堀川理万子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
社会の中で大切なことのようなものは、なんとなく理解して身についていることも多いかもしれないけど、じゃあなんで大切なのか、きちんと説明することは案外難しい。
なんで勉強するの?
なんでものを大切にするの?
なんで子供は大人を敬うべきなの?
なんで人は後悔するの?
なんで好奇心を大切にするべきなの?好奇心を大切にするためにはどうすればいいの?
子供が疑問に思うことから、大人になっても疑問に思うことまで、そういったことはたくさんある。
この本は主人公の小学生のコペル君を中心とした物語。いくつかのエピソードが進む中で、おじさんとの手紙のやり取りという形で、そういった大切なことが言葉ではっきりと説 -
Posted by ブクログ
本書は、日中戦争中に書かれた少年少女向けの倫理の本。中学生のコペル君が友達との学校生活や叔父とのやり取りを通じて物事の考え方を学んでいくスタイルで、今読んでも全く色褪せない内容です。子どもが小学校高学年になったら、ぜひ読ませたいおススメの一冊です。
<ポイント>
・自分を世の中の一分子と感じることは、天動説(自分達が世界の中心)から地道説(自分を離れて正しく判断)に変わるぐらいの大きなもの。大人になっても忘れずに。
・「立派な人」と「立派そうに見える人」の違いは、心の底からそうありたいと願い、誰がなんと言ってもという心の張りを持って、正しいことを正しいと自分で判断できるようになること。心 -
Posted by ブクログ
未来を担う子どもたちに向けて書かれた本だが、大人も見るべきだと思った。
人間の本質や社会の本質が書かれている。
学校の教科書にすべき内容だと思うし、道徳の授業なんてこれ一冊で十分じゃないかと思った。
もっと言えば自分も含め、大人でも分かっていない人が多いので会社の新入社員教育に組み込まれてもいいと思った。
それぐらい当たり前だけど人間として生きていく上で大事な事が書かれてあると思った。
さらに凄いと思ったのは、この本が1935年の軍国主義、言論規制の真っ只中に書かれたという事。
先も見えない地獄のような時代で良き未来を願って書かれた本。
その作者の想いが今に繋がりジブリの作品にも繋がってアメ -
Posted by ブクログ
学生時代に何度か読もうと思ったが、結局読まずじまい。
その後、漫画化でヒットしたときに買って読んだのだが、そのときはあまり自分には刺さらなかった。
宮崎駿による映画の影響で、また取り上げられ始めたので、読んでみることにする。
岩波文庫は硬い感じがあり、少しハードルが高い気がするが、今回読んだポプラ社のやつは漢字にふりがなも振ってあり、子どもでも読むことができる気がする。
それにしても、自分はいい歳になったが、おじさんのような手紙でコペル君みたいな子を諭すことは到底できないなと思うとともに、今までの自分の人生が少し恥ずかしくなってしまいました(苦笑)。