ダニエル・カーネマンのレビュー一覧

  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

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    行動経済学という学問をまさしく一般に普及させた立役者の一人といえば、『ファスト&スロー』等の著作で知られるダニエル・カーネマンであろう。彼が、ナッジ理論の理論的中枢もであるキャス・R・サンスティーンらと記した新作にあたり、行動経済学の新たな世界が開けた、といっても過言ではない面白さに満ち溢れている(私はこの本をコロナワクチン3回目接種の副反応で寝込んだベッドの中で読み通してしまった。そのくらい面白い)。

    行動経済学の定義は幾つかあると思うが、オーソドックスな定義の一つは”人間の不合理な行動やエラーというのはなぜ起きるのかを解き明かす学問”であるというものではないか。その際によく言及されるのが

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    2022年03月21日
  • NOISE下 組織はなぜ判断を誤るのか?

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    上巻の方では、ノイズとは何かについて紙幅が割かれていた。
    今回の下巻の方では、ノイズを防ぐ方法について言及されている。
    本書(上下両巻)を読んでいくと「ノイズは厄介だ!良い判断をするためにも、全ての意思決定プロセスを厳しく取り決めよう!」という発想に陥りやすい。たしかに、筆者たちは「判断ある所にノイズあり」と繰り返し訴えている。ノイズが意思決定において好ましくない存在であることはその通りなのだ。その領域が、医療業界など、専門性の高い分野なら尚更のことである。
    しかし、全ての判断をアルゴリズムやAIに委ねることも危険だと筆者らは言う。結局のところ、最終的な判断は人によって下されることが望ましい。

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    2022年02月16日
  • NOISE下 組織はなぜ判断を誤るのか?

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    この本は、裁判官や医者などの社会的地位が高く、信用の高い人たちの判断にもノイズ(判断のばらつき)がありますよー!しかも思ったより大きなばらつきです❕と考察しています。
    めちゃくちゃ論理的で納得できるいい本でした!
    ぜひぜひ読んでみてください。

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    2022年01月07日
  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

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    本書は、ノーベル経済学賞を受賞した「ファストアンドスロー」の著者であるダニエルカーネマン等が
    ヒューマンエラーである「ノイズ」について考察した本です。
    多角的に研究された内容が多数紹介されており、この本を読めるというのは「めちゃくちゃ、お得だー❕」と思いました。
    医者や裁判官の判断でさえ、ノイズがあるとは、、、
    ぜひぜひ読んでみてください。

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    2022年01月03日
  • ファスト&スロー (上)

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    行動経済学に興味がある人ならきっと聞いたことのある本であるし、そうでなくとも、出てくる話や実験をどこかで耳にしたことがある人は少なくないはず。
    でも、そんなことは抜きにぜひ読んでほしい一冊。掛け値なしに面白い。

    直感や熟考といった私たちの様々な思考の形態が、実際のところどんな働きをしているのか。
    数々のユーモアあふれる実験結果とともに、筆者が紐解いてくれる。
    読み進めるうちに、自分の身近な例で思い当たることも色々と出てきて、より引き込まれるだろう。

    余談だが、上下巻としてもかなりのページ数と文章量があり、正直なところ物理的にそれなりに重い。
    比較的平易な翻訳がされているので、手段があるなら

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    2021年04月10日
  • ファスト&スロー (上)

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    自分で決定してると思っていることの、なんと無意識の気分(システム1)に誘導されていることが多いんだろう!本書をよむと、いかに直感がでたらめなのかよく分かる。迷ったら直感に従うことを心情にしてる人こそ読むべき。

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    2020年10月04日
  • 「バカ」の研究

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    「バカ」はla connerieで、bullshitの意味らしい。各種の認知バイアスとかの話をインタビューでわかりやすくやるってやつ。読みやすいのでよいだろう。

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    2020年12月28日
  • 「バカ」の研究

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    とても面白かった❗️24人の超一流科学者、心理学者、元ジャーナリストのそれぞれの【バカ】に対する個性的な知見が特に興味深かった。しかも読みやすい構成で一気に読めました

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    2020年08月14日
  • 「バカ」の研究

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    「あぁ、俺はなんてバカなんだ」「またあいつはそんなバカなこと言ってんのか」
    自分も日常で結構頻発してしまっている「バカ」とは何なのか、20人以上の学者、著名人が大まじめに定義しようとしたり、分析、考察している。
    中には直接「バカ」に言及していないインタビュー対談などもあるが、心理学や近年の脳科学ブームも敏感にとらえて、実に様々な視点から研究されていてとても面白い。
    人間観察や対人スキルから、ネット社会での生き方、自己変容など、いろいろな応用がきく知見満載の秀作。

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    2020年08月08日
  • ファスト&スロー (下)

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    ネタバレ

    直感的に働くシステム1と、熟考するシステム2という人間の意思決定について書かれた本。直感であっても、プロが下すものや長年の経験があれば正しく判断できたりするなど、システム1も侮れない。
    より広いフレームで考えること、なるべく多くの選択肢を比較して決定することが大事。そうでないと「見たものがすべて」になり、狭い選択肢で判断してしまうことになる。
    本書でプロスペクト理論と確率決定加重の、行動経済学にこける2つの重要な考えが出てくるので、是非読んでいただきたい。

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    2020年07月24日
  • ファスト&スロー (上)

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    プライミング効果
    確証バイアス
    ハロー効果
    メンタル・ショットガン
    質問の置き換え
    少数の法則
    アンカリング効果
    利用可能性ヒューリスティック
    代表性ヒューリスティック
    基準率
    平均回帰
    後知恵バイアス
    妥当性の錯覚

    これらがキーワード。

    システム1、システム2の働きを理解した上で、認知のエラーを見越して直感に頼らずデータから読み取ることが大切だと学んだ。、

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    2019年05月27日
  • ファスト&スロー (上)

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    システム1とシステム2。速い思考と遅い思考。意思決定を行う際にわれわれは直感による速い思考を行っている。直感の出番がない場合には論理で考える。これが遅い思考である。直感は自動的に連想を働かして結論をだす。それは論理的思考でもないし統計的思考でもない。ただうまくストーリーができていればよい。われわれはそれを自信をもって正しいと思い込む。ちゃんと論理的思考の出番があれば間違わなかったはずの結論も直感を信じたために間違えた結論を下す。また思考には色々なバイアスがあり、それによって間違った結論を出してしまう。このようにわれわれの意思決定の仕組みを解き明かした心理学者にしてノーベル経済学賞受賞者の一般読

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    2018年10月20日
  • ファスト&スロー (上)

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     マイケルルイスの本の主人公であるダニエル・カーネマンによる人間の意思決定の研究を解説した本である。
     マイケルルイスの本を読んだ後だけに、すんなりと読むことができた。実際、ルイス本は、本書の抜粋ではないかと思うくらいだ。
     人間の意思決定は、直感的で感情的なファースト思考のシステム1と、意識的で論理的だが怠惰なロー思考のシステム2から成ると説いている。そこから本書の題名が来ている。
     様々な例を挙げてそれを説明するが、自身でも心当たりのあるケースもあり、十分説得力がある。なにしろノーベル賞を受賞しているのだ。
     もっと本書を読み込んで、自分の行動や思考を分析し、難しいかもしれないが自分を変え

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    2017年11月07日
  • ファスト&スロー (下)

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    ネタバレ

    上巻に続き、さらに深い世界へ。特にプロスペクト理論、「経験と記憶」は秀逸。いつも読み飛ばす解説も上下巻をうまく総括してくれており、さらにカーネマンの2つの論文付と魅力満載!

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    2016年06月25日
  • ファスト&スロー (上)

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    ネタバレ

    実に面白い。以前から経済学的な綺麗なモデル(例:完全競争)に比べ、「人間とは?」を的確に捉えた一冊。この本を読むまでは、システム1ではなく、システム2を使う習慣を身に付けることが大事だと思っていたが、肝心のシステム2が実はシステム1に騙されやすいことを知った。では、どうすれば人間は論理的に思考できるのか、考えさせられる。

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    2016年06月18日
  • ファスト&スロー (下)

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    下巻では、上巻で述べられた認知バイアスのフレームを受けてさらに議論が進み、一般的傾向としての「自信過剰」の問題と、実はそれが資本主義の原動力になっていることや、計画の錯誤、保有効果、稀少確率の過大評価、メンタル・アカウンティング、感情フレーミング、「経験する自己」と「記憶する自己」の2つの自己、物語として記憶される人生、幸福の基準などなど、どれをとっても興味深い話題がてんこ盛り。おもしろくて最後まで一気に読み通しましたが、読み流して終えてしまうにはもったいない深い話ばかりでした。
    この手の話題は、年齢を重ね、経験を経るに連れて一層理解が深まるように思いますし、いずれ時間を経てぜひまた読み返して

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    2015年03月17日
  • ファスト&スロー (上)

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    元々行動経済学は非常に興味を持っていた分野で、その創設者でノーベル経済学賞受賞者のカーネマン自身の書いた本ということで、非常に期待を持って読み始めましたが、期待に違わぬ面白さ。長い本でしたが、一気に読み通しました。上巻の第1章では、この本の表題になっている「速い思考」(直感)と「遅い思考」(熟考)の特性や意思決定における役割などが述べられていましたが、これは行動経済学の文脈ではこれまであまり聞いたことがなく、興味深く読みました。
    第2章のヒューリスティクスとバイアスはこれまでたっぷり読んできた話でしたが、これまであまり知らなかった例や考え方も豊富に取り上げられており、こちらも勉強になりました。

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    2015年03月17日
  • ファスト&スロー (下)

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    著者ダニエル・カールマンは2002年のノーベル経済学賞を受賞した心理学者である。
    本書は氏の研究業績が上下2冊に収められており、下巻は「自信過剰」「選択」「二つの自己」の3テーマからなる。いずれも、経済学が想定する合理的な「エコン」と現実の「ヒューマン」がとる行動の違いを解き明かしている。

    「エコン」は自信過剰にならないし、矛盾する選択もしないし、自己は一つである。すなわち、エコンは一貫性がある。
    だがヒューマンは一貫性をもたない。どういった場合に一貫性が損なわれやすくなるのかを、本書は様々な実験結果を踏まえて解説する。

    ・自信過剰が起こるのは、不都合な要因の過小評価・手持ちの情報の過大評

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    2015年02月07日
  • ファスト&スロー (下)

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    著者のノーベル賞に繋がったプロスペクト理論についても登場する下巻。下巻は特に意思決定におけるバイアスの除去について重要な知見を与えてくれます。経営者、実業家、会社の幹部の人たちは当然知っておくべき知識だと思いますが、あまり浸透していないのかな。

    逆に広告代理店や弁護士、代議士なんかは、この辺りの知識を巧みに使って商売してるのだから、世の中ちょっと怖いな、と思いました。つまり、バイアスを避けるためではなく、意図的にバイアスの罠にハメるような応用しかされていない。ちょっと表現を変えるだけで、一般人の判断を麻痺させる事ができるわけだから、ちょっとした殺戮器官ですよね。

    それこそ義務教育で主要科目

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    2015年01月23日
  • ファスト&スロー (上)

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    下巻の半分ぐらいで挫折した

    まあそうだろうという結論に
    心理学実験の詳細な裏付けがあり
    そこがただの自己啓発本やビジネス書とは
    ちがう
    ただいちいちなるほどと思うのだが
    やたらなんとかバイアスがあって
    頭が整理できなくなるのだ
    読み込んでバイアスを整理できれば
    なんというか一段上の自分になれそうな気さえ
    するのだがいかんせん物量が

    とにかく
    いままでのビジネス書なんて
    これ1冊で吹っ飛んでしまうんじゃないか
    ビジネス書読んだことないが

    いずれ購入・再読が必要そうだ
    ダイジェスト版・電子書籍版希望

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    2014年10月04日