中北浩爾のレビュー一覧
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ネタバレ自民党の55年体制崩壊後〜安倍内閣までの分析。
2017年出版。
55年体制とその後の大勢の最も大きな変化の要因は、中選挙区制に変えて小選挙区比例代表制を衆議院に導入した1994年の政治改革にある、とする。
with chatgptでの簡単な理解
背景:なぜ「改革」が必要とされたのか
55年体制の限界:中選挙区制(1選挙区から3~5人選出)では、自民党の候補者同士が同じ区で競争する「同士討ち」が常態化。選挙は政策より「地盤・看板・カバン」(地元基盤・知名度・資金力)が重要で、派閥や企業・団体献金への依存が強まった。これが政治腐敗(リクルート事件など)や金権政治批判に直結した。
政権交代の現 -
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日本共産党の結党から現在までの100年間の歴史を理解するのに非常に良い教科書のような本。日本共産党はソ連共産党に対する従属から自主独立路線への転換、暴力革命路線から平和革命路線への変化を経て、ソビエト、中国いずれの共産党とも異なる変化を遂げた。
最近は野党連合政権を主張するなど閉塞感の打破を模索しているが、党員の高齢化と減少やしんぶん赤旗の売上低下など、党財政は悪化の一途を辿る。民主集中制のような強力な党内統制は党員の獲得の足枷となっている。また、アメリカ帝国主義と大企業・財界を敵とみなすことや、日米安保条約の破棄などの主張は野党連合政権を困難なものにしている。
日本共産党の先行きは決して明る -
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大多数の国民にとって日本共産党はよくわからないけど何だかいかがわしい存在と認識されている。その『いかがわしさ』の原点を明らかにした労作である。
2023年の松竹氏除名の経緯を重大な関心を以て眺めていたが、1950年代の大混乱を知って様々な疑問や違和感が完全に氷解した。そしてこの政党が今より党勢を拡大したり、ましてやマジョリティを握って自称共産主義とやらに移行する事は絶対にないと確信する。あまりにも民主主義に対する理解が一般国民と違いすぎる。
先の衆院選でも唐突に『自由時間の創出』と言い出したが、結果は『手取りを増やす』政策を訴えた国民民主に完敗した。民意が全く読めていないと言わざるを得ない。こ -
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自民党や公明党の分析で定評のある政治学者による日本共産党研究。国際比較と歴史研究を併用しつつ明らかにしたのが、1961年に確立された宮本顕治路線の独自性である。それは、ソ連・中国からの自立性の徹底的な追求や、時代状況に合わせた政策メニューの提供といった「柔軟性」を与えたと同時に、革命という最終目標や中央集権的な党内運営(民主集中制)の堅持という点では、「教条性」を併せ持つものであった。そして、この宮本路線が、現在も日本共産党の方向性を大きく規定している。
事実、宮本路線の下、日本共産党は1960~70年代に大きく伸長する。中野重治らの除名といった組織分裂にも関わらず勢力を拡大していく過程を、 -
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中国共産党結党より1年遅れて、日本共産党はコミュンテルンの日本支部として結成され2022年7月15日に創立100周年を迎えた。スパイ、裏切り、特高警察による弾圧や公安警察による謀略、創価学会からの盗聴事件、暴力革命路線との決別、中露共産党の干渉との闘い、紆余曲折の100年ながら、100年続いた政党の価値は高い。
著者の中北浩爾氏は、「あとがき」でコロナ禍の2年だったからからこそ膨大な資料をすみずみまで調査、研究し、日本共産党の研究が行えたとしている。また、「はじめに」の冒頭では、「紆余曲折を経ながらも野党共闘は徐々に深まり、共産党の一切の関与なき政権交代を考える事は難しくなっている」としつ -
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日本共産党の歴史を現在に至るまで解説した本。
政治的スタンスに関係なく、現在の共産党に至るまでの道筋を詳述した本なので単純に面白い。
【すごくざっくりのまとめ】
戦前の結成当初は、当然のことながらかなり弾圧を受けました。
戦後、民主化により合法性を獲得したが、ソ連崩壊などの情勢変化により政治的スタンスを変えていく。(天皇制の打倒→対米従属の打破。憲法の評価など)
そして現在の姿に至る、ということ。
【もう少し詳述】
もう少し、日本共産党の特質について詳述すると。
①二段階革命論
国民の多数の支持を得て国会で安定した過半数を占めることによって平和的に社会主義・共産主義に移行することを目指 -
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今年100年の共産党。自分が選挙権を得てから、いや選挙というものを知ってから、ずっとある政党は自由民主党と日本共産党だけになってしまいました。著者はそれぞれについて中公新書を書いている人です。日本の政治の両極を俯瞰した視点から見つめる、というスタンスそのものが、この新書の存在価値を高めているようにも感じます。未読ですが自民党の方の副題は『「一強」の実像』。で、日本共産党の方の副題は『「革命」を夢見た100年』。細かいですが「夢見た」という過去形に、この党の「これから」の難しさが表象されているような気がしました。知ってるつもりで知らない日本最古の政党の「これまで」がテンポよくまとめられいます。「
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購入済み
プロ野球とリトルリーグ
理論、事例検証、当時の報道や関係者インタビューをしっかり織り混ぜて作られた良書。国対関係者等普段表から見え辛い人々によくここまでインタビュー出来たなと筆者の機動力に感心。
本書出版後に筆者が出演したYouTube番組も読後ご覧になられると面白いです。
https://youtu.be/RM1JzLBICLU
タイトルは現与党と野党の力関係について上記番組での筆者の言。 -
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中北浩爾『自民党 「一強」の実像」』(中公新書、2017年4月)税別880円
一橋大学大学院社会学研究科教授の中北浩爾(1968-)による55年体制以降の自民党論。
【構成】
第1章 派閥 弱体化する「党中党」
1 衰退への道のり
2 派閥とは何だったのか
3 失われた機能
4 残存する役割と上意下達機関化
第2章 総裁選挙とポスト配分 総裁権力の増大
1 脱派閥かする総裁選出プロセス
2 揺らぐ人事慣行
3 ポストはどう配分されるのか
4 強まる総裁の権力
第3章 政策決定プロセス 事前審査制と官邸主導
1 事前審査制とは何か
2 小泉政権という危機
3 安倍政権の