鄭大均のレビュー一覧

  • 在日の耐えられない軽さ

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    著者自身の若い頃のこと、両親きょうだいのことが書かれている。「在日」ということに煩悶しながら生きていたご自身の若い頃。外に向かって激しく生きた父と妹。内に向かって寡黙に生きた母と兄。在日であるがためか性向のためか、それぞれ厳しい人生を歩んできたのだなあと思った。
    こんなタイトルだけど、著者は「一世が戦前から日本に住んでいる特別永住者たちはどんどん日本国籍を取得して、日本人として生きていけばいい」(p.179)、「在日たちはもう祖国との関係を清算していい。韓国籍から離れたほうが韓国人とのつきあいも透明で公平なものになるだろう」なんて述べているので、在日であることを軽く考えたほうがいいという立場だ

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    2020年06月20日
  • 韓国のイメージ 戦後日本人の隣国観 [増補版]

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    今日の日本人の韓国像は、一方に文化相対主義的理解があれば、他方に伝統的蔑視があり、イデオロギー的立場から賞賛や沈黙の一方に、若い文化的関心層があって一様ではない。
    それでは、戦後日本の韓国像はどのように変化してきたのか。
    日本の新聞・雑誌・書籍に現われた韓国に関する言説を集め、植民地体験型、贖罪型、イデオロギー型、古代史型、異文化型という五つの関心型に分類して、そのアンビヴァレントな性格の意味を考える。

    [ 目次 ]
    第1章 変化するイメージ
    第2章 関心型
    第3章 戦後イメージの原型
    第4章 独裁国家の行方
    第5章 似て非なる国
    第6章 共存するイメージ

    [ POP ]

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    2011年04月01日
  • 日本のイメージ 韓国人の日本観

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    多くの日本人には韓国人が今なお日本を怨嗟の目で見つめているかのような思いがある。
    しかし解放後の韓国においては、隣国に対する愛よりは憎悪の表出の方が容易であったのは事実であるが、このことはもう一つの感情や態度の存在を否定するものではない。
    本書は韓国人の日本に対する否定的な眺めや肯定的な眺めが韓国人の心の中にどのように共存し、どのように変化しているのかを多様な引用とともに明らかにしようとするものである。

    [ 目次 ]
    序章 日本とは何か
    第1章 世論調査の結果
    第2章 世代の裂け目
    第3章 眺め合いの軌跡
    第4章 蔑視と懐疑
    第5章 もう一つの眺め
    第6章 敬意と賞賛
    終章 反

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    2011年04月01日
  • 隣国の発見 ──日韓併合期に日本人は何を見たか

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    結論がない。
    主張がよく解らない。
    当時の、K国を巡る、「エッセイ」の集約か。

    K国の自然や文化を讃える?内容も結構あってちょっと「驚いた」のだが、言ってる人達って、結構「文化人」で、平安時代の文化がまだ残ってるって、それって本当に褒めてるのか。列強が帝国主義的に植民地求めて弱肉強食争ってるときに。

    真っ白な衣装というが、染料がないから。

    著者の立ち位置はよく解らない。
    確か、K国人で、でも、「反日」には与せず、日本国籍取られたんだっけ。

    一部、よくある批判的というか、あまり褒めてないような文章も載せているのは良いと思うが、きっちり、「差別的」という単語も入っている。

    読み方で内容の

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    2023年08月16日
  • 韓国のイメージ 戦後日本人の隣国観 [増補版]

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    日本人の韓国や北朝鮮について言及を引用しながら、それらに対してどのようなイメージを持つ傾向があったのかについて、時代や思想的なカテゴライズをしながら語っている。
    引用がメインなので、著者のフィールドワークや意見などはほとんど無かった。
    韓国と北朝鮮について、日本人がどのように語ってきたかという全体像だけを把握するには良いと思う。

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    2010年10月26日