中北浩爾のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
おつかれさーっす。
「日本共産党」さまにはこの言葉しかない。
新しい見方もあるし、いつまでも公安監視団体ってのもやっぱりどうかと思ってはいたが。
なんつか、命懸けのサークル活動というか、見えないものを見ようとして、チラッと見えたものに縋って、手を伸ばしては裏切られ続けて、それでも理想は必ず実現できるんだと信じてというか、実現できたものが理想に違いないと信じて。
理念に現実がついてくると考えていると思われる割には、その理念を、少数の指導者によって何気に変更させてきた。
異分子は認めず、「俺の信じる共産主義こそ正しく、正統であり老舗であり本家である」ことにこだわる。異論は排除する。何故なら -
Posted by ブクログ
立花隆『日本共産党の研究』を読んだのは随分前のことになるが、3.15や4.16における大量検挙、武装共産党から非常時共産党、そしてスパイリンチ事件と、戦前の共産党が弾圧により党としては壊滅していた史実は大体記憶に残っていた。
本書は結党から100年になる共産党について、その歴史を辿りつつ、現在の活動状況や組織の現状を具体的に紹介するものである。
戦後の共産党については、個人的には、1950年のコミンフォルム批判から所感派と国際派の分裂、対立、幹部の地下潜航、山村工作隊等による武装闘争、そして55年の六全協による武装闘争方針の放棄、この辺りまでが関心範囲であった。本書で一連の流れが掴めた -
Posted by ブクログ
自民党の結党から今日までの組織構造や社会基盤の変容を、選挙制度や党組織の「改革」を巡る抗争を軸に描いている。
本書の白眉は、1980年代における自民党復調の契機としての「日本型多元主義」(自民党の分権的構造と日本社会の「集団主義」の肯定)の抽出で、大平正芳内閣や中曽根康弘内閣でブレーンを務めた香山健一の思想と行動に着目し、通説に反して新自由主義とは本質的に相容れず、理念的にも前後の時代を通して党内「リベラル」派の優位と攻勢が続いたことを明らかにしている点にある。この点は著者の以前からの主張だが、日本における新自由主義政治の出発時期、特に「第二臨調」の位置付けや中曽根内閣の評価を巡る研究状 -
Posted by ブクログ
我が国における、デモクラシーの在り方を探るため、選挙を軸に小選挙区制導入からの政治史をまとめた本。キーワードとしているのは、参加デモクラシーとその対立概念である競争デモクラシーである。
小選挙区制導入以後の選挙を軸にした政党政治の変遷については、よくまとめられていると思う。しかし、冒頭で筆者が示す枠組みが整理し切れていない印象を受ける。枠組みの提示の際に、筆者は多くの論者の概念について触れているものの、このせいで筆者独自の枠組みが見えづらくなっている。この枠組みの曖昧さが、のちの分析に響いてしまっている印象を受けた。
上記で示した問題点は、筆者独自の見解の見せ方の問題であるとは思うが、何とかな