神門善久のレビュー一覧

  • 日本農業への正しい絶望法

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     農地利用の乱れ,消費者の舌の愚昧化が日本農業衰退の張本人,という著者の主張の繰り返し。
     有機農法,農工商連携の取り組みなど美談とりまぜてマスコミが作った「明るい農」のイメージはハリボテにすぎない。本当に日本農業が復活するには,本来の日本の強みである耕作技能を取り戻すしかないが,もはや手遅れか…。という内容。
     著者の本何冊か読んだけど,だいぶ尖鋭的な人。自分でも異端認定してるし,なんかもう投げやりな感じ。バカな消費者が踊らされてるというような物言いは,そりゃ煙たがられるし,受け入れられないわなあ。

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    2013年02月12日
  • 日本農業への正しい絶望法

    Posted by ブクログ

    挑発的なタイトル。日本の農業は、言われているほど安全でも安心でもないし、逆に言われているほど絶望的でもない。問題は、正しくない根拠に基づく楽観論、正しくない情報に基づく悲観論、その両方だという。
    農業には、他の産業と同じように、マニュアルに従って作業だけしていればよい側面(やり方)と、状況に合わせて職人芸で対応していく側面(やり方)があり、後者が致命的に損なわれつつあるという。
    うむ。確かにその警鐘の鐘の音は耳に届いた。
    工芸や町工場の分野で職人の技が称賛をあびることはある。
    同様に、農業にも職人的な技がある、というのは言われるまで気が付かなかった。

    ただし、内容というよりは口調のせいで非常

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    2013年02月04日
  • 日本農業への正しい絶望法

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    誰向けに書かれた本なのだろう?農業に関わっていない人にとっては中身が少し分かりにくいような気も。でも「農業は尊い!成長産業だ!」とばかり言われる中で、こういう本の存在は大切だと思う。

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    2013年02月01日
  • さよならニッポン農業

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    農地の売買・貸借・転用を記録する目的で作られる「農地基本台帳」の記録は、不正確そのものであり、農業版「消えた年金」同様である。駐車場が農地!?というような、農地の現況記録の杜撰さは、関係者の間では公然の秘密であり、時間とともに実態と農地基本台帳の乖離は拡大。農業政策の無秩序化は進んでいるという。耕作放棄地は農地の10%に拡大。違法な農地転用は年間1万件。あまりにもいい加減な現実に唖然としてしまいました。著者はまず、「平成検知」が必要だと主張する。

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    2011年07月11日