか?
-その予想が当たる確率はどれくらいか?
-自分の予想はコンセンサスとどう違うか?
-その資産の現在の価値は、コンセンサスあるいは
自分の考える先行き見通しに見合っているか?
-価格に織り込まれているコンセンサスの心理は
強すぎたり、弱気すぎたりしないか?
-コンセンサスあるいは自分の予想が的中した場合、
その資産の価格はどうなるか?
・非効率的な市場は必ずしも参加者に大きなリターンをもたらすわけではない。むしろ非効率的な市場は、
スキルの違いに応じて勝ち組と負け組を生み出す材料(ミスプライシング)を提供する。
・効率的ではないと判断するのに十分な根拠がないかぎり、市場は効率的でり、平均を上回るパフォーマンスをあげることはできない
・本質的価値を下回る価格で買い、上回る価格で売れ
・リスクの高い投資とは
-高い期待リターン
-リターンが低くなる可能性
-場合によっては損失が出る可能性
*資本市場線のリスクが大きい=高いリターンでは
ない、変動分布がよりブロードになるということ!
・ファットテール
→テール・イベントが正規分布の場合よりも高い確率で発生する現象のこと
・投資家の成否は、利益をあげた投資の素晴らしさよりも、損を出した投資の規模で決まる。つまり、リスクコントロールができている事が優れた投資家と言え
る。
・投資世界にもサイクルが存在する、つまり前進もすれば後退もする。そしてこのサイクルは自律調整力があり、必ずしも外生的な事象が反転の原因となるわけではない。
・サイクルスパンは長短あれど、ほとんどの場合未来は過去と非常によく似た状況になる。
・証券市場における地合いの動きは振り子の振動に似ている、一端に向かう動きこそ、もう一端へ揺れ戻る
ためのエネルギーを生み出す。
-陶酔感と沈滞感の間を
-好材料への歓喜と悪材料に対する強迫観念の間を
-そして、過大評価と過小評価の間を振り子のように揺れ動いている
・本質的価値に対する考えを維持し、周りがみな売ってる時に買うことが出来れば、それが最も低リスクで
高い利益を上げる方法である。
・リスクはみなが競って同じようにとろうとしている時ではなく、周りが避けようとしている時にとるのが望ましい
・投資ポイント
-相場が振り子の軌道の一端に達するときに備えて
警戒を怠らない
-変化に応じて自分の行動を調整する
-サイクルの頂点と谷底で多くの投資家を完全にまちがった行動へと駆り立てる群衆の振る舞いに、歩調
をあわせない -
Posted by ブクログ
本著は優れた投資家とは何か、また、市場との向き合い方とはを示す良書である。
著者は市場を二次思考という角度で市場を見ることを推奨している。単に自分が考えている視点は、自分だけの視点ではなく多くの人がその答えに辿り着いていると自覚する視点を提案している。つまり、企業一つにつき多角的な視点で物事を見る訓練をせよと問いている。
そして、絶対的な成功は無いと断言する。運の影響も多分にあるとした上で投資家としての余白を持つことを強調している。市場に投資するうちは一喜一憂しがちだが、それでは優れた投資家とは言えない。短期的な利益獲得ではなく、中長期視点で市場を見る大切さを述べる。
投資家として、どのような角度で分析をするのか。また、絶対に儲かるという話はないということ。市場が自分が出した答えを出すには時間が掛かるということだ。そして、忍耐強い精神が必須とも繰り返す主張している。
私も同意だ。投資は他人任せではいけない。自分の頭でしっかり学び、失敗をし、対処していく必要がある。短期的な利益で富裕層にはなれない。投資はギャンブルではない。学習した上で成り立つ世界なのだ。こういう投資家の視点や考え方に触れ、自分なりにカスタムすると良いだろう。
投資には正解はない。そして絶対もない。ただ、相応の学習量と実践が必要ということだ。学びながら行動すると良いだろう。市場は人で出来ている。そこには感情があり、声がある。古典なども読みつつ、投資家が今、どういう視点で物事を判断しているのかを知り、誰かの言葉や判断ではなく、必ず自分の責任と判断で決めると良いだろう。それが成功しても失敗しても学びはある。優れた投資家とは一喜一憂しない冷静な投資家を本著の本質では指すと私は認識している。