文部省のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昔の公民の教科書の現代訳本
教科書的できれいな流れかつ民主主義の大事さへの意思が込められてて良い
民主主義とは人間の尊重、反対は独裁主義
大きな自由と大きな責任、人間の平等
ただ一つの政党は良くないが、多すぎると勢力争いや浮身になり良くない。政党を見て人も見る。選挙後も見る
同じ人が長く続けることになる独裁政治は劣化する、適度な交代が大事
プロパガンダ①悪評の周知②立派な看板③立派なものとの結びつけ④良い記事を書かせる⑤真実と嘘を混ぜる
嘘を見破るのは有権者の役目
全体主義は自国だけの利己主義に陥る、民主主義ですべての個人を平等に扱う
民主主義に必要な自由①言論の自由②信教の自由③恐怖からの自由④欠乏からの自由
物事は変化する、いい面も悪い面もある、1つのものを絶対視しない。 -
Posted by ブクログ
<結論>
選挙に行こう、政治について関心を持とう
<概要>
人類は数々の失敗を繰り返した結果、民主主義を見出した。
日本は敗戦の結果憲法が策定され、民主主義が採択されたが(厳密には戦前から民主主義の精神自体はあった)国民一人一人が選挙権を持つ有り難みを理解し、政治への理解を怠ることなく【我々国民のための政治】を私たち一人一人の手で行っていかなければならない。
民主主義=単なる政治上の制度ではない。
全ての人間を個人として尊重することである。
<感想>
はしがきを読み、自分の愚かさを恥じた。
敗戦後荒れ果てた日本は今や経済大国となり、生活水準も大きく変わった。
しかし書籍が世に出されて半世紀以上経った今でも、民主主義は作者が提唱するようには浸透していない。私を含む若い世代は政治に無関心であり、選挙にも行かない。訳も分からず毎月給料から年金が引かれ、多額の税金を納めている。【目ざめた有権者】ならぬ【税金納め機】である。少しでもSNSに政治経済に関わる文書を投稿しようものなら、【意識高い人、関わりたくない】とレッテルを貼られてしまう現状を変えるには、どうしたらいいのか。恐らくそれを考えるのが私たち世代の課題である。
民主主義とは言葉通り、国民のための政治であり、国民一人一人の意見が反映されて初めてその機能を果たす。
この本は、自分たちの生活をより豊かにする為に、国民全てが住みよい国にする為に、将来の子供達が独裁主義国家の奴隷にならない為に、私たち一人一人が真剣に、政治について考えていく必要性を訴える【民主主義の教科書】である。
若い世代、特に20歳以下の人たちは是非読んで、考え、行動にうつしてほしい。
私も持ちうる知識・経験を活かし、更に知識をつけ、行動に移したいと思う。 -
Posted by ブクログ
長い…!とにかく長い!これが中高生の教科書として採用されていたと考えるとげんなりするけれど、読み物としては重厚感があって大変分かりやすい。中高生だけでなく、ぜひ大人にも読んでほしい。
民主主義とは何か?どうしたら日本は民主主義をわがものにできるか?戦後まもなくに編まれたこの教科書は、その数年前に日本を荒廃の地にした戦争を繰り返さないための想いが詰まっている。民主主義は、政治家による政治ではなく、国民による政治である。何を今更、と言われるかもしれないが、大多数の人にとって政治とはどこか私生活とはかけ離れた遠い存在になってしまっているのではないかと思う。自分は関係ない、自分には政治なんてわからないからと政治を他人事のように扱うのは危険である。なぜなら、それは独裁者を生む道を用意しているからだ。政治を遠ざけるのではなく、身近なものであることを教える役割を、この本は担っていたのだと思う。一人一人が自分のこととして考え、議論し、より多くの人が納得できるようなよい選択をすることが、民主主義を健康的に運用することへとつながる。
昨今世を騒がせているウイルスの流行によって、国内(国際も?)政治への疑問が増している気がする。そんな時期にこの本を読むと、考えさせられることが多くある。ちょうど解説を書いている内田樹さんもついこの間ブログでコロナ後の政治の在り方について語っていて、タイムリーだなぁと。今後「正道」と思われていた民主主義がどう捉えられていくのかがたしかに課題となるのだろうと思った。有事の際、民主主義は対策を立てる上では後れを取るのかもしれない。あれはいい、これはダメ、というような意見の対立により、即決が求められる事柄がスムーズに進まないことが、今回の事態で身に染みた人も多いのかもしれない。しかし、だからと言って独裁者による専制政治は歓迎されないだろう(と思いたい)。
1948年に教科書に指定されてから70年以上経った今でも通じる内容であるところに、この本の意義があるのだと思う。内田さん的に言えば、今もなお「リーダブル」なのだ。丸々一冊は無理でも、部分的にでも学校で読まれてもいいんじゃないかな、と全体を通して思った。 -
購入済み
読みやすい名著
民主主義の根本について分かりやすく書かれている。読み物としても面白く読みだすと止まらない。
「民主主義は単なる政治のやり方ではなく、一人一人の心の在り方である。 すべての人間を個人として尊厳な価値をもつものとして取り扱おうとする心、それが民主主義の根本精神だ。」
ということが様々な角度から一貫して主張されている。
民主主義においては多数決は前に進めるための一つの方法であって、それが正しいと決まった訳ではない。多数決で選んだものが間違っており、前回少数意見だったものが正しいと分かれば、今度はそれを多数決によってまた選べば良い。というのは目からウロコでした。 -
Posted by ブクログ
昭和23年に書かれた中高校生向けの教科書。「新しい憲法のはなし」の三倍以上の分量はあるが、現代の選挙権を持とうとしている高校生に読ませたい、いや現代の大人に読ませたい示唆に富む文章が多々ある。解説者が内田樹で、主たる問題点を正当に補っているのも良い。戦中には、こんなにも真の知識人たちが隠れていたのか!と感動する。
紹介したい所。
・民主主義制度に対する歴史的な批判は、主に二つ。「衆愚政治になる」「個人主義で統一が乱れる」だ。前者に対しては「人間は神ではない。だから、人間の考えには、どんな場合にもまちがいはありうる。しかし、人間の理性の強みは、誤りに陥っても、それを改めることができるという点にある。しかるに、独裁主義は、失敗を犯すと、必ずこれを隠そうとする。理性を持ってこれを批判しようとする声を、権力を用いて封殺してしまう」。後者に関しては「民主主義は、個人を尊び、個人の自由を重んじる。けれども民主主義の立場は、正しい意味での個人主義であって、決して利己主義ではない。できるだけ多くの個人の、できるだけ大きな幸福を実現しようとする民主主義の精神は、おのれひとりの利益だけを求めて、他人の運命を歯牙にも掛けぬ利己主義とは、正反対である。」(251-258p)
・経済民主主義の実現を図るうえからいって、労働組合の健全でかつ建設的な政治活動に期待すべきものは、きわめて大きい。(242p)
・民主主義を単なる政治のやり方だと思うのは、まちがいである。民主主義の根本は、もっと深いところにある。それは、みんなの心の中にある。すべての人間を個人として尊厳な価値を持つものとして取り扱おうとする心、それが民主主義の根本精神である。(3p)(←内田樹は「制度ではなく、心だ」と断定してしまうと、カントもプラトンも「違う」と言うだろうという。しかし、内田は日本思想の民主主義精神の「連続性を顕彰し」たかったのだと擁護する。460p)
・イギリスではマグナカルタ(1215)によって民主主義の芽が育ち、900年かけて育てた。アメリカでも、最初は支配者の利益を図ろうとする打算が動機だったが、ひとたび民主主義の芽が出れば、あらゆる雪や霜の寒さともたたかって、すくすくと伸びた。1946年のフランス共和国の新憲法は、フランス革命の精神をただ単に守り抜いているばかりではなく、その精神を新しい時代にふさわしく拡充しようとしている。(37-63p)
・政治に無頓着な人(棄権する人)に二つのタイプがある。(1)相当の知識もあり、能力もありながら、かえってそのために、政治をくだらないこととして見おろそうとする人々である。(2)政治を自分たちにはわからない高いところにある事柄だと思う人々(「私にはむつかしいことはわからないから」)。どちらも正しい態度ではない。選挙権は、権利でもあるが道徳上の義務でもある。というよりも、むしろ多くの人々の幸福を思う愛情の問題である。選挙場に行かなかったら、乳房を与えてあやしている我が愛児が、その一票のために将来独裁政治の犠牲になるかもしれないということは、けっして物語でも、おとぎばなしでもない。(106-107p)(←当時は非常にリアルに受け止められたであろうこの言葉は、現代では何処まで受け止められるか。しかし、真実である)
・「多数決は、これならば確かに正しいと決定してしまうということではなくて、それで一応のけりをつけて、先に進んで見るための方法なのである。」「少数の声を絶えず聞くという努力を怠り、ただ多数決主義だけをふりまわすのは、民主主義の堕落した形であるにすぎない」(118-120p)
・民主主義の落とし穴。多数をしめた政党に、無分別に権力を与える民主主義は、愚かなウグイスの母親と同じことである。そこを利用して、独裁主義のホトトギスが、民主主義の巣ともいうべき国会の中に卵を産みつける。そうして、はじめのうちはおとなしくしているが、ひとたび多数を制すると、たちまち正体を現し、すべての反対党を追い払って、国会を独占してしまう。民主主義はいっぺんにこわれて、独裁主義だけがのさばることになる。ドイツの場合はまさにそうであった。(117p)
・(巧妙なメディア宣伝の中から健全に判断し、正しい主張を)冷静に判断しうるのが、「目ざめた有権者」である。(131p) -
Posted by ブクログ
高橋源一郎さんが紹介されていた1948年〜53年にかけて使われていた中学・高校社会科教科書のエッセンス復刻版です。
〈圧倒された。これは教科書以上のものであり、また「論」以上のものである〉と高橋さんの言葉が帯で紹介されていますが、読んでいる間中からずっと「目からうろこ」状態というか本の持つすごさを感じ続けていました。
時代状況から向き合わざるを得なかったとは言え、格調高く「民主主義」について基本的なあり方を問う内容は、現代にも通じるし現代こそその理念を実現させなければならないと思います。
「民主主義は単なる政治のやり方ではない。すべての人間を個人として尊重することその基本がある」。根本は、この言葉に収斂されていくわけですが、目次を読んでもわかるように認識を深めていく視点がちりばめられています。政治に対してはもちろん、自らの生活や事業や運動の中できちんと生かすことができているか、検証していくことが大事ですね。
必読の本、お勧めです。
目次
第1章 民主主義の本質
第2章 民主主義の発達
第3章 選挙権
第4章 多数決
第5章 目ざめた有権者
第6章 政治と国民
第7章 社会生活における民主主義
第8章 日本における民主主義の歴史
第9章 日本国憲法に現われた民主主義
第10章 民主主義のもたらすもの
補章 -
Posted by ブクログ
『民主主義とは心である。制度だけが形を取っていても、国民が目覚めた有権者にならなければ真の民主主義とは言えない。』
『私達自身が政治に深い関心を持って、自分達の力で政治を良くしていくと言う強い決意を抱く事、それが政治を良くする唯一の確かな方法である。』
精神論に終始している所はモヤモヤする部分もあるけれど、今の日本の政治が腐敗しているのを政治家ばかりのせいにするのではなく、それを選んだ自分達にも責任があるのだと言う事をよくよく理解しないといけないなと改めて感ずる。
日本って自分達の力で民主主義を勝ち取ったと言う経験がないから、欧米に比べて政治への関心が希薄なのかな。内田さんの解説が面白い。 -
Posted by ブクログ
民主主義 西田亮介編 幻冬舎
高橋源一郎さんの推薦もあって読み始めたが
期待に反して腰砕けで現状に甘んじた堂々巡りの内容であった
まず国家だの政党だの主義だのという縄張りに
執着しながらの民主環境などありえないし
成長し続けるもので最終的な答えなど無いと伝えるべきである
民主主義の理念を語っている前半と後半は
かなり筋も通っているように見えたが
それでも対立した主義という狭い視野にサエギラれ
縦社会の依存による縄張りと
個々の自律を目指す対等な集いを混同しているし
自由勝手と自由自在や平等と対等などの違いを
あるいは愛や美という理念についてあやふやであり
平和という無気力な言葉にごまかされているが
調和という前向きな流れの中での繋がりで
あるべきなのでないだろうか
又資本主義にしろ共産主義にしろ
物質至上主義に邁進し意識の成長を放り出し
民主主義の名前だけを看板にしたところで
油が水を相容れることはなく建前として騙っているに過ぎない
ソ連も中国もその共産性は偽物であり
官僚支配による君主政治と何らかわるところがない
あえて言えばキューバだけが曲がりなりにも共産主義を
追求できたのではないだろうか
更には71から132ページの具体的な現象面の話になると
本質である無限性を期待しただけに読むに耐えない
まるで民主思想すら忘れたかのように現状に翻弄されだし
あきらめなのか欲得への執着からなのか背骨がとぐろを巻き
シナヤカサと優柔不断を取り違えているようで話にならない
民主という究極の思想は限りなく広い視野と意識の深さを
求め続ける精神的に常の新鮮な調和の流れを切磋琢磨することで
創造するために集う柔軟な関係を言うのであって
目先の正義や答えを争う主義主張ですら無いはずである
金融支配のNWOを唱える現在に至るまで
自然の摂理に従うインディアンの小規模な部落によって
横に繋がる制度に見る全員参加型の運営をしてきた所以外で
自主的に民主性を追求した組織は見当たらない
経験から知識を蓄積する大脳を発達させた生命の中で
不安恐怖による依存搾取を卒業して
一人ひとりが心を解放させてお互いを補い合うために集い
自ら視野を広くして全体観を養う前向きな生き方を身に付けて
過去の権利を競うことから卒業し
今を切磋琢磨する喜びの解放感に気付けるまで
民主の関係を目指すことはお預けなのだろう
多分この心の解放に気付きを得ることは
完全無条件によるベーシックインカム制度の導入によって
外目線の弊害に気付き嘘と秘密による競争を卒業できることで
ダムの堰が切れたように一人ひとりの民の心を
解放感と自主的情熱で満たせると思えてならないのだが
今の私の答えをあえて言葉にするならば
民主主義とはこの世という相対性時空間で
限りなく物質性と精神性のバランス点へと向かう行為であり
その生命現象の中で社会現象としてその姿形を成長させながら
表し続ける流れの断面断面のことである