吉實恵のレビュー一覧

  • 風待ちのひと

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    ネタバレ

    読み残してたデビュー作
    「心の風邪」この発想ができるからこその作品たちなのだなあと
    ガソリンスタンドのくだり、そうやってくしか生きていけない感じはあるけど、キンコなら前を向いて生きててほしかったような

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    2021年04月12日
  • 夏空白花

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    この作者、前に読んだ「夏の祈りは」が良かったので、再び高校野球モノを読んでみる。

    昭和20年8月の終戦直後から"夏の甲子園"の再開に向けて尽力した人々の物語を、史実をベースにしながら、大阪朝日新聞の記者を主人公に仕立てて描く。
    『立ちふさがったのは、思惑を抱えた文部省の横やり、そしてGHQの強固な拒絶だった』と裏表紙にあり、それに対してあらゆる手段を講じて粘り強く手を尽くす話を期待していたが、話としては平板でいささか肩透かし。
    甲子園で挫折を味わい今は記者として確たる思いも持たずに記事を埋めている主人公の動きを通じて、敗戦で衣食住が足らない中で野球をやることの意味、アマチ

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    2020年11月23日
  • 夏空白花

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    終戦の焼け野原から甲子園を復活させようとする者たちの奮闘記。野球への愛憎、貧困、記者として抱える時代へ協力した後ろめたさ、米軍や役所の妨害。さまざまな壁を乗り越えて一大イベントを仕掛けようとする姿とそのまわりの風景に涙。今日に引き継がれる負の面も引き摺っている描写もまたよし。高校野球のなくなったいまこそふさわしい。

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    2020年08月02日
  • 夏空白花

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    夏といえば甲子園
    夏休みによく素麺食べながら観てたなー。
    これは実話なのかしら?
    今こそ夏の代名詞になってる甲子園の基礎をつくったのは名誉ですね。
    もう少し心を揺さぶられるのを期待してました。

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    2020年04月26日
  • 風待ちのひと

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    今の世の中の空気感で、自分の心も疲れている実感があり、少しほっこり楽な気持ちになれそうな本を読みたくなり、手に取った。

    心に傷を持った、39歳の哲司とキンコ(喜美子)が、夏のひとときに出会い惹かれていく。
    正直、第一印象は、哲司は少し偉そうで、キンコは元気と下品を取り違えてるオバチャンみたいで、微妙に感じたのだけど、
    一見、全く交わることがなさそうな二人が、いつの間にか、距離が近づいていくと、交わす言葉に、優しさや、哀しみを隠した明るさや、温度みたいなものが感じられるようになる。すると、不思議。二人ともが魅力的に思えてきて。こう言う二人が、これからの人生を支えあっていけたらいいな、と思う気持

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    2020年04月20日
  • 夏空白花

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    ネタバレ

    毎年当たり前のように観ている"甲子園"。そこには敗戦の後、たった1年で復活させるのに幾多の苦労や苦難があったのだと、この作品を読んで思い知らされました。当時甲子園がアメリカ軍に接収されていたなんて初めて知りました。そんな当時の事実を背景に、実在した選手も絡め、フィクションの小説にしている須賀しのぶさんの作品は本当に面白い。以前読んだ「また、桜の国で」と同じように、海を越えて探している人がいて、そのオチが最高に面白かった!
    須賀さんの作品、他にも読んでみたいなって思いました。

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    2020年04月14日
  • 夏空白花

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    高校時代に野球部のマネージャーをしていた身としては野球の美しさと残酷さを痛いほど知っているので、描写がとても突き刺さった。
    正直主人公の神住があまり好きになれないまま終盤まで読み進めたけど、それを差し引いても戦後一年で高校野球を復活させるという物語は魅力的だった。どんなに辛い状況でも、それが心から楽しめないものだったとしても、甲子園がたった一年で復活したことには大きな意味があったと思う。
    沢村をはじめ、戦争に散っていった色んな選手のエピソードを知れたのもよかった。

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    2019年07月11日
  • 夏空白花

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    75戦後にはこう言った熱い気持ちとバイタリティを持った方々が復興の礎を作ったんですね。朝日も初心に戻って肥大化した功罪を改めて考えたらどうかな?

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    2019年06月25日
  • 夏空白花

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    なんでも「道」にしてしまう日本人。そして戦争直後とくればそれは「野球道」としか言えないようなものである事は想像しやすい。そんな中でも子供たちは野球を求めて居ると確信する大人達。そして一方では大人から復興の象徴として搾取されていると感じる大人達。単なる復興物語ではない重さのある本で、読んでいると確かに今の高校野球に通じる窮屈な「野球道」に通じる物が有るような気がします。
    基本的には日本国内の障害や、GHQの拒絶を乗り越えての感動物語であって然るべきですが、感動の部分以上に物語に葛藤が感じられます。
    敵役の人々のいう事も一理あるので、一方的に応援できない心情が出来てしまいます。これは物語の欠点では

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    2019年02月18日
  • 夏空白花

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    敗戦直後、GHQがポツダム宣言の執行でどのような占領政策を施すのか国中が不安に怯えるただ中、今の高校野球夏の甲子園大会復活に向けて朝日新聞社員が奮闘した成行きは伝えてもらった。でも、小説としての魅力は残念ながら乏しい。野球用具の不足、球場の接収、指導者の欠如、プロ野球との確執ほか課題山積で、神住は解決に向けて果敢に挑むが、一つひとつの事象の描写に深みがない。あれこれ広く手がけているうち、最後の神宮球場での日米試合であっさりと方がついた。人物ごとに善悪の役どころが曖昧だ。

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    2019年01月13日
  • 夏空白花

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    野球少年がいるので、期待して読んだけど…

    『革命前夜』や『また桜の国で』に比べると、読み応えが…。

    受容する私の問題かな。

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    2019年01月03日
  • 夏空白花

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    終戦の一年後、
    まだ道具はおろか、食べるものさえも満足に揃っていない状況の中
    甲子園での高校野球大会が復活する。
    人々は野球に何を託し何を見ているのか。
    日本人にとっての野球とは
    単なるベースボールではないことを
    今の時代の私でさえ感じることがある。
    野球が人々の心の支えなると信じて
    退会復活のために東奔西走した朝日新聞社員たちの
    熱い物語でした。

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    2018年12月01日
  • 夏空白花

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    読みやすいのでどんどん進む。

    甲子園って敗戦一年後に復活だったのか。
    執念。

    野球に代表される学生スポーツ信仰は特異である。

    ベースボールと野球が違うっていうのは新鮮だった。

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    2018年11月11日