文京洙のレビュー一覧
-
韓国併合以前から現代に到るまでの在日朝鮮人の歴史を概説したレビュー。特に併合以前(1910年まで)の国内朝鮮人労働者は、当時の風景としては一般的であったようだが(清水宏監督の映画「有りがたうさん」など)、本書のような概説はあまり見かけないので貴重かもしれない。日本政府の移民対策・管理の考え方や方法論...続きを読むPosted by ブクログ
-
併合から現在までの日本と韓国、朝鮮との関わりがよく分かる
ヒトを単なるモノ、資源として扱うことが問題を産んできた、ヒトは人であることを理解することが重要Posted by ブクログ -
盧武鉉時代から、李明博、朴槿恵、そして現在の文在寅までの韓国の政治状況を教えてくれる。セウォル号の悲劇で、時の政府の不甲斐なさと不正義があぶり出され、政治を一部の者で壟断したことに怒った多くの市民・学生が参加したろうそくデモで朴槿恵政権は倒された。次の大統領選挙では進歩勢力の文在寅が当選した。当初の...続きを読むPosted by ブクログ
-
植民地化から現代に至るまで、在日朝鮮人を取り巻いてきた環境について丁寧に説明がなされ、予備知識がなくてもかなりのレベルでどういう困難に直面してきたかがわかる。
思想的にもかなり中立的だと思う。
そして、差別の歴史を恥ずかしく思うとともに、本国の動乱にこれほどまでに在日朝鮮人のコミュニティが翻弄され...続きを読むPosted by ブクログ -
1910年の韓国併合によって韓国・朝鮮人は帝国臣民とされたが日本人と同様な取り扱いはされてこなかった。戸籍自体から区別されていた。第一次世界大戦勃発により日本国内の労働力が必要とされ、併合以前と比べて日本への労働力としての導入が図られていった。そしてその時から在日のルーツがある。朝鮮半島で生活できな...続きを読むPosted by ブクログ
-
在日朝鮮人、在日韓国人の誕生から現在の状況までが資料や数値に基づいて説明されている。総連や民団など詳細な在日団体の争いや内部事情の記載はくどく感じるものの、総じて客観的、冷静な記述であると思う。Posted by ブクログ
-
「韓国併合」前から植民地期、戦後期を経て現在に至る在日コリアンの通史。戦前は労働者の「内地」・朝鮮間の移動の変容に、戦後は在日韓国・朝鮮人による社会運動の変遷に力点を置いて叙述している。近代の在日コリアンついての最新の入門書として有益である。Posted by ブクログ
-
実際にはこれと違う
「在日朝鮮人 歴史と現状」山田照美・朴鐘鳴
(明石書店)を読んだ。
朝鮮人からしたら確かに、帰化しろよなんて気軽に言うんじゃねーよ昔のこと水に流す気かよと言う気持ちも分かる。だからこそ同和と違って「私は気にしないよだって友達だもん」って言われると烈火の如く怒り出すんだよな。その...続きを読むPosted by ブクログ -
朝鮮・韓国近現代史を専門にする、日本人と在日朝鮮人二世の学者による共著。
著者らはまえがきで、本書は、大きくは、「韓国併合前後から、植民地期の在日朝鮮人世界の形成を経て、戦時期の試練へと至る時期」を扱った前半と、「朝鮮解放から、高度成長期以後の在日朝鮮人の世代交代や多様化を経て、グローバリゼーション...続きを読むPosted by ブクログ -
岩波新書のカタさには慣れているつもりだったが、いつもにも増して読みづらく感じた。戦前の朝鮮人労働者流入対策がまず先にあり、その結果韓国での工業化を許容する植民地施策が実行されたなどの興味深い指摘は多いが、民団や総聯などの各種団体の合従連衡や、本国や日本の共産勢力との絡みが異様に複雑で、一読しただけで...続きを読むPosted by ブクログ
-
概観はつかめたが、理解には程遠い。
時代と国家に翻弄された民族か哀れ。
日本の責任論だけでなく、そもそも朝鮮半島は大陸からの脅威と侵略の歴史でもある。
民族の悲哀は地政学的でもあるのかも。Posted by ブクログ