さかもと侑のレビュー一覧
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ネタバレすげえ青の匂いがする青春小説
主人公の価値観が文章に落とし込まれている た、溜まんねえ~~~!!!
やっぱ怖いスね普通の人間は
そりゃ~他人と関わろうとしないし、他人からの干渉をつっぱねるようになるし、家族以外の人間を信用しようと思わないよね
なんでもかんでも一人でやろうとしたら過労でブッ倒れた一ノ瀬(姉)が登場したあたりで「一人で出来ることには限界がある」=「一慶に出来ることも限界がある」と示唆されており、いずれ限界にぶち当たるんだろうな~とワクワクしながら読み進めていた
まさかパワー系犯罪の人海戦術で潰されることで限界を覚えるとは思っていませんでしたね -
ネタバレ 購入済み
観測できて理論に裏打ちされた事しか信じられない主人公・ハカセ、そして人間関係的にでは無く物理的に無重力になってしまうヒロイン・宇良々川さん、その他にも現実と乖離した世界で動けてしまう仲間たち。
鳥人間コンテストで現実的な苦悩を綴るのかと思ったら、この著者の過去作同様になかなかにぶっ飛んだ世界感と描写に置いてけぼりを喰らった感じ…。
「言葉では表せない真実がある」って感じなのかな~と思いつつ、小説という媒体を否定しているとも取れる難解な進行、でも不思議と腑に落ちるところもある作品でした。 -
Posted by ブクログ
母を亡くし機能不全した家族が再起する話です
作者の人生哲学がみっちり詰め込まれています
神童かつ不良というラノベ主人公のテンプレが主軸に進みます
厭世な主人公が自己と他人を信じ始めることで話がオチます
家庭と学校の2つの社会を行き来し、周囲の人間を含めて葛藤を詳らかにしていきます
どのキャラが吐くセリフも全て哲学的で、すべてにメッセージが込められており無駄がありません
全ページに哲学的な含蓄に富んでいて、よくできていました
不登校の妹を通して、家庭と学校を繋ぐ展開の器用さもよくできていました
不登校の女児を、主人公の通う高校にこっそり連れて行くシーンも、絵になりました
教師の「良いことを -
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Posted by ブクログ
親の勧める見合いから逃れるため結婚相談所に駆け込んだ美容師の咲は、目の前の相談員に訴える。
「美容師の仕事に理解があれば年齢も容姿も問わない。書類上だけでいいからすぐ結婚してくれる人を紹介してほしい」
「では、私ではどうでしょう」
こうして、利害一致の契約結婚生活がスタートする。
結婚相談所の相談員と契約結婚することになった美容師の女性の話。
頑張り屋でおおらかだけどズボラな咲と真面目で几帳面だけどある種口下手で毒舌な玲司は、お互いのことをほとんど何も知らずに結婚し、同棲することになります。性格も正反対で生活リズムも合いませんが、喧嘩をしても納得するまで話し合いを繰りかえし、やがてそれぞれ -
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Posted by ブクログ
親の見合い斡旋から逃れるために結婚相談所に言ったら、相談員と契約結婚する事になったお話
主人公の西依咲は美容師で、両親からは仕事を辞めて地元に帰ってくるように言われ、お見合いをさせられそうになる
そんなわけで、自分を束縛しない人なら誰でもいいので結婚相談所に飛び込んだが、該当する人はなし
そこで、結婚相談員の成嶋玲司は上司から自分も結婚するように言われていたため、「私ではいかがでしょう」と提案をし、トントン拍子に契約結婚が成立してしまう
お互いに利害が一致しているが性格は……
まぁ、現実にはないわなぁ
そもそも、結婚相談所に行くのに、ジーンズにTシャツで楳図かずおの「おろち」のプリントがさ -
Posted by ブクログ
あらすじを読んだ感じでは鳥人間コンテストを題材にした情熱的なヒューマンドラマかと思っていたが(実際にも部分的にその通りではあったが)、思ったよりも重たい内容で、鳥人間コンテストよりも登場人物の過去や現在の葛藤について描かれるシーンの方が圧倒的に多かった。
読後の感想としては、正直、非常に読みにくかった。ハカセ(主人公)の心の中の描写と夢の中の描写、そして現実がどんどん境目を曖昧にしていき、中盤以降は何がどうなってるのかついていけなかった。またなんらかのメッセージ性はありそうなのに、色んな要素が浮き沈みしすぎてて結局何がテーマだったのかも読み取れなかった。
全体的に、読者の理解力と想像力が試さ -
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Posted by ブクログ
帰りたくない地元に戻ってこい・見合いしろという両親を振り切るために、書類上だけでもいいからと結婚相手を探すべく結婚相談所へ駆け込む美容師の咲。目の前の相談員玲司が、正論な毒舌を一通り飛ばした後に放つ「私と結婚するーーというのはいかがでしょうか?」の一言と、そこから結婚までの鮮やかすぎるスムーズな流れが楽しい。契約結婚モノではお約束のような設定や展開だけど、咲に対する玲司のツッコミ・玲司に対する咲のツッコミが清々しいほどで爽快感さえあったり、愛情が全くないところから、一緒に暮らすうちに少しずつお互いのことが分かっていって惹かれていく少しずつの過程があたたかかくて微笑ましかったりする。