暦本純一のレビュー一覧
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師匠と弟子の高次元知能同士の、軽やかながら示唆に富む言説が飛び交う対談。
情報・数学的な観点から歴史・哲学・宗教・言語に縦横無尽に切り込みつつも、此処まで押し付けがましくない・説教がましくない主張を繰り広げられる関係式は本当に羨ましく思う。
内容が難しいと思ってしまいがちな部分も、前後の文脈やご本人たち独自の比喩から感じ取ることが重要か。全部理解できなくても、自分がわかることばかりに囲まれた日常から脱皮して殻を破るのにはもってこいの書籍。
カバー裏にある、AI時代の生き方は「ネコ」に学べ、が、本書の最大の主張であると云うことが腑に落ち、「ひとり遊びの才能」を磨くことができれば、人生これか -
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人類は最終的に猿ではなく猫になるかもしれない。
落合さんのアトリエの猫たちは、自動餌やり機、自動水やり機、自動トイレで自立していて、たまに落合さんが餌や水を補充するが、猫たちはそれを自覚しておらず、自然に湧いてくると思っているらしい。
AI時代の人類も、ボタン一つでご飯が出てくる世界になるかもしれない。その裏には高度なコンピューターがあるにも関わらず。
数学の概念は教育で身につけるしかない。
直感的に理解しづらい例として、複利がある。
どんなにコンピューターやAIが発達しても、母語と数学の学校教育は重要であり続ける。
OpenAIのEmbeddings APIを使っていなかったら、エンベ -
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革新的なアイデアを思いつくのは一部の天才だけだと思い、自分とは無縁なアイデアマンにずっと憧れていた。
本書は、こんな先入観を覆してくれる一冊だと。
結論から言うと、
自分の"好きなもの"から妄想の種を拾い上げ、
失敗を恐れず片っ端から手を動かそう!
って感じかな。
妄想を人に話したときにキョトンとされると、
「あれ、この考え方ってイマイチかな?」
って思っちゃうけど、実はこの"キョトン"が大事。
納得されるような妄想なんて誰でも思いつくわけで、まずは人をキョトンとさせることが最初のステップという発想はすごく面白かった。
思いついたことはやってみない -
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大いなるイノベーションは、妄想から生まれる というのが本書の主張です
イノベーションのスタート地点には、必ずしも解決すべき課題があるとは限らない
課題解決型のやり方だけでは、予測不能な未来に対応するイノベーションを起こすことができない
想像を超える未来を創るために必要なのは、それぞれ個人が抱く妄想だ
妄想は、良いことなのか、悪いことなのかも判然としない。その先にあるのがユートピアなのか、ディストピアなのか、天国なのか地獄なのかもわからない
それでもどうしても考えずにはいられないのが妄想だ
役に立つかどうかという価値判断だけでなく、実現できるかどうかという判断も妄想とは無縁だ
素人のように -
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ネタバレ▪️序章
・課題解決型の真面目なやり方だけでは、予測不能な未来に対するイノベーションを起こせない。
・自分のやりたいことは何なのかを非真面目に考えること。
▪️第一章
・妄想は、世の中の役に立つかどうかや、実現可能かどうかは考慮しない。
・素人のように発想し、玄人として実行する。
・アイデアを形にするには玄人としての専門性や経験が必要。そのためには勉強や訓練が必要なのだが、重ねれば重ねるほど素人感覚が薄まりアイデアの可能性を狭めてしまう。
・悪魔のように細心に、天使のように大胆に。
▪️第二章
・モヤモヤしているアイデアをクレームとして切り出すことでアイデアの正体が掴める。
・クレームは仮説で -
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ちょうど仕事で企業における研究の意義、大義は何か、平たく言えば、自分の仕事の意味を考える時期で、何か社会に貢献できるものにつながらないものはダメ、という意識があったところに、やりたいこと、なんか面白そうなことだからやる、というまさに非真面目路線の考え方に触れられて、なるほどなぁ、と思うところが多かった。面白く楽しく仕事できていて、将来何かに化けるかもしれないものを少ないリソースでやってるのだから、企業と従業員でwin winじゃないですか?と言いたくなる反面、経営層は納得しないだろうなぁ、自分だったら納得しないなぁ、と思うところもある。真面目路線の思考回路が染み付いているので、逆に非真面目路線
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ネタバレ発想は天使的(大胆)に、実行は悪魔的(細心)に。
妄想は端的なクレーム(主張、表現)で言語化してみる。
クレームは答えではなく、仮説である。したがって、検証していくものであるため、正解とは限らない。
また、決着つけられるクレームであるべきで、正しいけれど曖昧な表現(高機能な、次世代の、効果的な、新しい、人に優しいなど)を使っていないかが重要。
また単にジャンルややりたいことの表明ではなく、
目的が必要なので,何でそうしたいのか、それでどうなるからやりたいのかまでを、端的な言葉にすることが大事。
今も昔も先を見通せることはない。その中で、今わかっていることの解決のために準備に時間をかけても、当初