中北浩爾のレビュー一覧

  • 自民党―「一強」の実像

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    結論は穏当ながら説得力に富んでいる。
    友好団体の章の経団連と宗教団体、そして、地方組織と後援会の章は知らないことが多く、興味深い。

    #整理
    ・中選挙区制度は派閥を必要としたが、金権体質を産み、小選挙区制度が求められ、首相の権限の強化と相まって、派閥の弱体化に繋がった。
    ・選挙においては、1.無党派層獲得のための強い党首、2.固定票としての自公連携

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    2019年06月06日
  • 自民党―「一強」の実像

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    現在、圧倒的な強さを示している自民党について、その組織がどのように動いているのかという点から理解できるように書かれています。歴史的な成り立ちについても書かれていますが、それよりも、いまの戦い方(直近の戦い方)に重点が置かれていると思います。派閥とは何なのか。派閥政治からの脱却がもたらしたものは何か。そこから最近の自民党の強さと、脆さを知ることができます。これからの日本政治を知るために。一党独裁になるにしても、二大政党制になるにしても。この自民党という戦後政治を作ってきた存在を学ぶことは避けられないと感じました。

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    2019年02月23日
  • 自民党―「一強」の実像

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    平成31年現在、一強状態にあるとされる自民党について、党の文書や機関紙・一般紙の記述や数量的なデータ、そして関係者へのインタビューなどを駆使し、派閥、総裁選挙とポスト配分、政策決定プロセス、国政選挙、友好団体、地方組織と個人後援会、理念といった多様な視覚から、包括的に分析、その実像に迫ろうと試みている。
    本書では、1980年代半ばを55年体制下の自民党の完成期と位置づけ、それとの対比で現在の自民党を捉えており、衆議院での小選挙区比例代表並立制の導入をはじめとした1990年代の一連の政治改革及び民主党の台頭を要因として、自民党は組織や理念の点で大きな変貌を遂げたと分析している。自民党の強みであった派閥や友好団体による固定票、地域組織等は弱体化しつつも、連立を組む公明党の存在を含め、自民党が保持するリソースは他党を圧倒し、それらを安倍政権も活用しており、長年にわたって築かれた自民党の優位は、簡単には覆らないだろうと結論づけている。
    本書により、過去及び現在の自民党の姿を、包括的に理解することができた。特に、衆議院の選挙制度について、中選挙区制から小選挙区比例代表並立制へと変更した政治改革の、自民党の在り方への影響の大きさを認識した。また、現在、「一強」といわれる、自民党、そして安倍政権であるが、近年の自民党の絶対得票率の低迷や政治的リソースの弱体化に鑑みると、必ずしも盤石とはいえないということも感じた。
    本書について欲を言えば、他の政党よりも充実していると思われる自民党の事務組織についても、言及してほしかったと思う。しかし、現時点での自民党の全体像を捉えるのに、最良の一冊であると感じた。

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    2019年02月02日
  • 自民党―「一強」の実像

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    ①1994年の政治改革②民主党への政権交代 が今の自民党を形成していく上で大きなインパクトを与えたというのが印象的。特に①に関して、今まで自分は「ふーん、小選挙区比例代表並立制にこの時に変わったのね」というくらいの認識だったが、自民党・派閥に対して大きな変化だったことを知る。

    政治学ちゃんとやるべきだった…真面目に勉強しよう…

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    2018年03月23日
  • 自民党―「一強」の実像

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    この本を読んで思ったのは、安倍ちゃんが卑怯で弱虫なのが奇跡的に功を奏して選挙に勝ち続けているということ。しかも、利益誘導型の政治を行うために組織化されていない国民を低賃金で働かせ、増税して、年金の原資などの財産にまで手を付けている。そりゃあ緊急事態条項が必要になる日が来るわ。もちろん海外からの攻撃ではなくて、大規模なデモや市民運動に対してなんだから。国民はそうなって初めて自らの政治問題として事態を受け止めることになるのか。あるいは、北朝鮮のように闇市を立てて生き延びるかだろう。

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    2018年08月24日
  • 自民党―「一強」の実像

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    最近の自民党はごたごたしていますが、その強さの秘密がわかったような気がしました。一方、派閥政治から官邸主導への転換は必然とはいえ、それによって、自民党にはいろいろな意見を持った政治家がいる、それが強みという見方も過去のものになりつつある。
    全く知らない世界ですが、面白かったです。

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    2017年08月18日
  • 自民党―「一強」の実像

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    実証的研究としては、よく調べており、なるほどと思いましたけどね。著者の結論、そうだろうなと思うけど、やっぱり悲しい。

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    2017年10月07日
  • 現代日本の政党デモクラシー

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    1994年の小選挙区導入からの、政党政治の構造変化を二大政党間の競争デモクラシーを切り口に読み解くもの。
    民意を反映させるためのシステムはどうあるべきなのか? 選挙システムから議院内閣制にまで考察を深めている。
    個人的には普通選挙制度にも踏み込んで欲しかったなぁ。

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    2015年11月29日
  • 自民党政治の変容

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    ネタバレ

    中選挙区制から小選挙区制に変わり、同士討ちがなくなった結果、派閥が弱体化する一方、党執行部に公認決定や資金配分といった権限が集中した。だから、いまの自民党議員は誰も安倍総理に何も言えない。独裁が続くのでしょう。民主主義が聞いて呆れます。嫌な世の中になったものだ。それから、野党のだらしなさにもうんざりです。いまの政治家はおのれの保身しか考えていないのでしょうか。

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    2015年09月05日
  • 現代日本の政党デモクラシー

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    マニフェスト導入、二大政党制の有り様を現代史を一次資料と研究成果をまとめた新書。提言が比例代表の増加&参加デモクラシーであり、違和感はあるがこの分野では野党を入れて分析した唯一の本。貴重です

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    2013年04月05日
  • 現代日本の政党デモクラシー

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     1990年代の「政治改革」以降の日本政治の変動と混迷を、「マニフェスト選挙」の形成と挫折の過程を中心に歴史的に分析。混迷の原因を「政治の市場競争化」に求めている。

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    2013年03月13日
  • 現代日本の政党デモクラシー

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    とても整理されていて、よくわかる文章でした。
    現代の日本に暮らすものにとって、この十数年間の政治の体たらくにはほとほと困り果てて・・・・。
    何がいけないのか、何が原因なのかをしっかり指摘している。
    穏やかな多党制が一番いいのでしょうね。

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    2013年02月01日
  • 日本政治と宗教団体 その実像と歴史的変遷

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    安倍元首相の銃撃事件を受けて、気になっていたので読んでみた。

    立正佼成会のことはあまり知らなかったので、知識は増えた。

    立正佼成会と創価学会との違いについては、初めて知ることも多かった。

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    2026年04月05日
  • 日本政治と宗教団体 その実像と歴史的変遷

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    ネタバレ

    20251123-1213 本書は日本政治と宗教団体とのつながりがどのように変化していったかを創価学会と統一教会、立正佼成会を中心として追っている。著者は朝日新聞記者と大学教授の共著。出版が2025年11月なので、安倍元首相暗殺事件と統一教会の関わりまで触れているのでとても生々しく読んだ。現役国会議員の名前がたくさん出るし、レファレンスツールにも使えそうw

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    2025年12月14日
  • 日本共産党 「革命」を夢見た100年

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    おつかれさーっす。

    「日本共産党」さまにはこの言葉しかない。

    新しい見方もあるし、いつまでも公安監視団体ってのもやっぱりどうかと思ってはいたが。

    なんつか、命懸けのサークル活動というか、見えないものを見ようとして、チラッと見えたものに縋って、手を伸ばしては裏切られ続けて、それでも理想は必ず実現できるんだと信じてというか、実現できたものが理想に違いないと信じて。

    理念に現実がついてくると考えていると思われる割には、その理念を、少数の指導者によって何気に変更させてきた。
    異分子は認めず、「俺の信じる共産主義こそ正しく、正統であり老舗であり本家である」ことにこだわる。異論は排除する。何故ならそれは、正しくないから。
    生き延びることを優先して来た故に、本来実現する理想すら変容して来ているのに、それが矛盾なく両立している。

    信じろって言われてもなあ。
    変容したって言われてもなあ。

    その辺、著者の主張に違和感を感じた。

    仮に政権取ったり、「革命」起きたらまた、変わる可能性がある。

    全てが「共産革命」実現のための手段である可能性は、全然否定されない。

    現実に飽き足らない部分てのは必ずあるので、その受け皿として、存在し続けることはあるんだろうが、その先には一歩も踏め出せない気がする。

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    2023年03月25日
  • 日本共産党 「革命」を夢見た100年

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    日本共産党を敵視するでもなく、とはいえ忖度するでもなく、分析する名著。今後、日本共産党を研究する上での前提となる本になるだろう。

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    2022年07月30日
  • 日本共産党 「革命」を夢見た100年

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     立花隆『日本共産党の研究』を読んだのは随分前のことになるが、3.15や4.16における大量検挙、武装共産党から非常時共産党、そしてスパイリンチ事件と、戦前の共産党が弾圧により党としては壊滅していた史実は大体記憶に残っていた。

     本書は結党から100年になる共産党について、その歴史を辿りつつ、現在の活動状況や組織の現状を具体的に紹介するものである。
     戦後の共産党については、個人的には、1950年のコミンフォルム批判から所感派と国際派の分裂、対立、幹部の地下潜航、山村工作隊等による武装闘争、そして55年の六全協による武装闘争方針の放棄、この辺りまでが関心範囲であった。本書で一連の流れが掴めたし、ソ連、中国等の影響がいかに大きかったかも、良く分かった。

     「第3章 宮本路線と躍進の時代」以降の記述は、これまであまり類書もないのではないかと思われるし、信頼し得る資料やデータに基づく客観的な分析が行われており、大変勉強になった。当事者たる共産党の党史では不都合なことはあまり書かれないし、対立する者たちの記述はあまりにバイアスがかかっていそうなので、そうした意味からも本書は、政治学者の書いた一般書として貴重なものだと思う。

     共産党と言うと、“敵の出方論“や民主集中制が問題視されるが、著者は、最近に至る綱領・規約の改正の推移や内容を詳しく記述する。ソ連の崩壊等共産主義に対する逆風があっても、日本共産党の硬い態度がいかがなものかと思われたが、そうした環境の変化に一定程度対応しようとしていることなども、本書により知ることができた。

     また、本書では、共産党の野党共闘に対する考え方や実際のアプローチについてもかなりの分量が割かれている。(“民主連合政府“とか、懐かしい言葉だ。)
     最近の野党間の選挙協力に関する記述もあるが、小選挙区制などの選挙制度が非常に大きく議席数に影響してしまうし、共産党にとってはあまりメリットがないので、これは難しい問題だ。

     最後に、「弱体化する党組織とこれから」として、党員・機関紙の減少と高齢化、逼迫する党財政の現状がデータと共に紹介される。こうすれば良いという確かな道が見えている訳ではない。「共産党はどのような道を歩んでいくのか」との問いかけをもって、本書は終わる。

     

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    2022年05月23日
  • 自民党政治の変容

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     自民党の結党から今日までの組織構造や社会基盤の変容を、選挙制度や党組織の「改革」を巡る抗争を軸に描いている。

     本書の白眉は、1980年代における自民党復調の契機としての「日本型多元主義」(自民党の分権的構造と日本社会の「集団主義」の肯定)の抽出で、大平正芳内閣や中曽根康弘内閣でブレーンを務めた香山健一の思想と行動に着目し、通説に反して新自由主義とは本質的に相容れず、理念的にも前後の時代を通して党内「リベラル」派の優位と攻勢が続いたことを明らかにしている点にある。この点は著者の以前からの主張だが、日本における新自由主義政治の出発時期、特に「第二臨調」の位置付けや中曽根内閣の評価を巡る研究状況に一石を投じたものとして評価できよう。

     他方、1980年代以前に比べて、90年代以降の叙述は理論的にも実証的にも緻密さを欠き、単なる権力闘争的な政局史になっているのが惜しまれる。特に本書は現在の自民党がなぜ多元性を失い、「右派」のヘゲモニーが確立したか?という主題を前面に出しているにもかかわらず、「右派」台頭の具体的メカニズムについては、90年代末に公明党との連立を神社勢力をはじめとする「右派」に納得させるために、「右派」的政策を実施せざるをえなかったとか、民主党政権時代に利益誘導政治にも新自由主義にも拠ることができず、理念的な「保守」にアイデンティティを見出すしかなかったという類の外因的・消極的要因しか提示されていない。同時代史は史料的制約もあって困難ではあるが、もう少し構造的な解析を望みたいところである。

     もう一点。本書では縦軸として「右派」と「リベラル」の対立・抗争を重視しているが、そもそも本書における「リベラル」の含む範囲が極めて広く(前述の「日本型多元主義」も「リベラル」に位置づけているが、いかに香山が大戦の「侵略への深い反省」を口にしていても、その家制度擁護や個人主義の否定は一般的感覚では到底「リベラル」とは言えまい)、それぞれの時代ごとの両者の境界の揺らぎが十分に考慮されていない。この点ももう少し詰めて欲しいところである。

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    2015年05月23日
  • 現代日本の政党デモクラシー

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    我が国における、デモクラシーの在り方を探るため、選挙を軸に小選挙区制導入からの政治史をまとめた本。キーワードとしているのは、参加デモクラシーとその対立概念である競争デモクラシーである。
    小選挙区制導入以後の選挙を軸にした政党政治の変遷については、よくまとめられていると思う。しかし、冒頭で筆者が示す枠組みが整理し切れていない印象を受ける。枠組みの提示の際に、筆者は多くの論者の概念について触れているものの、このせいで筆者独自の枠組みが見えづらくなっている。この枠組みの曖昧さが、のちの分析に響いてしまっている印象を受けた。
    上記で示した問題点は、筆者独自の見解の見せ方の問題であるとは思うが、何とかならなかったのか。この点が非常にもったいないというのが、正直な感想である。

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    2013年02月18日