松丸奨のレビュー一覧
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学校給食を作る管理栄養士の筆者。自ら「給食バカ」を自認し、学校給食で定められたルール、運用の苦労、そして情熱を熱く語る。
学校給食法及びそれを元にした各自治体での厳格なルールがあり、摂取すべき品目、栄養素、それに予算が決められている。献立作成用の便利なソフトがあるらしくそれをフル活用するが、「子どもたちに」「残さず食べてもらう」ための労力は相当なものだ。しかも毎日決まった時間に大量に、ジャストインタイムで安全に提供しなければならない。食品に関わる仕事をしている身から見ても、どれだけ大変なのかが伝わってくる。
学校給食に関する本は初めて読んだ。当事者からのリアルな実態が描かれていて、非常に楽しめた。 -
Posted by ブクログ
audible93冊目。
中学校の教員をやっています。そんなわけで、就職してからも長らく、お昼は給食をいただいています。
昨今は給食カフェなるものも密やかに人気があるようですが、誰もが子どもの頃、楽しみにしていた時間を思い出せるからなんでしょうね。
給食の献立ができるまでの詳しいお話を知ることができ、とても面白かったです。
栄養バランスだけでなく、味付けや調理の仕方、食材の入手方法、一定期間全体を見通して組み立てていることなどなど、あらゆることを考えてくださっています。
実際に献立を作り、調理してくださっている方が著者なので、読んでいてとても楽しいです。
なんとなく知っていた、ということがより詳しく明確に理解できたし、さらに、そんなこともあるの!?とびっくりするようなことまで学べました。
わたしはずっと、給食センター提供の給食にお世話になっていますが、自校給食の学校にも勤務してみたいなあと思います。 -
Posted by ブクログ
学校栄養士の松丸奨(まつまる すすむ)さんによる小学校給食にまつわる体験記です。
「全国学校給食甲子園」に、男性で東京からは初の優勝者となりテレビでお見かけしたことがありました。
小学生の時には学校や給食が苦手だった著者が、ある時に「給食ってすごい」と思って、その思いのまま当時は珍しかった男性栄養士に。(今は増えているのでしょうか?)
このあたりは「好きを仕事にする」話ですが、男性は少なかったので色眼鏡で見られたり、備品がなかったりとの苦労が語られてます。
男性でもできるの?というような思い込みを、信頼してもらうようにするには、コミュニケーションをとること、そして美味しい給食を作っていくこと。
「最高に美味しい給食を」という思いを持っての献立作りの情熱っぷりがすごいです。
学校に納品してくれる八百屋さんと話をし、食材を探して農家を訪ね、調理員さん(調理のプロの調理員、献立作りのプロの栄養士、という関係)と意見を交わす。
日本の公立小学校では給食は当たり前ですが、その裏にはこれだけの人が「おいしい給食を」届ける努力をしています。まさに感謝と仕事への意欲に感服です。
栄養士さんの仕事として食育もあります。教室に行って食べることの楽しさや大切さを伝える、給食が苦手な児童が興味を持ってくれるよう工夫する…。そのために仕込みを早くして、朝登校する児童に美味しそうな匂いを嗅いでもらうというのは良いアイデア(そしてその分早く学校に来てもらう努力)ですね。美味しそうな匂いの校門くぐったら元気になりそう。そして学校に一日いることがちょっと辛い児童で給食室(栄養士室かな?)で過ごすという試みも行っているのですね。
著者はフィリピンの貧民地域で食育の話をした時に、「食べる」が当たり前でないことを目の当たりにしたといいます。昨今SDGSを呼びかけ合っていますが、小学生でも一番身近で実行できることが「残さず食べる」ということ。
食を通して人に寄り添う気持ち、好きを仕事にすること、そしてみんなが当たり前に食べている給食の裏にいる人々。小学生にもおすすめです。 -
Posted by ブクログ
とあるラジオ番組で知った松丸奨さん。
学校栄養士として日々奮闘しているお話に胸を打たれ、著作を拝見したらまさかまさかの感動の嵐…!
過去にこんなにも努力をして子ども達に向き合う学校栄養士さんはいたのだろうか?
自分の学校時代に松丸さんと出会えていたら人生変わったかもな、と思えるくらい給食にあつくこだわった職業人だった。
小学生から中学生の児童はもちろん、保護者や一般の大人にもぜひ読んでもらいたい1冊。
内容は子ども向けに書かれた給食にまつわるお話がメイン。
松丸さんがなぜ栄養士を目指したのか、給食日本一を目指す戦い、そして世界の食育…どの章も著者の給食に対する真摯な思いが伝わってくる。
常に子ども目線でどうすれば美味しく給食を提供できるのかを考え、自分の体をはって試作を重ねる姿は、学ぶべき存在である。男性の栄養士が少ない中、工夫や努力を積み上げて信頼を勝ち取ってきた松丸さんの生き方を素直にかっこいいと思う。
自分にとってあまりいい思い出のない給食だが、日本の給食は世界水準から見ても素晴らしいものだと聞いて、誇らしい気持ちになった。給食を通じて食の楽しさや素晴らしさを伝える松丸さんをぜひ応援したい。
また自分も松丸さんのあとがきにあるように、体は食べたもので出来ていることを忘れず、普段の食事の時間を大切にしていきたい。
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Posted by ブクログ
昭和の「給食」で育ってきた世代です。
子供の頃、近所に「給食のおばさん」が住んでいました。
私たち児童が学校に行く前、朝早くから仕事をし、自らの家庭も持っていた方でした。その方を含む数人の「給食のおばさん」が、毎日給食を作ってくれていた。
校内に給食室があったため、登校した時点でいい匂いが校舎中に漂っていて…。
給食室の前にあるサンプルを見に行き、配膳時に間違いがないように確認するのが、給食当番の役目でしたね。
本書を読みながら、幼い頃の給食の思い出に浸ることもできましたし、現在の給食がどの様になっているか、作っている方々のご苦労もを知ることもできました。