エリナー・ファージョンのレビュー一覧

  • ムギと王さま 本の小べや1

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    少し不思議な十一編の短編集です。読後はなんとも形容し難い気持ちになれます。

    現代とは違う感覚で書かれた物語ですね。まぁこファージョの作風で当時からそうだったのかもしれませんが。

    ≪ねんねこはおどる≫は今だとヤングケアラーだと批判はされるかもしれません。「小さな仕立屋さん」は、いい意味で裏切られました。個人的には、「十円ぶん」が好みですね。

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    2025年08月05日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    なかなか秀逸な一冊だった。面白さ、楽しさ、怖さ、不思議さ、どれもバランスがいい。夢を見られるし、現実の厳しさも見える。ファージョン。他のお話も読んでみたい。

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    2024年12月14日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    童話でもない。昔話でもない。おとぎ話ともちょっと違う。ファンタジーというほどの現実離れでもない。ものがたりという感じでしょうか。独特の、味わい深い世界観。宮崎駿さんが好んで読んだというのも頷けます。
    著者自身が子どもの頃からいろんな本を読んでいたようで、そのときに著者の血肉となったものが熟成されこのものがたりに昇華され、今度はそれを読んだ自分の血肉となって、そして娘たちに読み聞かせて、彼女たちが自分のなかの世界をつくる素材になって、というふうに続いていくと思うとワクワクします。
    ペン画の挿絵も想像が広がる絶妙なセンスで、いいものを読んでいるなという満足感を味わえる本でした。

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    2024年08月02日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    子供の頃、友だちと分厚い本を読む競争をしていて、気付けば競争を忘れて引き込まれていました。競争をしていた時読んでいたのは「ファージョン作品集」ですが、本棚の幅を取るという大人の事情で、こちらが今手元にあります。
    子供の頃こんな物語に触れられるなんて、今思えばとても贅沢なことでした。
    お気に入りは「ヤングケート」「レモン色の子犬」「西ノ森」です。どれも本当と空想が混ざりあったような、不思議な味わいのある物語です。アーティーゾーニの描く挿し絵が、その不思議さにリアリティーを足しています。
    何よりも心を惹き付けてやまないのが、石井桃子による訳です。こんなに自由でいいんだろうか?というくらい楽しげで不

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    2019年12月12日
  • ガラスの靴(新潮文庫)

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    いわゆるシンデレラの物語です。グリム童話のシンデレラは最後が怖いけど、ファージョン版は痛快で本当にうっとりときめきます。こっちの方がいいです。

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    2017年06月02日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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     子供に読ませたい本・小説との決めつけは厳密にいうと誤りだろう。

    本物のファンタジーストーリーは大人“も”ではなく、

    大人“を”心底感動させ、

    「子供に読ませるべきものだ」と彼らに

    信じ込ませるだけの魅力に満ち満ちているからだ。


     この物語たちのなんと愛らしいこと、

    なんとロマンチックでスリリングで

    先を読む楽しみを掻き立てる想像力の強いこと。

    この本は私の人生一のそんな物語集です。

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    2016年09月27日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    短編集。子どもができたら、毎晩少しずつ読んであげたい。声に出して、耳から聞きたいおはなしばかりでした。

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    2012年08月22日
  • 天国を出ていく 本の小べや2

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    この本、一つ一つの物語もキラキラしていてとっても素敵なんだけど、それよりなにより惹かれてしまうのは挿絵です。  どれ1つをとってもため息ものなんですよね~。  モノクロ(表紙は彩色されているけれど、それでも色数をぐっとおさえてある)なのに、色が浮かび上がり、静止画なのに空気や風が香り立つような感じ・・・・・とでもいいましょうか。

    そしてそれにさらに輪をかけて素晴らしいのが石井桃子さんの美しい日本語です。  これにはもちろん著者であるファージョン自身の持っている品格・・・・のようなものも大いに寄与しているとは思うのですが、それを石井さんの甘すぎず、かと言って淡々とはしすぎない絶妙なバランス感覚

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    2011年12月27日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    この本、一つ一つの物語もキラキラしていてとっても素敵なんだけど、それよりなにより惹かれてしまうのは挿絵です。  どれ1つをとってもため息ものなんですよね~。  モノクロ(表紙は彩色されているけれど、それでも色数をぐっとおさえてある)なのに、色が浮かび上がり、静止画なのに空気や風が香り立つような感じ・・・・・とでもいいましょうか。

    そしてそれにさらに輪をかけて素晴らしいのが石井桃子さんの美しい日本語です。  これにはもちろん著者であるファージョン自身の持っている品格・・・・のようなものも大いに寄与しているとは思うのですが、それを石井さんの甘すぎず、かと言って淡々とはしすぎない絶妙なバランス感覚

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    2011年12月27日
  • 天国を出ていく 本の小べや2

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    「≪ねんねこはおどる≫」が好きです。(「こ」は小文字)
    読みながらにやにやしちゃいます。
    読み易いのは翻訳がええからなんかなあ。嘆息。

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    2011年12月23日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    挿絵も何もかもたまらんです。
    特に好きなお話は「ムギと王さま」「 月がほしいと王女さまが泣いた」「 金魚」「 西ノ森」「 七ばんめの王女」…って全部ええなあ。

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    2011年12月23日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    「わたくしが子どものころ住んでいた家には、わたくしたちが『本の小部屋』とよんでいた部屋がありました。…」こう始まるこの前書きの挿絵は、独特で繊細な味わいのあるペン画のエドワード・アーディゾーニによるもの。壁一面の本棚から溢れた本がうず高く周囲に積みあがられた中で、一心に本に読みふける小さな女の子の姿。可憐で美しいファージョンの短編集の世界は、小さくともきらめく宝のようです。

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    2009年10月07日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    2年生の娘には味わい深すぎるのかまだわからない話が多い。私が愛してやまない『小さな仕立て屋さん』を読んでやったらやっと目をきらきらさせて聴いていた。1年前には途中で飽きちゃったのにね。『小さい仕立て屋さん』はどんでん返し、のまたどんでん返し、が素敵。貧しい少女が王妃さま・・・にはならない素敵さが大人になってようやくわかった。娘もきっと、ひとつひとつこの本の素敵さを見つけてくれると思う。

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    2009年10月04日
  • 天国を出ていく 本の小べや2

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    懐かしいあの日の思い出。

    ファージョンの短編集。昔読んだ懐かしいお話がたくさん収められている。覚えていないものも、なんとなく懐かしい。

    「サン・フェアリー・アン」いつも難しい顔をしているキャシー。その理由は。子どもには説明したくない世界がある。それを掬い上げてくれる優しい大人のありがたさ。

    「しんせつな地主さん」ケチなお金持ちのチャードン氏が、しんせつな地主さんとして知られるようになったのは。財産を残すとはどういうことか、考えさせられる話。

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    2024年02月25日
  • 天国を出ていく 本の小べや2

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    『ムギの王さま』に続くファージョン短編集。

    風刺をまじえたものから昔話ふうのものまで様々なので、好きな話は分かれるかもしれません。

    『小さいお嬢さまのバラ』は、ストーリーテリングでもよく語られるお話です。

    石井桃子さんの翻訳は原書の雰囲気をふまえておられ、素晴らしいと思いますが、本(特に翻訳物)を読み慣れていない子には理解が難しいような気もします。



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    2023年05月14日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    短編集。
    中にはピンとこないものもありましたが、面白いものもたくさんあったので、ぜひ全部読んでもらいたいと思います。
    4年生ぐらいから。
    隙間時間に読むにもおすすめです。

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    2023年04月16日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    民話とは一味違う、シュールさやシニカルさが面白い。シンプルで短いながら、ひとひねりあり、「読んだ!」感があるお話というのか、濃密なエッセンスのようなお話集だと感じた。比較的幅広い年代が楽しめる内容だと思うが、大人に踏み入れる頃に読んで欲しい1冊かな。

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    2019年10月11日
  • ガラスの靴(新潮文庫)

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    おなじみのシンデレラの話に肉付けしたもの。キャラクターも生き生きと描かれ、魔法使いの現れ方や舞踏会での王子様との過ごし方などの演出も嫌らしくなくまとまっている。

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    2017年07月20日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    易しい言葉、でも深く心に響く調べ。まるでモーツァルトのよう。これを読んでいる時、家族がたまたまモーツァルトのロンドを練習していた。とりわけ「西の森」は本当にこの曲そのもののように感じられた。
    好きなのは、「金魚」「レモン色の子犬」「西ノ森」
    連想するのは、モーツァルト。そして、ワーグナーのモチーフにでてくる「聖愚」という概念。

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    2018年02月03日
  • 天国を出ていく 本の小べや2

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    子供の頃読んだ時はただ退屈だった記憶。でも今ファージョンを読むとただ涙が出る不思議。なんて美しくて優しくて、懐かしい世界なんだろう。

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    2014年12月01日