井上久男のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
・日本は一人当たりの生産性が、主要先進七カ国の中で1994年以来20年連続で最下位。仕事への誇りと責任感、仲間への信頼感、会社への愛着の喪失に起因する労働意欲の低下
・寄らば大樹的発想では、「座して死を待つ」に等しいい時代が近づきつつある
・少し抽象的な学問を学ぶと頭の整理に役立つ。社会学や歴史学、心理学など
・転身を他人に相談していると「覚悟」が揺らぐ。人生を豊かなものにしていくことは自助努力によってしかできない
・お役所以上に官僚的な組織は多い。「上層部の圧力やそれを忖度する雰囲気」「過剰なほどのコンプライアンス対応」「経費の大幅カット」などによって活力が失われつつある
・コンプライアンス対応強化で発想や行動が束縛されて自由に動けない。そこにコスト削減令が出て益々不自由になる。お金にも経営者の気持ちにも余裕がなくなり、会社は楽しくなくなった -
Posted by ブクログ
昨今、自動車業界は最大の転換期を迎えているといわれています。エンジンからモーターへの駆動系の変化、ネットへの接続、自動運転への移行などの変化が一気に進もうとしています。
これら一連の技術の簡単なおさらいと、これらの変化によって主なメーカーはどのような問題を抱えているのか等について解説しています。本書で取り上げられているメーカーはトヨタ、VW、日産、ホンダ、マツダです。中でもマツダの部分は非常に興味深い内容でした。
一時期は経営難に陥ったマツダが最近は非常に好調です。この復活の裏には設計手法の大転換があり、それは他の日本メーカーの追随を許さないレベルで運用されている事実があります。これら設計手法の概要や、なぜトヨタはマツダとの経営統合に踏み切ったのか等の解説は新聞記事だけでは分からない情報でした。
この転換期に日本の自動車メーカーが先を見誤り、「昔は日本の家電は世界一だった」と言われるように、「エンジン車の時代は日本の車は世界一だった」と過去形で語られる事態とならないことを願うばかりです。 -
Posted by ブクログ
著者自身、40歳にして「朝日新聞」という安定した地位を投げ打ち独立した身であり、単に転職や起業を勧めているのではなく、組織力を失っても独立独歩で激変の時代を乗り切れるか、そうした覚悟や専門性の「幅」の修得を勧めている。その自信を持てば勤め人だろうが自営業だろうが逆説的だが肩の力を抜き随分楽になるのではなかろうか。
肝心の内容は汎用性ある技術ではなく筆者の体験談であり、事例もエリートのセカンドキャリアのショーケースといった趣で、なかなか参考にするには難しいかもしれない。しかし40歳という年齢は遅きに失する前のターニングポイントなのだなと感じさせられる。 -
Posted by ブクログ
元朝日新聞記者である著者がしるした、トヨタ、トヨタ自動車の教育体制、人事評価制度、そして働いている人の有様などが綴られている。
少し前のほんのなるので、創業家の豊田章男氏が社長になるかもしれないと書かれているだけで、どうなるかはわからないと書かれてあるが、かなりトヨタをよく書いている本であると思われる。
とはいえ、冷静にみてみると、これだけ大きな企業でありながら、派手さがなく、物作りに実直であると言うことは、見直されるべき企業価値がトヨタにはある。
何よりも響いたのは、トヨタインスティチュートなる大学などの教育システムではなく、関連企業が火事に見舞われ、ほぼシェア100%を握っていた生産がストップしたときに、周りの関連企業が助け合い、生産を始め、最終製品である車の生産が、数日しかストップしなかったと言うことである。下請けの会社は、競争相手であるとともに、共創相手としての関係性が成り立っているのである。
さらに、トヨタに勤める人たちの人間臭さ、評価システムが単純な数値管理ではない点など、大いに学ぶべき点もあった。ただし、その裏側には、徹底したコスト削減や、効率化などを行うという習慣があり、それらをクリアした上での評価システムなのだろうと思うのであった。
脱車社会になりつつある昨今、トヨタの動きから目が離せない。