對馬達雄のレビュー一覧

  • ヒトラーに抵抗した人々 反ナチ市民の勇気とは何か

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    第2次大戦中のドイツ国内でナチに抵抗した人々についてまとめられた、有益な一冊。ユダヤ人を匿ったり逃した人々、反ナチ活動を行なった人々の様子が余すところなく網羅されている。それ故当時う人物や団体名も多く、できれば年表だけでなく各グループ名と判明している参加者ごとにまとめた図でもあるとありがたかったかも。第2次大戦後これらの活動が語られなかったのは、当事者があえて声高に言わなかったこともあるが、ナチ抵抗者たちが社会から裏切り者的な扱いを受けていたこと、戦後の占領国の政策の都合上多くのナチ関係者は国の中枢に戻り、抵抗活動の資料が破棄されてしまったことが大きいという事実に驚いた。ドイツ観が変わった。この2、3年ナチ追求者について映画化が続いていてこうした事情も描かれているが、より深く知ることができる一冊である。

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    2017年02月02日
  • ヒトラーに抵抗した人々 反ナチ市民の勇気とは何か

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    意外だったのがヒトラーに抵抗した人々が戦後積極的に名乗り出たわけではなかったこと。あれだけ支持された政権であったわけだから名乗り出ることは即「売国奴」「第五列」の烙印を押されるわけで…。
    「白バラ」など聞きかじった程度の話もまとまった分量が読めて良かった。

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    2016年03月01日
  • ヒトラーに抵抗した人々 反ナチ市民の勇気とは何か

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    ネタバレ

    映画「戦場のピアニスト」を見てから興味を持って読んだ一冊。ユダヤ人からの視点だけでなくドイツ人側からの人生も知ることができた。改めて当時のヒトラーへの陶酔具合の高さを実感した。

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    2025年04月16日
  • ヒトラーに抵抗した人々 反ナチ市民の勇気とは何か

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    p.58 ドイツ全土に食料配給制が実施され、9月1日の開戦と同時に、灯火管制義務、防空義務、海外放送の傍聴禁止が支持された。

    p.107 ドイツ政府は現在の教会、つまりキリスト教を廃棄しようとしています。ドイツ人は全て1つの教えだけを信じて、ドイツ、キリスト者(福音波野協会の家、ナチ党シンパである「帝国協会」に結集した一派)の信者になるべきだといいます。

    p.176 いずれにしても、軍事的な敗北だけがナチズムからドイツと世界を救う前提になると信じました。同じドイツ人として当然、良心の葛藤がありましたが、このように確信したから、皆、自国の敗北を願ったのです。同胞達の精神的に大事なものがボロボロになり、法制度を破壊されたドイツを再建するために、その基盤を明確にしようと言う強烈な願いが、同志たちみんなを結集させたのです。こうして1940年夏に組織的な議論が始まりました。

    p.181 ところが、ナチスの出現で自体は一変した。なち指導部にとって「キリスト教は自然のほうに反するもので、自然への抗議である」と規定された。ここに言う「自然の法」とは、制度のための弱肉強食、優勝劣敗と言う生物界の要素を指している。彼らには「弱さへの共感」、「人間愛」とか「魂の救い」といった精神性は不可解なものであっただろう。そうした立場からすれば、キリスト教徒たち世界観とは共存できなかった。だから、ナチ指導部は、当面はキリスト教をナチ化して教会の存在を認めるにしても、最終的にはナチ世界観がこれに変わり、教会をドイツから消滅させようとしていた。

    p.242 彼らは敗戦になることを知っていた。なぜなら、世界を敵に回していたからである。戦争を回避しようとし、戦争を早期に集結させようとしたのは、ドイツ人同胞の生命を救うためであり、ドイツに対して世界中が抱く否定的な評価を改めさせるためであった。

    p.249 本書が着目したのは、その中でも既成の組織に縛られず、後ろ盾もない人々がいかに考え行動したかである。彼らを支えたのは、自らの責任で決断、仕事を引き受ける意思である。これを「市民的勇気(ツィヴィル・クラージュ)」と言う。

    p.254 反ヒトラー独裁に立ち向かった人々の復権は7月20日事件に始まったが、無名の人々が糾合をしたローテ・カペレを経て、孤独の中、不当の事態の解決を必死に考え、決断し、行動したゲオルク・エルザを持って終えようとしている。着目してほしいのは、社会的エリートではなく、1人の小市民の勇気が顕彰されるに至ったと言う事実である。それと同時に、被迫害者たちの救済した多くの「沈黙の勇者」たちがいたことである。人間として的に生きることが難しい異常な時代だったからこそ、彼らはその本来の姿を示すことができたと言えるのかもしれない。

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    2023年03月19日
  • ヒトラーの脱走兵 裏切りか抵抗か、ドイツ最後のタブー

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    国のために命をかけて戦った人からすれば脱走者は許せないだろう。
    しかし脱走者も人としての権利は当然あるが長年人として扱われなかった歴史があるというのは知っておくべきだ。

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    2022年05月18日
  • ヒトラーに抵抗した人々 反ナチ市民の勇気とは何か

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    ナチス党が政権を握って、1941年にヒトラーを暗殺しなければ大変な事になると考えた、スイス人親父モーリス・バボーのことが書かれていない。

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    2022年04月24日
  • ヒトラーの脱走兵 裏切りか抵抗か、ドイツ最後のタブー

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    ナチスドイツに対して抵抗した、一般市民出身の脱走兵の戦中戦後を取り上げている。
    脱走兵バウマン氏の苦労、苦難の人生については、復権及び保証は当然と思われる。
    しかし、ナチスドイツの体制に批判的な考えを持ちつつも、目の前の戦争において、殺人行為を遂行しなければならなかった国防軍兵士たちからすると、脱走兵は当時のドイツ国民としての義務を果たさなかった裏切り者だという意見も理解できる。
    問題は、脱走や戦時反逆などの消極的抵抗に対して、国防軍司法官がほとんど死刑をもって処罰したことであり、それにも関わらず、戦後、司法官たちがが、ナチスドイツから中立的であった軍司法というイメージを作り上げ、最高裁、政府、大学などで批判されることもなく、栄達したということだと思われた。

    また、2009年のについては、ナチス不当判決破棄法の再改正法が成立した背景には、最新のドイツ戦後史研究からの支援があったことも、日本の状況とは大きく異なると思われた。
    著者も以下のとおり述べている。
    「復権活動を可能にした研究による支援という形式についてである。筆者は、戦後史
    とりわけナチス支配の過去の清算にかかわるドイツの政治が反ナチ運動の研究成果と密接な関係にあり、その研究の成果を受容して文化政策・歴史政策(具体的には歴史教育・政治教育)がつくられてきたと理解している。これを言い換えると、それだけ人文系諸学が今なお現実政治においても重要な存在となっているということだ。それを支えるのは「知」を尊重する歴史的伝統と風土だろう。」

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    2022年02月23日
  • ヒトラーに抵抗した人々 反ナチ市民の勇気とは何か

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    ネタバレ

    反ナチ運動を「クライザウ・サークル」を中心に紹介。
    詳しく知らない分野だったので、なるほど…という感じだった。
    ヒトラー支配下での活動に加え、戦後の状況、遺族はどうなっていったか、というところも書かれており、反ナチ運動が長く正当に評価されていなかったことも分かった。

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    2016年01月27日
  • ヒトラーに抵抗した人々 反ナチ市民の勇気とは何か

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    良くも悪くも新書レベル。ナチの政策に反旗をひるがえすという意味でユダヤ人保護から直接的なテロまで様々な集団を網羅しているものの、それらを有機的に結びつけるような論理はなし。 個々の事例に関しては、門外漢なので詳しくは知らんが既知の情報も多く読書の快楽はあまりない。トンデモ社会学のようなことは言わないのである意味で誠実ではある。
    戦時中の独裁政権に対する反抗は、洋の東西を問わず戦後言説で美化されがちだとばかり思っていたのだが(『言論弾圧』のように)、ことドイツ人に関しては案外そういった自分語りはしてないのだなと、色々と思うこともあったり。
    こんなにも素晴らしい人々が!と手放しで浮かれる前に彼らが戦時下では少数であったことの意味を考えたほうが良い。

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    2016年01月22日