滝沢志郎のレビュー一覧
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これは良作!
明治乙女、高等師範学校の生徒たちと、彼女らを支える大人たち、そして時代の中で悲しい思いをして生きた人たちの話。
ミステリーやサスペンスの要素もあり、楽しめた。
登場する女生徒達が賢く爽やかで、元気をもらえる。
明治といえば、まだ女性の権利などなく、馬鹿にされていた時代。高等教育を受ける女生徒には世間も冷たい。
そんな中で学問をして、身を修め、生き方に悩む女生徒達が健気で、心から応援したくなった。
そんな女生徒に、当たり前のようにセクハラ行為をして、女性に人間性を認めない古い頭のおっさん達の醜いこと! あんたらクソだよ。
時代がら、多様性とは程遠い。
閉鎖的な意識の人たちから、 -
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楽しい読書だった。特に大したストーリーでもないのだけど、なんだか明るい前向きな気持ちになれる本だった。
いわゆるお仕事本であり、カテゴリーとしてはビジネス書兼小説ということになるのだろう。ただ、このジャンルの本について考えてみると下記の二つのタイプがあり、本書は②に属すると思われる。
①ビジネス書で伝えたいことを伝えるために無理やり小説の形式にしているもの
②あくまで小説として面白いが、さらに役に立つ要素も入っているもの
本書の優れたところは、②のタイプであるにも関わらず、その役に立つ要素の質が高いところであると感じた。
それにしても、本書で語られている「わかりやすく伝えるための技術」 -
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テクニカルライターという仕事を初めて知った。
テクニカルライターとしての成長を主人公の咲良と共に辿るお仕事小説。
登場人物がみんなキラキラ生き生きと仕事をしていて眩しい。
ギスギスしそうな女性同士のライバル関係、先輩後輩関係をシゴデキサバサバ女子の響というキャラにより成立させている。
この本の面白いところは実際の取説をアイデアで改変、人にわかりやすく伝える工夫を共に体験できるところにある。
AEDの使い方など、自ら手を伸ばさなければ知る由もないことが作品の中で学べる点も素晴らしい。
テクニカルライターのような職種に就いている人は稀かもしれないが人に物事をわかりやすく端的に伝える能力、考え方は多 -
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日々チャットを打ち、SNSを投稿し、仕事で報告する。「説明」という行為は、現代社会において呼吸と同じくらい不可欠なライフラインのはずだ。しかし、あまりに当たり前すぎて、その重要性や技術を疎かにしていたのではないか。本作は、そんな無自覚な世界の見方を鮮やかに変えてしまう一冊だった。
■ 「説明」のプロ、テクニカルライターの熱量
よく分かりにくい言葉を一般向けに翻訳し、時には「書かない」ことで正解を導き出す。テクニカルライターという職業の裏側に迫る物語として、純粋に知的好奇心がくすぐられる。
王道の成長もの、熱いバディもの、そしてライバルや伝説のパイオニア。お仕事小説としての「間違いない面白さ」 -
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テクニカルライターという職業があることは知らなかったけど、分かりやすい文章、伝えたいではなく伝えることができる文章を考えて働いているので、共感する所も大きく楽しく読むことができた。
AEDの使い方について、職場で毎年消防士が来て訓練を行うのだが、その時に実際に女性にAEDを使う時、上から布やタオルを被せていいのか聞いたのだが「しなくていい」という回答だったので、このような描写があると心強い。消防士は人命優先なのは当たり前だが、周りに男性しかいなかった場合配慮の術がないからそのようなことが認知されやすくなると思った。
職場用にマニュアル作るか。 -
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ネタバレ
駅のホワイトボードに
【現在の鉄道運行状況】 台風13号の接近に伴う暴風と大雨による影響でダイヤに乱れが出ております。 東海道線は送電設備の異常により、横浜〜品川駅間で運転見合わせ。横浜駅からの下り線は速度規制実施中 横須賀線・湘南新宿ラインは送電設備の異常により、横浜〜品川駅/大崎駅間で運転見合わせ。また横浜駅からの下り線は速度規制実施中。線路への倒木により東海道線の線路を使用するため、東戸塚駅、保土ケ谷駅には止まりません。 京浜東北線は大船〜鶴見駅間は速度規制のうえ運行、鶴見〜品川駅間は運転見合わせ 相鉄本線 速度規制実施中 京浜急行線 速度規制実施中。なお、京急空港線は電柱の倒壊によ -
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第7回ほんま大賞受賞作品です。
大人買いのうちの1冊だったので、ゆっくり読みました。
現代も生理用品等など、色々な想いで開発に携わっている方々がいるかと思うと頭が下がります。
女性を穢れとする考えの世の中
武士道 身分
父と娘 仲間
色々な立場で色々な想い
考えることができたなと思います。
題材が題材なだけに手にとるのを憚れる方もいらっしゃるかもですが、読みやすいと思いました。
最近、生理痛体験といったものができる機会があるようです。
性別や年齢色々な違いに関係なく、お互いがお互いを尊重できる世の中になっていったら、いいなぁ~なんて思ったり。
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登場人物がなんとも魅力的だった。その後のことが書かれているのもいい。
人々に非難されながらも、当たり前とされてきたことを打ち崩してきた人たちがいたからこそ、少しずつ社会が暮らしやすくなってきたのだと実感した。穢れについては考えさせられることが多い。海外では、いまだにこのような風習が残っているところがあると聞く。少しでも状況が変わってほしい。
よくSNSで、女性は〜だから男性は〜だからとお互いを決めつけて、対立しているのを見かけることがある。女性はこのお話で出てきたように、月経や女性としての生き方に悩み、男性は女性よりも優れた体力や筋力を持つゆえに、責任感が大きい仕事を任されたりすることがあ -
購入済み
赤穂浪士の討ち入りの話です。
当然、書かれている内容は、赤穂浪士の吉良邸討ち入りの話ですので、大きな流れは皆さん知っておられるとおりです。大石内蔵助のようなリーダーの話ではなく、武林唯七という赤穂一の粗忽者を主人公とした話です。
筋が解っていても、しっかりと読ませる時代小説です。 -
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発起人は商人、発案者は女医、制作者が武士という幼馴染三人で千年の禁忌に挑む。
月経という分かりやすいワードに読み始めたけれど、その実は奈良時代以前は穢れとされていなかったモノ、つまりは女性そのものの地位向上と周知に、男の象徴でもある武士を真正面からぶつけ、取り込み、当然とされている世間と世論へ疑問を持つことを投げかけている作品。
女の敵は女と女性読者は共感するし、そんな女性たちを知るために、男性読者にも読まれて欲しい本。
時代小説にありがちな小難しい蘊蓄はなく、心情と会話主体で読みやすい。
ラストどうなるのかと思ったけど、そう来たかー、そうなるよなーと納得の結末。
血盆経や荻野吟子さん -
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ネタバレ明治21年の女高師(現・お茶の水女子大学)の女学生を中心に、爆裂弾事件の真相を追うミステリー。
ミステリーとしての出来は単純で、謎解きの楽しみはそれほどでもないが、歴史小説としては素晴らしい。
特に情景描写が上手いのか、当時の情景が浮かんでくるような、自分が明治の街を闊歩しているような気分になった。
また、森有礼、大山捨松をはじめ、歴史上の有名な人物も多数登場するのが楽しい。
主人公の二人にもモデルがいるとのことで、駒井夏のモデルはラストで安井てつだと分ったが、野原咲のモデルが誰か分からず、調べたら野口幽香という人物らしい。
野口幽香、全く知らなかった。。。
そして何と言っても藤田五郎!