白川美也子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ここ数年感じる心身のしんどさを少しでも軽くしたいと思い、気になった本を読むことの優先度をあげてみた。
その中で、トラウマという状態について気になり、わかりやすく書かれていそうなこの本を読むことにした。
程度の差こそあれ、治療を要するまでには至らずとも人はみんな何かしらのトラウマは抱えているだろうから、トラウマというものを知りたいと思った。
支援が必要な当事者だけでなく、支援する側のことも書かれていたので、トラウマというものに関わる全体像がわかるのがとても良かった。
当事者としての自分、支援者としての自分、それぞれを頭に置きながら読むことができる。
その両者を自分の中に存在させて、自分とうまく付き合っていきたいと思った。
傷が目に見えないからわかりにくいと思ってしまう精神分野で、多重人格の説明はとてもわかりやすかった。
それぞれの感情がつながってないから、それぞれの感情にくっついてる人格がスイッチを押したかのように違って見える。
思考も深まってないと点と点がつながらず判断を誤ったり、対人関係もいわゆる性格が悪くなってしまう。
感情、知識、どちらもいかになめらかなグラデーションを作ることができるかどうか。
とてもいい本を手にすることができた。 -
Posted by ブクログ
多くの精神疾患の根本にトラウマがあるのではないか、という視点に出会えて、目の前がひらけた。
物語の型をとり、トラウマとは?その治療はどうやって行うのか?を平易に教えてくれる。優しく、配慮のある文章で受け止めやすくて、1人でも自分にできることがある。もちろん重症であれば、臨床心理士にカウンセリングを受けることも必要。
私はこの本のおかげで自他を責めることから距離を置けた。
何度も読んで、咀嚼していく。
2016年の発行だけれど、それまでこういったトラウマについて優しく病状と回復への道筋が書かれた本はほとんどなかったはずなので、新しく珍しいと感じている。
引用
これからの症状を見ていくと、これまで使われてきたさまざまな診断名-解離性障害、身体化障害、境界性パーソナリティ障害などもDESNOSとして説明できることがわかります。
つまり、こうした病態の背後には慢性化したトラウマがあるのではないか……という投げかけとも言えるでしょう。
引用終了
⭐︎DESNOSはトラウマの診断基準。複雑性PTSDの診断基準と類似している。
作者はDESNOSに、6つめの広い意味での嗜癖(アディクション)を付け加える。摂食障害から買い物依存、インターネット依存、性依存から暴力まで、視野は広く。 -
Posted by ブクログ
トラウマは「冷凍保存記憶」という例えがすごく分かりやすかった。トラウマを思い出すときは、解凍が行われて当時の記憶が一度に蘇るので圧倒され、再冷凍しようとする。(回避・抑圧・解離)。
日常の中で、どうしても避けてしまう行動や人物、シチュエーションなどがあるが、きっとトラウマが関連しているのだろうなと思った。
しかも、幼少期にトラウマ体験をした場合は、白い犬に噛まれたから→犬恐怖症になるのではなく、白くてふわふわしたうさぎを怖がるようになる、というようにフラッシュバックの引き金が分かりにくいというのも、自身の過去を紐解く上でヒントになりそうです。自分が、何を避けて、抑圧して、無いものしているのか。
単回性のトラウマと複雑性のトラウマ、トラウマの3つの症状(再体験/回避・麻痺/過覚醒)、3つのF(闘争Fight/逃走Flight/凍結Freeze)と神経系について、発達性トラウマとDESNOS、トラウマと記憶、トラウマと感情についてなど赤ずきんちゃんとオオカミさんのストーリーとかわいいイラストも交えて、紹介と説明が分かりやすくされており、トラウマに関して初心者の自分でも網羅的に、分かりやすくたくさんの知識を得ることができた。
また自身のトラウマと向き合うことと、同時に自分の周りの人に対して支援者の目線に立つことも必要だなと思わされました。
トラウマに関して学んでいく、足掛かりになるとても素晴らしい良書でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ(トラウマの)再演が起きているサインは、自分が「被害者」になったり「加害者」になったりしていることなんだ。
「あの人に〇〇された!」というのは
被害者になっている。
「だから〇〇してやった!」というのは
加害者になっていることなんだ。
大切なことは、
被害者にも加害者にも、
そしてそれを傍観する人にもならない、
三角形の3つの角の真ん中に
しっかりと立つことなんだよーーー
ちょっと前に読んだが面白かった。トラウマを持っている身としては、ためになる上に、三角形の3つの角の真ん中、という言葉は、わかりやすくて身に染みる。被害者意識になってしまっている時は上の言葉を思い出しています。 -
購入済み
トラウマ入門として
トラウマに悩んでいた時に、購入しました。なぜフラッシュバックが起こるかなど、わかりやすく書いてあり、専門知識がなくてもすんなり読めました。トラウマがある人は、手元に置いておいて損はないと思います。
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Posted by ブクログ
思ったより薄く、そしてわかりやすく、でもとても役に立つと思った。トラウマの被害を受け、苦しんでいる当事者でも、さらりと読めて自己理解ができるようになっている。
子供の頃に父親の感情に任せて殴られ続けた体験が、トラウマになっているのだと最近気づいた。その事を認めることすら、話すことすら、恥であると感じて生きてきた。
知識は力になる。自分が感じることを素直に表してゆくこと。受け止めてゆくこと。そして知ってゆくこと。回復の過程はゆっくりでもいま確実に歩き始めたなと思える。そんな気持ちになれる本だった。
色んな技法を学ぶなかで、自分も支援者になろうかという気持ちも生まれてくる。だけどいまのところ半分半分くらいの気持ちである。
トラウマを受けた人が支援者になろうと思うことを、「サバイバーミッション」としてこの本では取り上げていた。そのことにとらわれて、いつまでも自分の人生を歩みはじめることができないこともあるともいう。まだわからない。回復にいまのところは興味をもっている。そこから生まれた色んな気付きがわたしをどこへ連れてゆくのか、焦らずに受け止めてみようと思う。
災害支援の話もあり、そこでバーンアウトについて書かれていた。自分の過去のバーンアウトを理解するためにも役に立った。