熊倉功夫のレビュー一覧

  • 茶の湯 わび茶の心とかたち

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    1977年に書かれた本が文庫版になった。
    茶人たちにとっては「そういうものだから」といったようなことも掘り下げてみるという試みと理解した。にじり口は芝居小屋のねずみ木戸や胎内潜りがあるのでは。茶の廻し飲みは一体感の情勢のためと、利休の生きた下克上の時代にふさわしい儀礼であったこと。茶会が五段まであったのが切り詰められた。茶立人が別にいたのが亭主が茶を立てるようになった。もともと片膝や安坐だったのが正座になった。摺り足なのは地に足がつくという考えから。風呂と茶。俳諧の影響で季節感が茶にも取り込まれたことなど。

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    2022年12月12日
  • 小堀遠州茶友録

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    小堀遠州の茶友の人物伝から戦国江戸時代の
    お茶文化の形成を語る本。

    なんていうか今とは違うお茶文化が理解できてよい。

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    2014年03月12日
  • 日本人のこころの言葉 千利休

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    今まで知らなかった茶の世界。もっと早く知れたらよかった。
    人に尽くしていることで、自分自身が成長していく。一方的ではなく、互いに豊かになることが、本当のもてなし。
    今日ただ今、今を逃したら、その時間は、もう二度と帰ってこない。

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    2024年08月27日
  • 後水尾天皇

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     家康による全国統一が成った時期に、父後陽成天皇の譲位により1611(慶長16)年16歳にて即位、1629(寛永6)年突然譲位し院に、1680(延宝8)年崩御。徳川秀忠の息女和子の入内問題、紫衣事件など朝幕の対立・軋轢の中で苦労した天皇というイメージだった。
     本書はそうした事項についても筆を割いているが、主たる問題関心は、林家辰三郎氏が唱えた、「寛永文化論」、すなわち、後水尾院の時代を文化史的に、桃山文化とも元禄文化とも性格の異なる寛永文化と捉える考え方にある。

     後水尾院自身若い頃から学問に励んでいたとのことだが、さらに院の主宰するサロンでの和歌、立花、茶などの催しの様子や様々な文化人等

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    2024年09月23日
  • 後水尾天皇

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     歴代天皇のなかでも、特に日本文化の発展に寄与した人物といっていい。幕府が制定した禁中並公家法度に忠実に従い、独自の文化サロンを開拓した。本書を読んで知ったが、立花様式を確立した池坊専好が、後水尾天皇による支援で誕生した。本書にあるように、当時の芸能とは、現代のように狭義的な意味合いではなく、広く教養を指す。そのため、後水尾天皇は、日本人が長年引継ぎ伝統文化と新しく誕生した文化両方を、後世の人たちに残した。

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    2023年10月26日
  • 日本人のこころの言葉 千利休

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    ネタバレ

     夏はいかにも涼しいように、冬はいかにも暖かなるように。炭は湯のわくように、茶は飲みかげんがよいように。これが茶の湯の秘事のすべて。熊倉功夫「千利休 日本人のこころの言葉」、2015.9発行。表、裏、武者小路の三千家に続く千利休。信長、秀吉の時代、茶の湯は政治の一翼を担っていたのか・・・。天正19年2月28日、利休、自刃。

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    2023年07月05日
  • 茶の湯 わび茶の心とかたち

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    「わび茶の心とかたち」というタイトルとは内容が異なるような気がするが面白く拝読しました。
    茶の湯は芸術とか宗教とかいういい方はしっくりくるのだが、民俗学というとピンとこなかったけどこの本を読み現在のコロナ禍の状況を鑑みるとまさに民俗学なんだなと強く思いました。
    茶道は様々な方面からの切り口で楽しむことができるが現在の多くの愛好者が求めているのはお茶やお菓子を楽しんだり点お稽古に行って友人と楽しいひと時をすごしたりということであろう。その観点からするとまさに民俗学である。

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    2021年05月19日
  • 日本料理文化史 懐石を中心に

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    ネタバレ

    今の茶懐石のできてきた経緯を負うところが前半、中世までが後半。追いかけるのに、献立記で出てくる時期を見る手法がへえ、という感じだ。相手が酒か飯かが根本的区分というのが面白かった。どっちか、なのね。

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    2020年08月30日
  • 小堀遠州茶友録

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    小堀遠州(大名、茶人、建築家)には興味がある。この本は遠州と交友のあった人から遠州をみた外伝的な本であり、中々面白い本である。茶道に開眼するところまでいかないけれど、エッセンスがわかれば楽しいかもしれない。

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    2011年09月18日