堀川理万子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ漫画版が話題になっていたけど、なるほど確かにこれは子供に読ませたい内容だと思えた。
子どもだけでなく、大人もこれを読むことでハッとさせられることも多いと思う。
子どもの将来を心配してのことだが、とかく良い生活を送るには?苦労しなくて暮らすには?という正解だけを与えようとする傾向にある。
(自分含め)
これでは人生豊かになるどころか、自分の頭で考えられないロボットを作り出すようなものだなと思う。
それはおじさんの言うところの「値打ちのない」人に当たるとも言える。
貴賤に関わらず人間として立派な心持ちで生きること、何が正しくて間違っているかの自分なりの基準を持つこと、その考えに従い行動するこ -
Posted by ブクログ
若者に向けて、不易のメッセージ。
最初に出されたのは1937年だという。内容は少々削られたところもあるらしいが、軍靴の足音が聞こえるその頃に、少年少女たちにヒューマニズムの考え方を、と書かれた本が、長いときを経て読み継がれている。時代の変化に耐え、読み継がれているものは、本当に大切な物語なのだ。
コペル君は中学二年生です。冒頭の文章が重要。14歳は、社会に批判的だったり、自分が大人に変わっていく頃だったり、変化の時期。その時に考えたい、自分のこと、友人のこと、社会のこと。勇気とは、正義とは。そして、どう生きるか。立ち止まって、考えて。
各章で、何か生き方を考えるヒントがある。どのテーマか -
Posted by ブクログ
自分というものを大事にしていくこと、と、自分を取り巻くものを理解して生きていくこと。後者については、私が宇宙だったり経済だったりに興味を持った理由に近いものがあるなと感じた。
それから、ちょっと「社会の役に立ってなんぼ」というような主義があって怖いなと思った(でもそれは、社会のなかで生きていくにあたってはあたりまえのことでもあるのかな)。
それにしても、かなり昔(戦前)にかかれた本だということを感じさせない。改訂が何度かあったようだけど、、ぐぐってみて驚いた。
とりあえず、28歳、「君たちはどう生きるか」というよりも「どう生きてきたか」という問いに聞こえてしまって、少し苦しい本でした。
-