井上久男のレビュー一覧

  • 日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年

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    自動車業界に詳しい上司から借りた一冊。思ったより面白い。ほんとに長年筆者が取材してきたのがわかる。

    一言でいうと「今の日産では働きたくない」。
    創業から今まで、内部抗争を繰り返してきた会社。ゴーンはその潮流の一例でしかない。
    社内政治ばっか考えてほんとに大事なものづくりや技術をないがしろにして会社として大丈夫なのか。
    ゴーンさんはハゲタカ的リストラクションは得意でも、サスティナブルな会社づくりには向いていない。有事と平時に向いているトップの気質は違うということの最たる例。

    最後の章、「これからの自動車産業」が業界知識として面白かった。
    中国やアメリカ、列強が国を賭けた戦略で攻めつつある自動

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    2020年10月06日
  • 日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年

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    【栄華と綻びと】「ゴーン・マジック」とも呼ばれた経営手腕で不振に喘いだ日産を立ち直らせた一方,2018・19年には金融商品取引法違反容疑等で逮捕されたカルロス・ゴーン。栄光と転落の両極端を味わった経営者は,日産とどのように関わり,同社に何を残していったのか……。著者は、1999年に日産とルノーの提携という特ダネをスクープした井上久男。

    日産とゴーン氏に関するドキュメントとしても楽しめる作品ではありますが,何よりも本書の魅力は,日産という一つの企業を通して組織運営論までが提示されていること。ゴーン氏の逮捕についても日産の歴史を踏まえた上で解説がなされており,表層的にとどまらない理解に役立つと感

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    2019年05月27日
  • メイド イン ジャパン 驕りの代償

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    日本の経営者に辛口の評価で珍しい産業記者 今日の体たらくをみると全く正しい
    日本の記者クラブは「建設的批判」を許容せず、ガバナンスの一翼を担えなかった
    著者の近著「自動車会社が消える日」も大傑作 トヨタに厳しい

    1.パナソニックの中村邦夫会長へは糞味噌 「天皇」と呼ばれ、ゴマすり部下ばかり
     社内の根回しに奔走、根回しに疲弊、すべてを予定調和の会社に変質 リスクオフ
     トップの判断に意見を挟めない企業風土になった 無謬性らしさに無限の努力
     抜本的な改革を怠ってきたのに、株価や世間評価を異様に気にする変な会社
     松下幸之助の経営理念まで破壊 自信喪失 誇りとやる気を失わせた
     (PHP研究所

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    2018年11月10日
  • 自動車会社が消える日

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    180116自動車会社が消える日 井上久男 ☆☆☆
    傑作本 トヨトミの野望の著者ではないかと推測する
    自動車業界は大きく変わりつつある 日本のメーカーは対応に後手

    1.パラダイムシフト クルマのスマホ化とロボット化
     ハードから制御ソフト ネットワークでアップデイト
     完全自動運転 人工知能と融合 
    2.ビジョン・長期戦略に合わせてエンジニアを育成
     横並びの絶対評価を厳しい相対評価へ
    3.全体を構想する力とリスクを取る力が凄い
    4.名人芸に依存する日本軍の怠慢 「ものつくり敗戦」
     兵器をシステムとして運用する思想と能力を欠いていた
    5.豊田章男社長の課題 豊田の凋落か・・・(Ⅳ章)野望と

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    2018年11月10日
  • 自動車会社が消える日

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    ネタバレ

    2018年、26冊目です。
    タイトルは、昨今の車のIT化の流れに迎合するようなセンセーショナルものですが、
    内容的には、そんなことはほとんど書かれていません。
    各カーメーカーが、今後の自動車開発にどう向かっていくのかが書かれています。
    既存の自動車メーカーが、各社の特徴を強みにして、スマホ化する自動車の時代で
    如何に車を開発していくかを好意的に書いています。
    特に、マツダの取り組みに、高い評価がされています。
    中でも、バーチャルエンジニアリングやモデルベース開発で他社をリードする取り組みを進めていると言われています。

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    2018年08月29日
  • 自動車会社が消える日

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    自動車産業で100年に一度のパラダイムシフト(CASE(Connected、Autonomous、Shared、Electric))が進んでいる。自動車関連の会社に勤めている私にはとても気になるテーマである。
    CASEに関していろんな書籍が出ているなか井上さんは、自動車会社の組織や人事にまでも踏み込んで書かれているのが、すごいと思います。その分析もなるほどと思える。

    でも、予測どおりに行かないのが世の中。

    消えないように頑張るだけです。

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    2018年02月11日
  • メイド イン ジャパン 驕りの代償

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    企業再生の仕事を10年以上携わってきましたが、この本で挙げられている問題については実に共感します。それを最初にクリヤしなければ、どんなに優秀な人材を入れても、どんなに美しい絵を描いても何も生まれないという信念のもとにずっとやってきました。

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    2013年03月15日
  • メイド イン ジャパン 驕りの代償

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    NHKで放映された、テレビ60周年記念ドラマ、「メイドインジャパン」の視聴をきっかけに購入。

    著者の説明通り、本書はドラマの原作ではないが、随所にドラマにあった人々の想いがちりばめられていた点が良かった。

    日本企業の、とくに昨今の電機業界の、衰退の要因は、経営者も社員も今いる場所であぐらをかき、行け行けゴーゴーで突っ走り、驕り続けていた事にあると思う。
    今まで貯めに貯め込んだそのツケを、今この瞬間に一度に払っているのだ。

    本書は特に、第三者の眼で、経営責任を問うている。いろいろと勉強になった。

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    2013年02月13日
  • トヨタ 愚直なる人づくり

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    ネタバレ

    本書を読んだ感想は、知らなかったことがたくさん載っている参考になる本であるということだ。
    地元に住んでいるので、知っていて当然かもしれないことを、仕事であまり関係がないと知らないままでいる。
    新聞記者ならではの視点で集められた情報がある。

    「トヨタ以上にトヨタらしく」という節では、デンソーのことを紹介している。
    たしかにそうだ、ものづくりへの集中力はデンソーの方が上かもしれない。
    デンソーが電気自動車を作ったこと、5ゲン主義を打ち立てたことなどの紹介はない。
    何が本質的なことかは立場が異なるが、割と表面的なことが多くはないだろうか。

    豊田家にしても、1代1起業の紹介がなく、大

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    2011年12月29日
  • 自動車会社が消える日

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    2017年出版。少し前だが、100年に一度の変革期を迎える日本の自動車業界に対する考察。
    車両のEV化に伴なって車両は今後コモディティ化し、ソフトウェアを順次書き換えていくスマホのようなものになる。そうなると車両の性能自体にスペックは求められず、高い品質と性能を創り上げてきた自動車メーカーは消えていく可能性がある。
    また、中国メーカー等の開発スピードに負けないためには、開発手法を見直しMBDや生産工程共通化の活用が求められる。

    開発期間の短縮としてMBDや工程共通化を取り入れることは、革新的な開発手法の改善と思う。開発だけでなく評価においても、シミュレーションを活用して評価期間を短縮している

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    2025年05月31日
  • 日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年

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    財務の建て直しと大規模グローバル企業の安定維持はまったく別のスキルなのだと分かった。経営というのも色々要素あるので、プロ経営者というのもまるっとさせすぎなのだなと。

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    2021年04月30日
  • トヨタ 愚直なる人づくり

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    トヨタの人材について客観的な目線で書かれている。インタビューや記事引用が元になっているものの、著者の直接の体験からまとめられた本書はトヨタの哲学を教えてくれる。

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    2020年09月13日
  • 日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年

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    今となっては、だってゴーンだもの、ですべてが片付けられてしまう風潮。
    荷物に隠れて逃亡しちゃうようなやつだもの、でおしまい。

    でも、そんなゴーンに頼るほか無かったのも、そんなゴーンでリバイバルしたのも、日産。

    晩節を汚す羽目になった遠因には、日産の社風のどうしようもなさもあったのでしょうとしか言えなくなる。
    川又・石原・塩路・ゴーン・西川、次から次に生まれては蹴落とされる「天皇」。

    そうこうしているうちに、仏・チャイナに技術を根こそぎ持っていかれて終わるぞ、と。
    日本のだめな部分を凝縮させたような企業で悲しい。

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    2020年01月10日
  • 日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年

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    2018年11月、日産自動車のトップ、カルロス・ゴーン逮捕。それはゴーンの部下である日産幹部たちのクーデターだった。そして、ゴーン氏による日産の私物化が明るみになる。

    当時の日産とゴーン氏の不祥事ニュースに驚いた記憶がある。が、著者の取材によれば、すでにゴーン氏は経営に興味を持たず、私腹を肥やすことに専念していたようであり、それは日産内部で周知の事実だったようだ。

    本書は、ゴーン氏の日産をV字回復させた手腕の評価よりも、彼の裏の顔を暴くことに注力。さらに、ゴーン失脚を計画した中心人物、西川廣人氏への評価はゴーン氏よりひどい。まるで彼がゴーン氏と同じように失脚することを予言しているかのよう。

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    2019年10月04日
  • 会社に頼らないで一生働き続ける技術―「生涯現役」四〇歳定年のススメ

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    190919 40歳から独立を考え始める人が多い。
    自分ももその一人。会社との関係がうまくいかない時、少し勇気を貰える。
    40代の時に読むべき本

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    2019年09月19日
  • 自動車会社が消える日

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    刺激的なタイトルだが、筆者の日本車メーカーへの期待が込められている。
    ただ、個人的には日本車メーカーの未来は悲観的。
    それほど、CASEは従来の車の概念を変えると思う。
    ついていけるかどうか。

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    2018年12月05日
  • 自動車会社が消える日

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    年末年始に平積みになっていた新書。
    刺激的なタイトルになっているけれど、いわゆる100年に一度の変革を、経済記者の視点で、マーケットと日系主要自動車メーカーの状況についてまとめた本。
    書かれていることは、ネットや新聞雑誌で書かれていることをまとめた程度で、それ以上でもそれ以下でもない。
    自動車産業のいまをおさらい。

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    2018年04月09日
  • 自動車会社が消える日

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    ネタバレ

    現在自動車業界は大きなパラダイムシフトが起きている。
    ①自動運転の開発が加速している
    ②より複雑になるにつれて、開発工数を下げるために、バーチャル・シミュレーショでの開発が進んでいる
    ③開発費が膨大になってきているので、スマイルカーブ現象が生じ、ある程度の規模を追うか、自社の得意な技術などに特化するかの選択に迫れている

    それぞれの会社の戦略が面白い。
    やはり同じ土俵で戦うのではなく、どのように強みを活かしていくのかの長期的な戦略が必要。

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    2018年03月01日
  • 自動車会社が消える日

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    クルマ業界の現状とこれからがほどよくまとまっていてわかりやすい。就職を考えている電気・通信・情報・機械系の学生は読んだほうがいい。できれば中華系メーカーやタタモーターズの話もあるとよかった。

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    2018年02月24日
  • 自動車会社が消える日

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    ここ数年で自動車業界において再編・連携があり報道もなされていました。報道内容を表面的に見る限りでは、三菱自動車は日産に吸収合併、トヨタとマツダの連携も規模の違いからトヨタによる事実上の合併であろうと私はなんとなく理解していましたが、この本を読むことで、それは大きな誤りであることに気づかされました。

    この本を執筆された井上氏は、自動車業界について長い間調査を続けており、新聞情報では見られないような内容、その考察が書かれています。

    欧州車の偽装問題があったかと思えば、欧州や中国ではハイブリッド車を飛び越して、一気に電気自動車の世界へ移行するかもしれません。今まで何度か電気自動車ブームがあって萎

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    2018年01月08日