中西鼎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
一冊完結。
とても下劣で暴力的な描写。 人間を壊す過程、壊された人間が追い詰められていく心理。醜さの極致を体現した登場人物達。そいつらが君臨して善良な者をなぶり殺す田舎。
そんな読むに耐えないシーンで進む本作、胸くそ悪いの言葉がピッタリで評価1にする気も起きましたが、それほど衝撃を与えるライトノベルも無いもんだと思い最高評価です。
民俗学、宗教、教育、精神医学の知識を織り混ぜた衝撃の復讐ライトノベル、読めば嫌な気分になること請け合います。
それでもクズ共がクズのように死体になるところに爽快感を感じたいならどうぞ。でもそしたら読む側の人間性にも問題が、それを行間から作者さんが観察してるのでは…
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Posted by ブクログ
『“神”をも息を呑むような、渾身の復讐劇』
こんな突飛な復讐劇あったものか、とその発想に非常に驚かされる。
復讐には、下剋上のようなことをする方法や、社会的に正当(もしくはグレーな)方法、更には虐待や殺人など法に触れる方法など、種類は様々だ。
だが、本作はそれらのどれにも当てはまらない、奇想天外な手段で行われる。
本作は、阿加田町という町を舞台に繰り広げられる復讐劇。
いじめを受け不登校になった高校2年生の中川栞は、ある時、父親の親友の娘である佐藤冥と共に生活するようになる。
冥は高校1年生であるが、ある人物達への復讐を果たすべく、親元を離れ、阿加田町に住む中川家で生活するようになる。
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Posted by ブクログ
ネタバレえ、ここで終わり?と言うのが読み終わった第一声。
とんでもないところで終わったのでびっくりしたのだけど後書見たら続きがあるようなのでそれなら納得。
と言うか、この巻だけだと宮澤くんの恋は決して愚かではないな。
むしろ宮澤くん自体が愚か者だと思う。
この後、題名に見合う話になっていくんだろうか?
物語は良くある偽装恋人話から始まるのだけど、そもそもセフレのいる女の子を好きになること自体は決して愚かな恋ではないと思う。
それよりも彼女と本当の恋人になりながら、別の女性とそう言う関係になることの方が愚かだろう。
それにしても後半の主人公の、行ってはイケない方向にどんどん進んでいく有様はなにやってん -
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Posted by ブクログ
ネタバレ最初の事件以外は毒ガステロに関わる長めの話。
最初の事件はどうしても脳内に「はなて、こころにきざんだゆめを……」という歌がエンドレスリピートされたが、それはさておき。
毒ガステロの方は、色々情報は集まってくるのに犯人にたどり着けないのも不気味だったし、たどり着けたところで最後のテロを阻止できたと思えないのも不気味だったし、実際そうだったしで、常に不穏さ・不安感との闘い。
読んでいて先が気になって仕方がなかった。
テロの順番の謎も二段構えで面白かった(というのはネタ的には不謹慎か?)
ただあれだけ大規模な毒ガステロ事件も「土星23事件」のほんの一部なんだなと思うと、事件はまだまだ続きそう。