mameのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
動物や虫、植物、自然現象など呼び寄せてしまう「呼人」。呼人は旅をする必要があり、滞在日数が個人差はあるが決められてます。この本は、物語が6つに分けられててどれも呼人に関係している人が主人公です。呼人が友人であったり、主人公であったり、唐突に呼人になった人など様々な視点から呼人について知ることができます。呼人になると、新しい環境や生活に移り変わらないといけないし、差別や偏見の目で見られることもあり大変だと思います。その中で、呼人であることを綺麗事で片付けず、鋭い視点から不満や困難、普通の人たちとの認識の違いで苦労する登場人物が悩みながら前に進もうとする姿は心を惹かれました。読み終わった後は、新た
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Posted by ブクログ
ネタバレ第7回 ほんま大賞 受賞作品の1冊です。
児童書 あなどるなかれ。
あなどるなんて、そんな・・・
コレは、子ども達へオススメせねば!
大人の方もご一読を!
ファンタジーです。 呼人(よびと)と呼ばられる人→その人その人で引きつけるものは違う。影響が大きいため引きつけるものでその場所に滞在できる期間も違う。
呼人になったら、ずっと旅をし続けなければならない。
ファンタジーではあるものの、自分だったら?とか自分の身近にいたら?どうするだろかとか考えることができた。
呼人を受け入れる周りの環境が、現実の世界と重なる部分があるなと思った。
受け入れてくれる ただそれだけで、どれだけ嬉しいか、生 -
Posted by ブクログ
ブク友さんの本棚で紹介されていた本、初読み作家さんです。
「呼人」とは、なにかを引き寄せる体質の人。
登場する5人の呼人は、小学生から20歳。
とても多感な若い人たちです。
人と違うことで腫れ物に触るような態度をとられたり、ひとつの場所では長く滞在できなかったり(特異体質のため)…不快で、不自由なことでいっぱいです。
人はみんな違って当たり前。
稀な才能があると賞賛し、人が思う常識から外れると遠まきに避ける態度、私たちは自分の都合のいい解釈を無意識にしていませんか。
その特異な体質で、呼人は誤解と偏見にさらされます。
児童書コーナーにあったこの本をたくさんの子供たちに読んでほしいです。
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Posted by ブクログ
マイノリティについて考えるためのとても良い本だったと思います。
“呼人”とは、何かを呼び寄せてしまう体質を持った人のこと。雨だったり、動物だったり、植物だったり。分かりやすく言えば雨女みたいなことですね。でもこのお話の中の呼人の力はハンパないので、ひと所にいるのを政府から禁じられるほど。ひと所にとどまると災害や自然破壊が起きてしまうから。
なので旅を続けなければならないのですが、国から保障を受けている存在。
そんな呼人たちの短編集。主人公は10代の子たちなので、その年代の人たちへのメッセージなんだろうな、と思われます。
呼人は特殊な存在という理由でいつでも我慢しなければいけないのか?という問題 -
Posted by ブクログ
思いがけず読み応えのある作品に出会うことがある。
この『呼人は旅をする』はまさにそれだった。
“何か”を引き寄せる「呼人」になってしまった人達が主人公となる短編集。
その“何か”はその呼人それぞれだが、呼人が同じ場所に居続けることで、ある一定の物を大量に呼び寄せてしまい、多くの人が生活に支障をきたすことになる。
だから呼人という特殊能力が己の身に出現してしまった人は、一箇所に留まらずに旅を続けなければならない…子どもであっても。
ちょっと有り得ない設定だが、ファンタジックなわけでもなく、何かすとんと腑に落ちる語り口なのだ。
きっとそれは呼人が感じることや呼人に対する周囲の反応が、私たちの日 -
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東京ひとり暮らし女子のお部屋。
01.蔵前(台東区)〜02.中野(中野区)〜03.赤羽(北区)〜04.中目黒(目黒区)〜05.千駄木(文京区)〜06.調布(調布市)〜07.明大前(世田谷区)〜08.北千住(足立区)〜09.芝浦(港区)〜10.松陰神社前(世田谷区)〜11.柴又(葛飾区)
とにかく可愛いイラストで見ているだけで楽しめる。
女子のヘア・ファッションもみんな可愛いからキュンキュンするなぁ〜。
ひとり住まいのお家の家賃と間取り、そして女子の職業と年齢、出身地に趣味まで紹介してあって、こだわりの家具・アイテムも個性が溢れている。
カラーなのでわかりやすい。
町の状況もわかりやすいの -
購入済み
ロリヤンCPの漫画所望
作者のmameさんの漫画から2冊目の単独書籍作品。とにかく可愛い!
キャラ達の日常のまさに一コマを描いています。絵の前後のストーリーが知りたくなる。
ロリータちゃんとヤンキー君達の漫画を読んでみたいです。 -
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ネタバレおもしろかった!
呼人と呼ばれる“何かを引き寄せてしまう人“たちの短編集。どの話も読後感が良いので、私の好きなタイプの本。
雨を引き寄せてしまう紫雨と、かつて絵で紫雨に負けて悔しいと思っているあかり。でも、負けたと言う思いはあかりが一方的に思っていただけで‥。こういう負けず嫌いな気持ちわかる。
表紙はたんぽぽを引き寄せるつづみ。つづみは母親との関係に悩む。
鹿を引き寄せるツトムは、自分が呼人になった事を知りショックを受ける気持ちが丁寧に描かれて共感できる。
小林さんは、呼人支援局の職員。何気にこの後の話にも登場する。
男を寄せる彗正の話。実はこれが一番好きかも。
最後は鳥を寄せるくいなと真帆の -
Posted by ブクログ
ネタバレYAの作家もいろいろだけど、かなり独特の作風の長谷川まりる(ちなみに綴りはMarie Lou)。
自分の意思とは無関係に、何かを呼び寄せてしまう人、「呼人(よびと)」を巡る連作短編集。
この作品の世界では五万人に一人の呼人がいて、呼人と国に認められると、何を呼ぶかによって支援があったり、制限を受けたりする。
呼人は同じところに留まれない。だから旅をする。旅をしたいからするのではなく、旅をせざるを得ないのである。
学校に行けなかったり、友達と遊べなかったり、親とギクシャクしたり、自分を疎ましく思ったり。そしてそもそも自分の意思とは関係なく、何かを呼んでしまうというのが、かなり辛い。
5番目の物語