ペーター ヴォールレーベンのレビュー一覧

  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    最近樹々や菌類の相互依存とか、総体としての森の生態系といった特集ドキュメンタリーが制作されたが、その原点はこの本かと思われる。種をこえた樹々のコミュニケーションや危機に直面した際の化学物質の分泌過程など興味深い話がいっぱい。水不足におちいると悲鳴をあげるなど、動物とはかけ離れたありようではあるが植物も生き物であることがよくわかる。林業は効率よく木材を生産するために木の成長が止まったところで伐採してしまうが、木の寿命の観点から考えると、ちょうど成年期に達したところで切ってしまうようなもので、健全な森にはもっと壮年老年の木も必要であるというのは新しい気づき。親に光を遮られて遅く成長する木の方が丈夫

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    2024年08月13日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    ネタバレ

    いつぞや高橋源一郎が紹介していて気になっていた本。ガーデニングがマイブームの今読んでみた。

    樹木について、まさに知らなかったことがたくさん書いてあって、とても興味深い。木ってこんなに「生き物」だったのか!

    ・木は齧られると味を変えて抵抗する
    ・木は内部で小さな音を出している
    ・ブナは仲間と根で栄養を分かち合っている
    ・海の近くから森があるおかげで雨が降る。森が続いていないと雲にならない
    ・木の寿命は1万年にもなることがある
    ・移植されたり枝を切られた木は弱まる。森の中で日陰をお互いに作るから木は長生きする

    翻訳の本にありがちなんだけど、ちょっと読みづらかったので、読み切るのに時間がかかっ

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    2024年06月24日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    ペーター・ヴォールレーベン(1964年~)は、ドイツのボン生まれ、大学で森林学を専攻した後、ドイツ西南部のラインラント=プファルツ州の営林署に20年以上勤め、その後、フリーで森林の管理を行う。
    本書は、長年森林の管理をしてきた著者が、豊富な経験と科学的知見をもとに、森林と樹木の生活について綴ったエッセイ集。2015年に出版され、全世界で100万部を超えるベストセラーとなり、2017年に出版された邦訳(2018年文庫化)も、多数の新聞書評で絶賛された。
    私は、30年近く前に数年間ドイツで過ごしたことがあり、そのときにドイツ国内の各地を訪れたが、ドイツは、南部のアルプス沿いを除いて険しい山地がなく

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    2024年06月18日
  • 後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ 動物たちは何を考えているのか?

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    筆者は動物を研究している学者ではないので全てのエピソードに必ずしも科学的根拠があるとは限らないけど、自然を愛し自然の中で生きてる人だからこそわかる動物の様子を知ることができて楽しいし、私も動物には感情や言語(のようなコミュニケーションツール)があると思っているので、共感できる部分も多かった。
    あんまり学術的な部分への興味や知識がなくても単純に動物たちのエピソードを楽しむという読み方でも十分に楽しいと思う

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    2024年05月30日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    木同士が香りで会話をするなんて知らなかった。虫や菌の侵略により身の危険を感じると葉の成分を変化させて身を守り、さらに香りや根のネットワークを使って周りの仲間に危険を知らせることまで出来るなんて想像もしなかった。木は本当に生きているし、人間が思っている以上に仲間と繋がっている。そんな仲間からはぐれた街路樹をストリートチルドレンと名付ける著者のセンスには脱帽である。木に関する様々な知識を、著者の木への愛を持って科学的に教えてくれる良書。

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    2024年03月07日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    ドイツの森林管理官が書いたタイトル通りのノンフィクション。

    ・感想
    まさか樹木たちがこんなに多様性に満ちあふれそれぞれ個性にあふれた生活をしていたとは知らなかった。
    これから街路樹や山の木に対して、ほんのちょっとでも彼らの生活を洞察するという視点で見ることができるようになる…かもしれない。
    登山が趣味なので、樹木のことをもっとたくさん知ることができればより楽しくなるだろうなと思った。
    自然とはどういう状態なのか、やるべきこと、やらなければならないことなど色々考えさせられた。

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    2024年02月25日
  • 後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ 動物たちは何を考えているのか?

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    ー 原則的に感情は意識ではなく、無意識とつながっている。動物が意識を持たないとすれば、それは思考ができないということ。どんな動物でも無意識の働きを持っていて、すなわちそれは感情を持っているという事。

    確かに、ペットがお願いをしてきたり、痛みや恐怖、楽しさを表現するのを目にしていたではないか。自分の名前にも反応する。そんな感情豊かな動物なのに、どうして牛や豚などの食用家畜には感情がないと思い込んだのか。そう信じたかっただけなのだ。彼らには苦痛がある。

    ヤギにも魚にもオキシトシンがある。親子の絆があるという事だ。著者は生物学者ではなく、森林官という森の管理人。動物達のリアリティ溢れる生活から、

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    2023年12月10日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    登山をしているとき、樹林帯に入ると言葉では表現するのが難しいが、外の場所との空気の違い、心地良さを体感する。それが森林が生み出すものなのか何なのかは分からない。本書を読むと樹木にはまだまだ未解明な謎が詰まっていることが分かる。樹木は数千年生きるものもあり、樹高もあることから研究には時間もかかり、難しさもあるのだろう。本書はドイツの森林を扱っているが、森林が国土の大半を占める日本でも考えなければならないことが盛り込まれていると思った。読んだ人は次に森林を歩くときの視点が変わるのではないだろうか。

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    2023年03月19日
  • 後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ 動物たちは何を考えているのか?

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    とても興味深く読めた。
    犬や猫は身近なペットで、表情や仕草、鳴き声などで、主人に何かを伝えようとしていると言うことは理解が出来る。
    でもそれだけ?
    著者は哺乳類はもとより、鳥(とりわけカラス)、いや多かれ少なかれ全ての動物種に感情はあると言う。

    実際のところどうなのか分からないが(本能によるプログラムなのかも)、著者の熱い思いはひしひしと伝わってきた。

    この本で語られる動植物のトピックスは、正にトリビアだ。それもそのはず、著者のベースとなる研究分野は、動物行動学、進化論、(実験)心理学、神経科学で、我々の身近な生きものの、へぇーが多く登場する。

    最後に著者が書いていることは、心に響いた。

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    2022年12月19日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    森にかんして、知らないことが多すぎると気づかされる読書だった。菌類との共生は、ほかの本でも読んでいたけれど、ゾウムシたち微生物についてはまったく考えにも入っていなかったため(おそらくだが、「目に見えず『うつくしくもない』」という偏見のせいだ)、驚いてしまった。森に入るときは靴を拭ってからという金言があるのに。
    ただ、ーー個人的な考え方の過渡期にあるからだろうか。それともまだ物知らずに、森に夢を見ているのか?ーー私は、蒙を啓かれた気持ちにはなるけれども、本著の内容に、どうしても完全に賛成はできない。樹木たちの自浄作用に期待しすぎて外来種を持ち込んだり、かれらを待ち続けることでしか再生が待たれない

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    2022年12月07日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    樹木は生き物で無機質なモノじゃないんだ、人より長生きをするし、ゆっくりだが成長もする、もしかしたら言葉って発する、樹木同士助け合いをする仲間思いであり、時に負けず嫌いてもある。そんな樹木の魅力がこの本に詰まっています。ぜひとも読んでほしい一冊です!

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    2022年06月13日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    森林にある広葉樹は子どもの木を教育している。…なんて、面白い。樹木の根が人でいう脳で、春が来たかどうか記憶している。
    樹木を観る目がかわる一冊。

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    2022年04月28日
  • 後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ 動物たちは何を考えているのか?

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    動物好きのエッセイと思いきや、口語体ではあるものの非常に見識の深い文章で驚いた。具体的な動物の行動から、科学的な分析も深く、ちょっと何度か読み返して勉強してみたいところ。

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    2021年10月27日
  • 後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ 動物たちは何を考えているのか?

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    <目次>


    <内容>
    『樹木たちの知られざる生活』(未読)の著者の第2弾。エッセイのスタイルながら、ちゃんと科学的な分析を基に説明がされる。さらに豊富な経験がその話に説得力を加える。出てくるのはイヌやネコ、ウマやブタはもちろん、ハエや粘菌まで登場する。テーマは、彼らの感情や意識について。著者の意見はこうだ。彼らに感情や意識はある。ただし、人間のそれと同じようなカテゴライズはすべきではない。彼らを人間の方に引き込むのではなく、われわれ人間が彼らの方に寄り添わなければならない、と。 
         

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    2021年09月18日
  • 後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ 動物たちは何を考えているのか?

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    やばい、豚に細やかな感情があるのがわかった。親戚の家で豚飼ってたので、薄々感じていたが、どうしよう。豚肉おいしい・・

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    2021年08月24日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    最新の科学と長年の観察が明かす木々の驚くべき社会的な営みとは?ドイツで長年、森林の管理をしてきた著者が、豊かな経験と科学的事実をもとに綴る樹木への愛に満ちた世界的ベストセラー。
    面白かった!無知すぎてこんなに樹木が助け合いながら何百年もかけて成長し、危険に立ち向かっているとは思いもよらなかったな。動物と同じ、もしかしたらそれ以上に感情や記憶もあるのかもしれないと考えるとすごいことだ。人間の目に映らないからといって、イコール何もないわけではないという事実を分かりやすく伝えてくれる一冊。完全に手を加えずに育った森林を見てみたいけど、それを見るのは何世代も後の子孫たちになる。せめて彼らに今より豊かな

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    2020年07月31日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    森林エコロジーの知見とともに、森林を少し擬人化し分かりやすく伝えてくれる。原生林は考えられているより奥深い、植物も道徳的に扱うべきだと訴える。

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    2024年02月05日
  • 動物たちの内なる生活 森林管理官が聴いた野生の声

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    ヒト以外の動物に感情があるのかというテーマ。学術的なデータや引用もあるが、それ以上に実体験でのエピソードが多く楽しく読めた。
    ある日突然ヒトが深い愛情を持つわけではなく進化の過程で徐々に培ってきたものと考えればと動物も人に近い感情を持ってても不思議ではない。

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    2024年01月23日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    なぜ森は緑色なのか?という素朴な疑問を解決したく手にしました。
    結論は、緑色は樹木が使わずに捨てた光のゴミ。
    葉緑素は光に含まれる緑の色範囲を利用できない。そのため、緑色光を反射してしまい「光合成の残り物」が私たちの目に入り、ほとんどの植物が緑色に見えるというメカニズム。
    勉強になりました。

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    2023年02月18日
  • 後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ 動物たちは何を考えているのか?

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    叱られるとバツが悪そうな顔をするイヌ、餌がある振りをしてメンドリをおびき寄せるオンドリ、名前が呼ばれるまで礼儀正しく待つブタ、羞じらうウマ・・・。動物たちの感情や知性は私たちの想像以上に奥深い。森林の管理をしながら動物と交流してきた著者が、豊富な体験と科学的知見をもとに彼らの多彩な内面を温かく綴るエッセイ。世界的ベストセラー『樹木たちの知られざる生活』の続篇。

    面白かった!動物はおおむね好きで犬を飼っているが、本当にその通りだなと思うことばかりで、普段見ることのない虫や動物たちの姿も筆者を通して見るとより愛おしいなと思う。分からないこともまだたくさんあるけれど、それ以上に証明できなくてもきっ

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    2022年08月17日