中北浩爾のレビュー一覧
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ネタバレ野党について視点を得られる本でした。特に1章、2章は、政権交代可能な政治システムを作ることにどのように失敗してきたかという議論が細かくなされていました。強固な自民党に反して、名前も方針も代表も、目まぐるしく変わりすぎて何なのか分からない、というのは割と有権者が信頼を持って票を投じることを妨げてしまっているのではと思いました。選びにくい政党、選ばれにくい政党、という印象がさらに強まってしまいますが、
イギリスの政党政治をモデルにしてきたということも知り、選挙制度が政党を選ぶ、という側面もあることも学びました。
衆議院の比例代表議席を削減する、という話は、よりイギリスの政治システムに近づける、とい -
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一貫して「革命」を目指しつつも大きく変化した日本共産党の100年の歴史を追い、国際比較と現状分析を交え、同党の全貌を描く。
日本共産党の歴史が詳細かつ実証的に分析されており、日本共産党を理解するに当たって必読の書だといえる。
日本共産党が時代ごとに大きく方針等を変えてきたということ、特に1955年以降、民族民主革命論に基づく平和革命路線と自主独立路線などを内容とする宮本路線が定着したということがよく理解できた。
一部で言われているいまだに武力革命を目指しているとか、天皇制や自衛隊を完全否定しているというような日本共産党批判が的を射ていないということもよくわかった。
一方で、いつの時代も、民主集 -
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昨年結党から100年を迎えた日本共産党100年の歴史。日本共産党に関しては立花隆『日本共産党の研究』(1978)が有名、かつ面白いことは言うまでもない。しかし、本書も負けず劣らず読み応えがあって面白かった。何よりも1980年代以降の分析が加わっている(アフガン侵攻、天安門事件、ソ連崩壊など)ので国際情勢が大きく変化していった1980年代以降、日本共産党が変わった部分、変わらない部分、両方含めてそのスタンスがよくわかる。
著者は1968年生まれなので、自分より7つ年下だが大学に入った頃にキャンパスには「民青」の方たちが大勢いたのを目の当たりにしているなどという経験は共有している。本書には書かれ -
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自民党の歴史と勢力図を理解するための「派閥」、近年の総裁および幹事長ポストの権力増大を理解するための「総選挙とポスト配分」、支持の源泉がどこにあるかを見るための「友好団体」「地方組織と個人後援会」といった具合に、複眼的に自民党の正体に迫ろうとしている。〈現在の自民党は、政治改革への対応を経て、民主党に対抗するなかで形作られてきたといってよい〉という結論にいたる道筋は、本書のなかでおおむね裏打ちされていると思う。野党勢力が民主党政権「失敗」の痛手から立ち直りきらず、低い投票率が続いているなか、相対的に多い固定票を持つうえに公明党と選挙協力ができる自民党が有利に国政選挙を戦っているという分析も、う
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平成31年現在、一強状態にあるとされる自民党について、党の文書や機関紙・一般紙の記述や数量的なデータ、そして関係者へのインタビューなどを駆使し、派閥、総裁選挙とポスト配分、政策決定プロセス、国政選挙、友好団体、地方組織と個人後援会、理念といった多様な視覚から、包括的に分析、その実像に迫ろうと試みている。
本書では、1980年代半ばを55年体制下の自民党の完成期と位置づけ、それとの対比で現在の自民党を捉えており、衆議院での小選挙区比例代表並立制の導入をはじめとした1990年代の一連の政治改革及び民主党の台頭を要因として、自民党は組織や理念の点で大きな変貌を遂げたと分析している。自民党の強みであっ