佐藤信弥のレビュー一覧

  • 古代中国王朝史の誕生 ――歴史はどう記述されてきたか

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    古代中国において「史記」へと結実する記録と歴史観の歩みを、出土資料や文献を元に描き出す内容。記録文書の変化を追いながら、各時代の歴史観や歴史認識を解析していく詳細が興味深かった。

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    2025年02月21日
  • 周―理想化された古代王朝

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    「管鮑の交わり」を読み、周王朝って西と東とあるけど、なぜなんだろうと思い手に取った。内容はとても良く、白文と共に現代語訳も載っているので分かりやすい。漢字が難しい。

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    2025年02月09日
  • 戦争の中国古代史

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    古代中国史のコンパクトな入門書。殷から前漢の武帝まで。

    『三国志』や『項羽と劉邦』など、中国古代コンテンツに触れるうえでのざっくりした見取り図が欲しいと思って手に取ったが、タテ軸の解説と有名なエピソードの紹介のバランスが取れた丁度いい本でニーズに合っていた。

    『キングダム』への言及や故事成語の由来の紹介など、読者を飽きさせないための著者の気配りが伺え、扱う時代の広さや内容の細かさの割には読みやすい。
    各章に年表が付いているのも、メモを取りながら読むには便利。もっとも同時並行的に物語が進む戦国時代では、年表を頭の中で整理し直す必要がある。

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    2024年01月31日
  • 戦争の中国古代史

    購入済み

    特に殷周の記述が魅力的

    この時代を扱った宮城谷昌光の各小説や司馬遼太郎の「項羽と劉邦」が好きなので、小説ではなく史実はどうなのかを知りたくて本書を読んでみた。新石器時代から夏 殷 西周時代の記述は、発掘物や甲骨文 金文の知見に元づた解説が多く大変に面白かった。しかし戦国時代以降は史記やその他の歴史書に基づく記述が大半で、宮城谷昌光や司馬遼太郎の小説の内容を再確認したにとどまってしまった。あとがきに著者は「殷周が専門」と書いてあったので、当然のことはと納得してしまった。

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    2022年10月01日
  • 戦争の中国古代史

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    前漢武帝期までを対象に、主に軍事の側面から「中国」形成の過程を追う内容。新しい出土資料を踏まえることで、特に周代までを扱った前半部分において文献とは必ずしも一致しない実情がうかがわれて興味深い。

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    2022年01月08日
  • 周―理想化された古代王朝

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    金文を中心とした同時代資料を軸に西周時代の歴史を復元し、その延長線上としての春秋戦国時代を描いた一冊。春秋時代から中国史に触れた身としては、その次代に理想化された時代の実像とその変遷は興味深いものがあった。

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    2021年12月28日
  • 周―理想化された古代王朝

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    周王朝というと,多くは春秋戦国時代を含む「東周」の解説になるのだが,本書でのメインは「西周」である。「祀と戎」をキーワードとするのだが,これが難しい。

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    2021年09月29日
  • 戦乱中国の英雄たち 三国志、『キングダム』、宮廷美女の中国時代劇

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    ネタバレ

    『陳情令』が取り上げられていたので買って見ましたが、本国の内情とか色々興味深く面白かったです。

    様々な規制を潜り抜けて、表現に創意工夫することによって面白い作品がどんどん生まれてくるのかと思うと…いや規制はやっぱり良くはないんだけと…複雑だなぁ…

    タイムスリップ物規制されてるって知らなかったです。
    言われてみればタイムスリップというより異世界転生物が多い、確かに。
    面白い作品多いので最近中華ドラマばっかり見てる…

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    2021年07月04日
  • 周―理想化された古代王朝

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    中国の古代王朝「周」の実態について、西周期を中心に、『史記』等の伝世文献及び金文等の出土文献を駆使し、また、最新の研究成果も取り込みながら、明らかにしている。
    周王朝のキーワードは、「祀」(祭祀)と「戎」(軍事)であるとする。そして、諸公や儒家が再現しようとした周代の「礼制」が、西周期の実際の礼制とは異なる理想化された「創られた伝統」であったことを指摘している。
    周王朝の歩みを概観するのに優れた一冊だが、新書として必ずしも読みやすくはなかった。

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    2016年11月16日
  • 戦争の中国古代史

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    古代に中国という概念がいかに育っていったか、戦いの歴史から眺めていく。
    殷王朝と方国の争い、そして後に理想化される周と夷や戎との争い、春秋時代や戦国時代など国際社会としての中国、そして秦の統一と滅亡、漢王朝の成立、匈奴との屈辱的な和睦、武帝時代の力関係の逆転まで。一応キングダムの流行を意識した企画だったみたい。

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    2022年01月29日
  • 周―理想化された古代王朝

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    周という国は、建国時期・初期の文王・武王・周公、そして後半の春秋戦国時代はよく知られているが、前半の西周時代はほとんど知らなかったことを改めて感じる。この時代は「史記」が有名だが、それ以外に「春秋」「春秋左伝」「礼記」「竹書紀年」その他多くの文献があり、そして青銅器などに書かれた「金文」の解読など、これからも新発見に期待したい。「共和」という言葉が、この時代の11代宣王が即位するまでの空位記4年に2人の大臣の政務を語源とする言葉だという!「宋」国は殷の紂王の諸兄の子孫の国だった!宮城谷昌光の描いた世界が、いかに豊富な文献の研究に基づくものかを知り、感心した次第。

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    2016年12月30日