堀川理万子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ漫画版が話題になっていたけど、なるほど確かにこれは子供に読ませたい内容だと思えた。
子どもだけでなく、大人もこれを読むことでハッとさせられることも多いと思う。
子どもの将来を心配してのことだが、とかく良い生活を送るには?苦労しなくて暮らすには?という正解だけを与えようとする傾向にある。
(自分含め)
これでは人生豊かになるどころか、自分の頭で考えられないロボットを作り出すようなものだなと思う。
それはおじさんの言うところの「値打ちのない」人に当たるとも言える。
貴賤に関わらず人間として立派な心持ちで生きること、何が正しくて間違っているかの自分なりの基準を持つこと、その考えに従い行動すること。
それこそが本当に大切で、教えるべきことだと思わされた。
こういった哲学的な本というのは難しいイメージがあり、大人でもなかなか読み切れるものではないけど、この本は子供向けということもあり、具体的なエピソードを交えて説明されているのでとても読みやすく、すっと内容がはいって来る。(主人公のが中学生という設定もちょうど良い)
子どもに伝えたいこともこの本なら伝えてくれそうな気がする。早速読んで欲しいけれど、活字を敬遠する息子にはやはり漫画版が良さそう。(そりゃ、売れるよな〜)
この本が戦前、軍国主義から少年少女の思想をまもるために書かれたという崇高な理念には尊敬の念を禁じ得ない。
今の子育てのトレンドで非認知能力をフォーカスしたり、リベラルアーツを見直したり、というものがあるけれど、それは何も新しいことではなく昔からある基本的な考えなんだな、と改めて思わされた。
以外、読書メモ
・想像力を養う
・常識を疑ってみる
・差別しない(他者へのリスペクト)
・探究心、探求の遂行(あきらめない)
・自分なりの考えを持つ
・人類に受け継がれた知識(学問)をまず知る
・生産者と消費者
・不屈の闘志と誇り、活動力と決断力(ナポレオン)
・信念に基づき行動する勇気
・過ちを認め、反省を活かす -
Posted by ブクログ
若者に向けて、不易のメッセージ。
最初に出されたのは1937年だという。内容は少々削られたところもあるらしいが、軍靴の足音が聞こえるその頃に、少年少女たちにヒューマニズムの考え方を、と書かれた本が、長いときを経て読み継がれている。時代の変化に耐え、読み継がれているものは、本当に大切な物語なのだ。
コペル君は中学二年生です。冒頭の文章が重要。14歳は、社会に批判的だったり、自分が大人に変わっていく頃だったり、変化の時期。その時に考えたい、自分のこと、友人のこと、社会のこと。勇気とは、正義とは。そして、どう生きるか。立ち止まって、考えて。
各章で、何か生き方を考えるヒントがある。どのテーマかひとつふたつは、ひっかかるはず。中高生に薦めたいな、と思う本だった。大人になってから読んだけど、中学生だったり高校生だったりした私は、どう読んだんだろうか。 -
Posted by ブクログ
自分というものを大事にしていくこと、と、自分を取り巻くものを理解して生きていくこと。後者については、私が宇宙だったり経済だったりに興味を持った理由に近いものがあるなと感じた。
それから、ちょっと「社会の役に立ってなんぼ」というような主義があって怖いなと思った(でもそれは、社会のなかで生きていくにあたってはあたりまえのことでもあるのかな)。
それにしても、かなり昔(戦前)にかかれた本だということを感じさせない。改訂が何度かあったようだけど、、ぐぐってみて驚いた。
とりあえず、28歳、「君たちはどう生きるか」というよりも「どう生きてきたか」という問いに聞こえてしまって、少し苦しい本でした。
その他メモ、
・素直さを取り戻したい。
・ああすればよかった、ああしなければよかった、というような後悔は今でもまだたくさんあって(うまれていて)、それは、成長していない、ということなのだろうか…。
・役に立つ、立派な仕事をする、と言うことに対して、実は少し偏ってる内容では?友思った。
・私がコペル君的な気づきをしたのは、小学校後半と、中学校に上がって引越しをした後の2回だったと思う。
小学校のときは、阪神大震災があって、隣の県のことがずっと放送されていて、見えない世界も時間がたえず動いているんだということを感じたこと。
中学校のときは、小学校卒業後に関東に引っ越してくる前には年に一度会っていたいとこたちが年に一度成長するような感覚だったけど、会う間隔が狭くなってから、時間に比例していとこたちが(自分もだよなw)大きくなっているのを見て、「あたりまえだけど、自分が知らないところで時間がずっと動いているんだな」と。